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2013.12.11

パナソニックの断末魔

 目下、某所で絶賛炎上中でありますが、パナソニックで大変なことが起きております。

パナソニック、ヘルスケア事業の全株を1650億円でKKRに売却
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE98Q06O20130927

 ネタ自体は今年9月に発表された代物ではありますが、このパナソニックのヘルスケア事業、もともとは三洋電機のバイオメディカ事業部でありまして、そこの事業部の中に小規模医療法人や診療所などを中心に550万人ほどの日本人の医療情報を取り扱う電子カルテ関連事業を運用しています。

 この電子カルテが最終的にKKRの手に渡りますと、20%の株式を引き続きパナソニックが握るとはいえ第三国資本の企業への譲渡や包括的な業務提携をされ次第、日本人の医療情報が海外に漏れなく流出するという騒ぎに直結するということで、さすがにそれはまずいだろうということであれこれ動きが出てきたという状況です。

 さすがに日本医師会も重い腰を挙げ、先日パナソニックの経営陣を呼んで話をしたようですが、当然のように木で鼻を括ったような対応になっていて好感が持てます。やっぱり私の知っているパナソニックはそうでないと門真じゃないっすよね。

 冗談を言っている場合ではないのが、情報の一部に調剤薬局のデータも含まれている可能性が指摘されていることで、医師会としては「本来、患者データが外部に漏れるはずはない。なぜならば患者の情報は医師が漏らさないからだ、はっはっは」と言っていたのが、まさかの電子カルテ業者に委託していた先が海外資本になるぜって話は想定していなかったようです。

 もちろん、GEメディカルは良くてKKR傘下はいかんのかとか、さまざまな思いが去来するところではあるんですが、このKKRが取引を急ぎたかった背景がどうもあるようで、このあたりも踏まえて有料メルマガのほうで解説をしようとしているんですけれども話が膨大すぎてうまくまとめきれません。

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
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