あたっく系

いよいよデコ祭りも大詰めが近くなってまいりました。

デコ祭り第９弾にして229夜目に登場するのは「サイコニクスオスカー」。
デコアンケートでは16位を獲得した良作になります。


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ロボットの主人公「オスカー」を操り、敵の要塞最深部に向かうという、ロボットアクションシューティングになります。

１レバー３ボタンでオスカーを操作。
ボタンはショット・ジャンプ・パワーアップの３種類になります。
ショットは連射できるタイプで、オプションや装備によって攻撃方法が変化。
基本はオスカーの持つ銃からのショットになります。

ジャンプは押しっぱなしにすることで滞空能力が伸びるタイプです。パワーアップによって滞空能力が変わってきます。また、滞空している時にレバーを下に入れることで着地時間を早めることが可能です。

本作はパワーアップボタンでＮマーク（Ｍマーク）を取る事で動くゲージに合ったところで押す事により、パワーアップが行える方式です。
ちょうどグラディウスと同じタイプです。

パワーアップの種類は全部で７種類。
ゲージを１周回す事で初めて表れるパワーアップもあります。

＜パワーアップ種別＞
・ジャンプ
　滞空能力が上がる。全部で３段階。
　初期段階はかなり滞空能力が低いので、早めに装備したい武装。

・グレネード
　放物線を描く爆弾を投げる事ができる。
　ミサイルと合わせて２個まで取得可能。
　上方に敵が多いところで使うのがベスト。

・ミサイル
　地形を沿うミサイルを発射することができる。
　グレネードと合わせて２個まで取得可能。
　入り組んだ地形に存在する敵を倒すのに役に立つ。

・ＰＣＵ
　自機周囲にオプションが装備される。
　上方のウェポンゲージに沿った攻撃を行ってくれる。
　種類はサブショット・グレネード・ミサイル。
　グレネード・ミサイルとは別に併用可能。オプションは最大３個まで。
　オプションは敵弾に触れると消滅する。

・ガン
　自機のショットが強化される。最大で２段階。
　飛距離・射速・威力が強化されるため、早い段階で装備したい武器。
　ミスするまで有効。

・アーマー
　ゲージを１周させると、ガンの代わりにこのゲージが出現。
　敵の攻撃を２発まで防ぐことができるアーマーを装備。
　単純にエネルギー増加になることを考えると、かなり有効な装備。

・クイック
　ゲージを２周させると、ガンの代わりにこのゲージが出現。
　自機のショットに連射能力が付加される。
　連射ができる場合はそこまで重要なアイテムではない。




また、ステージには様々なカプセルアイテム等が存在しており、取る事でゲームの展開を有利（不利）にしてくれます。
アイテムの種類は以下の通り。

・Ｎカプセル
　ゲージを１個分進める。

・Ｍカプセル
　ゲージを２個分進める。Ｎマークのカプセルより大きめ。

・Ｅカプセル
　エネルギーを１回復させる。

・Ｔカプセル
　残り時間を増加させる。

・－Ｔカプセル
　残り時間を減少させる。

・Ｆカプセル
　敵を全滅させる光を周囲にばら撒く。

・Ｂカプセル
　ボーナス得点アイテム。

・Ｋマーク
　20個取る事でエクステンド。
　なお、このアイテムはカルノフにも出現している。

なお、アイテムは出現すると、一定時間で消滅してしまいます。
ＮマークやＭマークを取る場合は特に注意。




エネルギーは最大５個で、５個以上の場合、ステージクリアすると３個に戻ります。
エネルギーかタイムが無くなると残機を失います。
また、一部ステージでは崖や水に落ちる事でも残機を失ってしまいます。
残機が無くなった状態でミスするとゲームオーバー。

ステージ数は全部で８。
本作はループゲームではありません。


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ゲームのタイプとしては、カプコンの「魔界村」を彷彿させるようなアクションゲームになります。これにゲージでパワーアップさせる「グラディウス」の特徴を付加させると、こういったゲームになりますよ、といった感じになるでしょうか。

自機や敵の攻撃が小気味良く行える事で、意外と爽快感があったように思えます。

敵を気兼ねなく撃ちまくれるのもプラスに働いてますし、ショットの撃ちまくり感もロボットシューティングにフィットしてます。グレネードやミサイルを取り付けると強化されるのも実に強くていい感じですね。




ロボットシューティングとしては、当時としては「フォーメーションＺ」みたいな雰囲気を思い浮かべがちなのですが、あちらが飛行形態のスピード感を重視している風に対して、こちらのオスカーは動きの重さから重厚感を重視しているような出来になっています。

