夏野剛さん、新年早々選民思想を切々と語り低所得者を煽る
相変わらず夏野剛さんのツイートが凄いことになっており、まさに「名は体を表す」感じで、夏の剛な熱く暑い議論になっております。本名が山本一郎である私からしますと、その名前ですでにオチがついているあたりに限りない羨望を感じます。
夏野剛氏による匿名論と格差論
http://togetter.com/li/433168
概ね意見としては私は賛成でありまして、比較的数多く匿名の罵倒コメントが来たり、訳の分からない議論を吹っかけられることはありますので、実名匿名云々のところは感覚としては理解できます。また、格差論や投票の資格のところも、ちゃんと考えもせずに矛盾する政策を支持する人には投票する権利なんて本来要らないんじゃないのという気もしないでもありません。夏野さんも例示している通り、増税は反対だけど福祉削減も反対とかいう馬鹿は投票以前に知性を疑うのは仕方のないことです。
ただ、この一連の議論の問題というのは二つありまして、「それを夏野さんが言ったらいかんだろう」という論点と、「同じことを書くにも賛同を得られるような書き方をすべきだろう」という論点であります。読者からはお前が言うなという感じもまた受けるかもしれないですが、私自身そう感じたんだからしょうがないだろ。実際、相応に多額の納税をしていると、ふと酒を飲んだ折にネットで煽られそいつが無職そうだったり精神疾患で働かずにネットしてたりしてると「ああ。私はこんな納税してこいつらを養っておきながら、なんでネットでこいつらに煽られているんだ?」と感じてしまうわけですね。
いろいろ考え始めると「こういう人たちもいて社会、その社会で生きて人生、思い通りにならないから教訓」と思い直して優しい気持ちになれるわけですけれども、そういう感じにならないのが夏野さんの偉大なところであります。税金払った奴だけが投票権ありとか明治政府みたいな感じで美しいんですし、頑張ればある程度の成果が得られるんだからネガってないで前向いて働けというのは共感するんですけどね。でも、そういう男女平等や参政権が納税額に縛られないようになって民主主義が一定の進化をしたことや、どんなに頑張ってもなかなか浮かばれない人たちや、そもそも頑張れる環境にない人たちもあるわけで、そういうものも含めて世間様なのだということもまた事実で。
立場的にも考え方的にも夏野さんにある程度同意しつつも、なんでこう高額納税者の肩身が狭くなるようなことを彼は言うのだろうと思います。本音は本音なんだろうけど、ネットで公に向かって言うことでもねえだろうし、言い方もわざわざ議論を呼ぶというか反発を受けるような言葉を敢えて選んで書いてて、こんなもん誰か英訳して然るべきダボス会議の連中にでもばら撒かれたら暗殺者が飛んでくると思うので、もう少し考えて欲しいです。
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