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若者の貧困を放置したらいずれ日本は大混乱

藤田孝典・NPO法人ほっとプラス理事

貧困は固定化している(2)

 埼玉県内の定時制高校2年の優香(17)は今、アパートで1人で暮らしています。私が代表理事を務める貧困支援のNPO「ほっとプラス」(さいたま市)にある日、優香の女性担任から電話がありました。

 「施設を出て1人暮らしの女子生徒が、給食費を払えない状態になっている。このままでは学校をやめてしまいそう。相談に乗ってほしい」

 担任と一緒に事務所に現れた優香は、すさんだ雰囲気を発していました。明るめの茶髪、投げやりで乱暴な話し方−−典型的な「インボランタリー・クライアント」、つまり、援助や支援が必要なのにそれを望まない、あるいは拒否する人の態度です。

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NPO法人ほっとプラス理事

1982年生まれ。NPO法人ほっとプラス理事。ソーシャルワーカーとして現場で生活困窮者支援をしながら、生活保護や貧困問題への対策を積極的に提言している。著書に「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(毎日新聞出版)「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」など。