世界の富裕層らによる課税逃れの実態を明らかにした「パナマ文書」。首都パナマ市は太平洋と大西洋をつなぐ交通の要衝だが、中米の金融センターとしての地位も固め、中心街の高層ビルには金融機関や法律事務所が軒を連ねる。政治・経済で弁護士が強い影響力を持つパナマを歩いた。
4月下旬のパナマ市。気温は30度を超え、湿った海風のせいか汗が噴き出す。
「あなたの情報は、我々のコンフィデンシャル(秘密)ファイルに収められます。捜査が行われない限り、情報はパナマ法によって守られます」。「パナマ文書」の震源地となった法律事務所「モサック・フォンセカ」から徒歩10分ほどのところにある別の法律事務所の弁護士はこう説明した。
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