「盲なる巨大客船」
2025年01月13日
「盲なる巨大客船」
不可解な熱気を帯びた
見えざる嵐が
この冬枯れの野辺に音を滲ませる
遠くの列車のリズムにも似て
人の人の人の言語中枢に
真っ黒いモノリスが置かれてゆく
信用で食べてる銀行家たちは
ハラハラしながらポーカーゲームを続けている
それを眺める
この河原乞食もまた
この明滅を繰り返す
気象予報に夢中なのだ
常なる事なきこの天地に
未だ見たことのない朝焼けの
その空には白鷺が一羽
川上へ飛んで行くだろうか
明日か 来月か 来年か
それは何処まで確かなことなのだろうか
何世代もの時代の断層を貫いて
今、この血と骨に運ばれてきた
意味という気流
喜びという気流
着せ替え人形のように
コロコロと相(すがた)を変じてきた
その価値は
ミッチリとスキマなくヌケメなく
私たちを呑み込んでいて
その外側に広がる
果てなき荒野を指さす心は
言葉を失い・・・関係を失い・・・
音無き眠りの中に遊び続けている
そもそも意味というモノは
窪みを探しているのか
高みを探しているのか
どっちに向かっているのか
幻想を固めた街道を
仮装行列が踊りながら進んでゆく
どの時代も どの土地にも
囚われなき永遠を呑み込んだ魂は
その刹那に
巨大な絶望の炸裂を見てきたのだ
数えきれない寒熱を繰り返した
名も無き感情体が
今一度
この冬枯れの草地に座り
朝焼けの無限の色彩の中に
自己の吐息を滲ませてゆく
意識の鏡は反転を繰り返し
目的の背中を掴もうとしている
冬の木の実を食むヒヨドリよ
その歌声よ
度重なる迫害に耐えても なお
沈黙の中で世界を支え続けた
魔女たちの歌よ
強欲を運び続ける
この巨大客船は いま
その魔女たちの秘密の星図を必要としている
波打ち 荒れ狂う 鏡の迷宮で
自覚を喪失した人々の
真の祈りの言葉を蘇生させる為に
一瞬にして十億光年を飛ぶ
真の祈りの言葉が必要なのだ
この盲なる巨大客船は
魔女たちの道先案内を必要としているのだ。
( 以上、「盲なる巨大客船」、)
BGMとしてお楽しみ下さい。
皆々様の上質な生活にお役立て下さい。
「特別YOUTUBE動画7本」
~編集後記~
さて、このポエム、皆々様はどのように読んで下さるでしょうか??。
実のところ、執筆した本人も、どう説明しようと、悩んでおります。
まずは、ヨーロッパの魔女狩りの歴史を再度、ご確認いただきたいです。私の心理的あり方は、常にアウトサイダーである、少数派の感性に軸を据えて、時代の全体を捉えます。なぜ自分がそういう癖を持っているのか、自分でもよくわからないのですが、「みんなが言ってるから、それが真実だ」という、群れの心理に、強烈な違和感と恐怖を感じるのです。
心理的主体性が欠如した、人々の、生活感覚というものの、無自覚さ、認識の自己統御力のなさが、一番危ない事ではないかと、常々考えているわけです。難しい問題ですが、私にとっては、生活の現実でして、この心理的孤独の、不可思議なる味わい、を、最近感じております。しかし、孤独は良くない、共感者が必要である。という事ではありません。
各人一人一人が、日常の中で、自己とゆったりと向き合い、つねに世界観の再構築を試みる必要があるのではないかと、申し上げます。そのためには、安心した寛ぎの充実が、前提条件であり、一度に膨大な情報と学習をこなそうとすれば、かえって混乱が深まるばかりでしょう。ともかく、現代日本のアカデミズムは、霊学的生命観に基づいた歴史認識を排除した形を持っています。アカデミズムを了解する必要性もあるのですが、その外側には真実はないと、言い切ってしまう、全体主義が、人々の常識として固まりすぎています。
私はこの世界は、時空を超えて、不可思議なるあらゆる可能性に満ちた、ものであることを、多くの方々に認識して頂きたいのです。
この考えに、私は意識的に執着しているのではなく、そこはかとなく、日々ふつふつ、と、そのように感じて生活しているのです。この編集後記では、言葉はここまでにしておきます。
あ~う~わ~ あ~う~わ~ あ~う~わ~
とほかみえみため~ あいふへもおすし~
あ~お~う~え~い~
天皇弥栄・世界平和・万民豊楽を、誠心を込めてお祈り申し上げます。
合掌・感謝・浩欣。
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