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2005年 08月 22日
The Wisdom of Crowds むちゃくちゃおもしれー。もしかして今年ベストワン? Why the many are smarter than the few. という副題があらわしているとおり、群集の知のパワーを例示していく本。イイタイコトは次の通り:多様で独立な個人が集まった集団が判断する知は、とてつもなく真実に近い解を出すことが多い。 例えば、チャレンジャー号のエピソード。チャレンジャー号が1986年に爆発した事件で、株式市場はいちはやく反応し、出入り業者中でMorton Thiokol社の株価が他の業者の株価よりも二倍以上も下落した。調査委員会の結論としては、事故の直接原因はThiokol社の納めた固体ブースターのOリングシールが寒さで劣化して、燃料が漏れたためであったのだが、なぜこのような結論が出る前に市場はThiokol社が犯人だとわかったのか。 また、例えばIowa Electronic Marketsアイオワ大学のビジネススクールがやっている実験マーケットがあるが、これが大統領選挙の候補者だとか州知事選挙の候補者、そして現在では連邦準備基金委員会の政策に対して売ったり、買ったりする(もちろん$5のアカウントで、$1を売り買いするだけだけど…)のだ。これらの売り買いによって、その候補者だとか政策の値段がきまり、例えば49セントだとかになると、その候補者なり政策の得票率や採択率が49%であるということだ。そして、このIEMの結果は驚くべきことだ。1988年から2000年の11の選挙についてマーケットを開いた結果、1-3%の誤差でその得票率を当てるのだ。 このハリウッド版がHollywood Stock Exchangeで、こちらは映画の興行成績やアカデミー賞の受賞作を予想する。こちらも驚くべきパフォーマンスをあげている。 また、シンクタンクの専門家の結論と多様な素人集団の投票結果を比較したりしても、ダントツ多様な素人集団の投票結果が正確である例示も豊富に示している。まるで、少し長期をとるとプロの投資家のファンドはインデックスには勝てない的な結果である。じゃあ、「専門家」ってなんだよ、なんてなるよねー。 なぜこのような群集の知が起きるのかということについては、この書籍ではほとんど説明されていない。というか、全く学術的にも分かってないので、それは仕方ないだろう。だから、本の内容は例示と現象記述がほとんどをしめるわけだが、ただこのような群集の知を働かすための必須条件をこの著者は示している。それが、多様性と独立性だ。 多様性とは群集の個々の成員ができるだけ違った出自で、違った組織に属していて、違った社会階層であるほど、群集の知が働きやすいとういことだ。また独立性とは、ある判断を行うときに、できる限り他人の意見や大勢の意見に左右されない環境で、個として独立して判断できないと、群衆の知が働かないということだ。いわゆるグループシンキングや親分に従うといいった環境でないことが大事であるといこと。 このネットワークが発達した社会において、ようやくそういった群集の知が実現できるような環境が整いつつあり、そういったことからもビジネスネタとしてたいへーん面白いのですよ。 おすすめ!
by yutakashino
| 2005-08-22 21:56
| Book
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