自機のオスカーは走るのではなく、小走りに歩いているので、スピード感とはやや無縁な雰囲気すらあります。ジャンプも非常にふわっとしてて、速攻で切り込むという感じでは無いようにも見えますし。

自機のフォルムは割とスマートなタイプになりますけど、動きの遅さと比較的もっさりしたジャンプがあるおかげで、重厚感が際立っているようにも思えます。趣としては、軽量級のロボというよりは重量級のロボの感覚というところでしょう。

敵の動きも一部を除けば重い動きがメインの敵ばかり。
そのため、４ボスである「黒い三連星」が異常なスピードでかっ飛んでいくのが逆に異常にも思えてくるほどです。




その中でも特徴的なのは、自機の歩くエフェクト音。

自機が小走りするたびにピヨピヨと音をたてるので、印象に残っている方も多いのではないでしょうか。あの音はうるさいゲーセンでも大きく響くので、BGM以上にインパクトがあります。

正統派ロボットアクションとしては、「速さ」よりも「重さ」が目立つ本作。
近年の、速さを追求したようなロボットアクションに比べれば、より一層「重さ」が際立っているようにも見えます。


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全体的な重さが際立っているアクションゲームなのですが、ゲームとしては結構作りこんであるのが良い点。ゲーム性の観点で見ると、良質な部類にあたります。

動きの重さが逆にゲーム性に張りを与えているという印象で、きっちりパターンを作っておかないと、あっという間に撃破されてしまいます。
重い動きがあってか、初見では確実にダメージをもらう場面も当然のように出てきます。余計な動きが結構ダメージ源になりやすいです。後半に行くほど覚えておかないとミス確定の箇所が多いことから、きちんとした攻略がないと破綻することは間違いないでしょう。

それでも自機の強力な武装と、エネルギーの出やすさ・アーマーの存在などで救われている点も多かったりするのが良い点。タイムの減りがとても遅いので、あまりタイムオーバーを気にせずに攻められる点もまたプラスに働いてると思います。






本作は当時のゲームらしく「戻り復活」を取り入れているのも特徴的な点。ミスすると装備が剥ぎ取られる上に一定区間戻されるので、復活パターンがどうしても必要不可欠です。

ただし、とても難しいとされている「復活」も、本作はかなりやりやすい部類にあたります。
場所によってはＮカプセルが取得しにくい場所も多くありますけど、それでも初期状態からグレネードやガンなどを装備することで無理なく復活できるのが好感触です。

ステージが進むと復活が難しい、という訳でもなく、後半面でも動きを定めておけば無理なくステージを突破する事ができます。一部ゴリ押し気味に進む箇所もありますが、それでも無理なくまとまっているのは非常に素晴らしいです。
長丁場の最終面でも、考えて装備を付ければ楽にパターン化できますし。

また、スコア・Ｋマークによって残機が増えやすい傾向にありますので、気の済むまで何度でもチャレンジできるのは大きいでしょう。
やや連射が必要になるものの、同じパワーゲージを必要とするグラディウスなどに比べたら復活は安定しやすい方です。総合的な敵の少なさが影響してるかもしれません。




難点としては、自機の動きがあまりにも鈍重なために、操作性に慣れないと面白さが見えてこない点になるでしょうか。自機の重さがネックになるという。
動きの重さがあるので、爽快感という点ではやや物足りなさを感じるところもあります。

それでも、自機の動きさえ制御できるようになれば、アクションゲームとしてはかなりやりやすく感じるゲームになります。パターンが構築できるようになると、残機もかなり溜まってくる関係上、全面クリアは易しい部類にあたるでしょう。


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ロボットブームに乗っかった作品ではありますが、ゲーム性が良質であるという点においては、作品として非常に完成されているものだと感じます。

音楽も非常に特徴的なものですし（１面のBGMの始まる部分が格好いい）、背景や効果音もきちんと整っているので、世界観が確立されていて印象に残りやすいと思います。
当時としては出回りが比較的良かった方で、割と気軽にプレイできる環境にあったと思います。




現時点ではもうプレイできる環境が限られていて、家庭用には全く移植されていません。
そのためか、徐々に現存数が少なくなっている点でも、現状においては知らない人も多いのではなかろうかと思います。検索でも引っ掛かる数がやや少なめに思えますし。

ここまで良質なゲームがあまり知られていないのは、ちょっと勿体無いと思います。
見かけたら、是非ともプレイしてもらいたいゲームです。