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西武・近鉄・西鉄「春ダイヤが告げる」コロナ禍の終幕

土屋武之・鉄道ライター
西武新宿線・本川越行きの電車=筆者撮影
西武新宿線・本川越行きの電車=筆者撮影

 この春のダイヤ改正(3月16日)は北陸新幹線の延伸開業(金沢―敦賀)が話題となっている。だが同日に実施する大手私鉄のダイヤ改正にも、地味だが重要な見どころがある。

 鉄道各社の利用客は2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行で大きく落ち込み、列車本数も削減のやむなきに至った。しかし、しだいに利用客の回復に応える列車の増発などが見られるようになり、今回のダイヤ改正では「コロナ禍の終わり」を感じさせる動きも出ている。

西武線の「日中時間帯」に注目

 首都圏で目立つところでは西武鉄道の新宿線・拝島線系統だ。新宿線(西武新宿―本川越)のほか、途中の小平駅から拝島方面に向かう列車がある。

 この系統はコロナ禍以降、運転本数の削減や最終電車の時刻繰り上げなどを行ってきた。それが23年3月のダイヤ改正も経て、ようやくラッシュ時間帯を中心に徐々に元の運行体系へと戻っているところだ。

 そして今回のダイヤ改正では、平日の日中時間帯(西武新宿発12~15時)の運転本数が削減前の水準に戻る。現在…

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鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。