LAN標準対応のインクジェット複合機が何気に増加中。
インクジェット複合機を買い換えようか迷っているのだが、家庭内LANを構築してあることもあり、できればLAN対応機種がいいと思っていた。LANに標準対応していない機種をLANで使おうとすると、プリンタサーバなどを追加しなければならないのだが、その場合印刷機能以外の機能(スキャナ・FAX・カードリーダー機能など)を共有する事が出来ないことが多い。そのようなデメリットを避ける意味でもLAN対応機種の方が望ましいので、今回はLAN対応機種を中心に調べてみた。すると、LAN対応の機種がなにげに増えているようだ。
以前はインクジェット複合機というとUSB接続のみの物が当たり前で、LAN対応機は一部メーカーの上位機種に限られていた。LAN対応機種を購入しようとするとSOHO向けの高価格帯のモデルしかないので、必然的に購入を見送らざるおえなかったのだが、ここ数年で低価格帯でもLANに標準対応しているものが増えてきている。HPやブラザー、SHARPなどがそれぞれ特色のある機種を出してきている。それも以前では考えられないような低価格で多機能な機種が販売されているのだから、ユーザーにしてみれば願ったり叶ったりだ。
ただ、残念ながら、CANONやEPSONはオプションの専用プリントサーバによるLAN対応にとどまっている。とはいえ、ブロードバンド環境の普及によりLAN環境を持っているのが当たり前になっていることを考え合わせると、そろそろCANONやEPSONが方針転換しても不思議ではない。ここまでLAN標準対応機種が増えてくると、来年あたりにLAN標準対応機種を出してきてもおかしくはないだろう。
LAN対応機種で売れ筋のモデルとしてはやはりHPのPhotosmart 3210があげられる。Photosmart 3210は機能に比べ価格設定が安価に設定されている事もあり、売れ筋モデルになっているようだ。
新独立インクシステムを採用したことでヘッドクリーニングによる無駄なインク消費がなくなることは特筆できる長所だろう。さらに、HPの複合機としては初のフィルムスキャナー機能を搭載している。また用紙トレイが二段になり、二種類の用紙を同時にセットしたままにしておく事ができるなど、細かい点での使い勝手も向上している。
昨年までのHP機種では黒インクに顔料インクが用意されていたのだが、Photosmart 3210では全色染料インクとなっている。写真印刷の品質は向上しているだけに、モノクロの文書を印刷するのが多い向きには残念な仕様変更かもしれない。
実際に店頭で試用してみたが、電源ONから使用可能状態になるまでの時間が非常に短く、メモリーカードからの印刷でもきびきびとした操作感だった。印刷物の品質も良好だったが、全色染料インクの為、黒系統の印刷では若干色が薄い印象をもった。モノクロ印刷に関しては改良の余地があるだろう。
なお、Photosmart 3210には両面印刷ユニットが標準搭載されたモデルとしてPhotosmart 3210aがある。大手カメラ系列店などを中心に店頭販売で売られているようだ。


Photosmart 3210の上位機種として無線LANとFAX機能が搭載されたPhotosmart 3310もある。こちらは液晶も大型になっており、画面が更に見やすくなっている。無線LAN機能により、置き場所の制限が緩和されるメリットもあるので、思い切ってこちらを購入するのもいいかもしれない。




従来型の顔料黒インクを採用している機種がほしい向きにはPhotosmart 2575が用意されている。スキャナがCISで両面印刷に未対応など低価格帯向けの機能にとどまっているが、LAN対応機種で1万円中盤の価格なのは特筆すべきだろう。この価格帯でLAN対応モデルを出されると、他メーカーもいずれLANに標準対応せざるおえなくなるのではないだろうか。その点では非常に注目すべきモデルといえる。



Photosmart 2575に近い価格帯ではブラザーのMyMio MFC-410CNがある。新機種ではないが、FAX付きのLAN対応モデルとしてはもっとも安いモデルなので、LANからFAXを共有できるメリットを低価格で実現したい向きにはお薦めのモデルといえるだろう。




MFC-425CNもMFC-410CNよりは若干高くなるが、ADF搭載機種としては一番安い。MFC-410CN同様、電話の外付けが可能なので、既存の電話はそのまま使いたい向きにお薦めのモデルといえる。
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MFC-5840CNはどちらかというとSOHO向けのモデルだが、価格が低価格なので十分に選択肢に入れられるだろう。給紙トレイが二段になっており、大量の用紙をセットしておけるメリットはSOHO向けならではといえる。FAXやADFも装備しているので個人事業主に最適なモデルかもしれない。
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HPのOfficejet 7210も同様にSOHO向けのモデルといえる機種だ。FAXやADFなどを搭載している他、両面印刷ユニットも搭載している。また、黒インクに顔料インクを採用しているので、文書の大量印刷が多い向きには最適だろう。
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OfficeJet7410も機能的にはほぼ同様の機種だが、無線LANに対応している分置き場所の制約が緩くなっている。液晶もカラー液晶になっているので操作画面が見易い。
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FAX導入とともに電話機能が必要な向きには電話機能が一体化されている機種がよいだろう。電話機能を搭載しているのはブラザーとSHRAPが発売している機種になる。
SHRAPの見楽るでは、受信したFAXの内容を液晶で見てから印刷するかどうかを選択できる。不必要なFAXを印刷せずに済むのは非常に大きな長所だ。このほか、一風変わった機能が搭載されているのも注目点だ。スキャナでスキャンした原稿をパソコンを使わずにメール送信することができる「スキャン To E-Mail」機能などもその一つだ。詳細は清水理史の「イニシャルB」の記事をみてもらうとわかりやすいが、パソコン無しでも原稿がメールで送れるというメリットは想像以上のものがあるのではないだろうか。
ただ、親機用の受話器がなく、電話の受話器が子機のみなのが痛い。受話器が親機と有線接続されていないと、無線のトラブル時に電話が使用できないといったデメリットが発生するからだ。盗聴などの可能性も考えて有線接続の受話器もほしいと考える向きにはこれだけで選択肢から外れることになる。子機間通話がボタンによる切替を必要とするトランシーバー方式のみで、同時双方向の通話に対応していないのもマイナスポイントだろう。他社の電話機では対応しているものも多いだけに残念に感じた。細かい事だが、子機同士での通話の使い勝手を重視する向きには不向きな機種かもしれない。複合機自体の機能は非常によいだけに、後継機種では電話周りをぜひ改善してほしいところだ。
UX-MF40CLはADF搭載で電話子機が一台のタイプとなる。
UX-MF30CWは子機が2台付属する機種となる。
UX-MF40CWは子機が2台であること以外はUX-MF40CLと同じ。
ブラザーの場合、電話機能内臓タイプはいずれも親機の受話器が有線接続で用意されている。親機用の受話器が不必要な場合には取り外しも出来るようになっている。
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