高田伸彦(当時)の「俺、佐山さんをぶち殺しますから」発言とは!? 未読の『1984年のUWF』を前田日明が1時間激語り【週刊 前田日明】
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前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。毎週日曜日は、前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」の日です。連載第166回のラインナップ▼高田伸彦(当時)の「俺、佐山さんをぶち殺しますから」発言とは!? 未読の『1984年のUWF』を前田日明が1時間激語り・・・
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情報をキャッチしていながら、最新1週間(月曜から土曜まで)で取り上げなかった前田日明の話題、あれば翌週送りせず日曜にまとめる。あと、1週間で取り上げた前田関連記事、主要記事リンクも再集約しておくことにします。
(週刊前田日明バックナンバー →「週刊前田日明」参照)
この連載を毎週見ておけば前田関連の動きは逃さない!
理想はそこですが、どうなるか。
※不定期連載となっています(全く週刊になっていません、ごめんなさい)。
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高田伸彦(当時)の「俺、佐山さんをぶち殺しますから」発言とは!? 未読の『1984年のUWF』を前田日明が1時間激語り
27日、月刊リングスは編集者の久田将義氏がゲスト。ファン間で“前田批判本”扱いされている『1984年のUWF』について、前田本人に久田氏が突っ込んだ。聞き取りづらいところを若干補正しつつ、かいつまんでみる。
前田は格闘技スタイルを標榜した第1次UWF(この番組では前田は「ユニバーサル」と連呼)、第2次UWFを牽引した。
・ 【今月のゲストはカリスマ編集者! リングス時代のヒョードル戦も初解禁です!!】月刊リングス2月号 - 2017-02-27 2100開始 - ニコニコ生放送
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2017/02/27(月) 20:57開場 21:00開演
今月のリングスチャンネルは、特別ゲストが登場。 カリスマ編集者の久田将義氏です。
久田氏は『実話ナックルズ』などの編集長を歴任し、現在はニュースサイト「東京BREAKING NEWS」編集長ほか、ニコ生などで評論活動も行っている注目の人物です。ご自身も格闘経験があるそうですが、なにより、リングスのファンでもあったとか。さらに、『実話ナックルズ』では、ジ・アウトサイダーを強力にバックアップしてくれていました。
そんなリングスや前田代表とは縁浅からぬ久田氏とともに、今回もリングス時代の貴重映像を見つつ、名勝負を振り返ってもらいます。
久田氏が「もう一度見たい」と選んだ名勝負は2つ。1992年7月16日のヴォルク・ハンvsアンドレイ・コピィロフ戦と、2000年12月22日のエメリヤーエンコ・ヒョードルvsヒカルド・アローナ戦。
格闘通ならではのさすがのセレクト!? 特に、このリングスチャンネルでも、ヒョードルの試合は初公開。PRIDEなどの出場する以前、初来日からまもないヒョードルの戦いぶりが見られます。また久田氏いわく、対戦相手のアローナの強さもぜひ見てほしいとのこと。
もちろん、前田代表自らがアウトサイダーの最新情報もお届けする予定! ゲストを交えた予測不可能なトークも注目です!!
出演・前田日明、ゲスト・久田将義(東京ブレーキングニュース編集長)、司会・カミノゲ編集長・井上崇宏
2月27日(月) 21時放送開始 22時終了予定
※放送内容は変更される場合があります。
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久田 最近話題の『1984年のUWF』っていうのがありまして、そういうのはご覧になってない?
前田 ぜんぜん見てない。取材も受けてないし。あれ、修斗系のライターでしょ(この番組での前田の認識は“取材にも来なかったし、佐山さんを立てて、俺をヒールに仕立てているのだろう”というもの)。
久田 そうですね。ノンフィクションの中では結構売れていると思うんですよね。これがですね、中井(中井祐樹)さんの「日本の格闘技はプロレスから生まれた。過去を否定すべきではない」と(いうくだりも入っている)。
前田 そりゃそうですよ。けっきょく俺らは何をやってたかというと、真剣勝負や総合(総合格闘技)につながる、そういうものの見方をプロレスファンに対して教育してたんですよ(キック、関節技、投げを主体としたスタイル)。
久田 (本は)編集者的には面白い構成だったんで。佐山(佐山聡=元「初代タイガーマスク」)さんを中心として、前田さんももちろん出てくるんですけど。
前田 佐山さんは自分がUWFにいれなくなってどうこう(辞めた)とか言ってるんだけど、簡単な話でね。佐山さん当時とんでもないカネ持ってたんですよ。サイン会やったら1本100万円ですよ。そういうのかけもちで日に2~3本あったりとか。そんで、やれスーパータイガージムやなんやらってやってたでしょ。会員が入りきらないくらいやってきてって感じで。
UWFの他の選手は食えも食えずなんですよ。彼が当時のUWFを真剣勝負にしたいって言うんだったらね、彼がお金を出して選手の生活面倒見たら誰も文句言わないですよ。何もせずに、社員は半年給料もらってない、選手にも出ていなかったりする。俺とか藤原(藤原喜明)さん、(面倒を見るために自分の懐から)出しちゃってましたからね。そんな状況だとわかってて、何もやらないでしょ。そりゃ誰もついていかないですよ。
お金の集まるところには凄いやついっぱい来るんですよ。プロレスって1940年代の終わりから77、78年までとんでもやついっぱい集まってましたよ。
でね、UWFの選手の名誉のために言いますけど、書評かなんかにチラッと書いてた、当時佐山さんがUWFやりながら、ある程度のところになったときにシュートの選手を合流させて、リング上で実績を見せてっていうんですけど、ああいうところの選手って70キロくらいでしょ。無理ですよ、はっきり言って。どう頑張っても。5~6年前くらいまで70キロくらいの有名な選手を教えてやってましたけど、(自分が)スパーリングしたら(相手をタップさせるのに)10秒、20秒ですよ。
佐山さん自体が俺たちとスパーリングやりたがらなかったわけですよ。それで大阪の臨海(1985年9月2日、大阪・臨海スポーツセンターでの遺恨試合)で俺とモメて、そのあと高田(高田伸彦=現「高田延彦」)もいきり立って、次の後楽園ホールということで、やってきて「俺、佐山さんをぶち殺しますから」って。それを聞いて(佐山さんは)ビビッて辞めたんですよ。
井上編集長 その高田さんの発言は初耳でした。
前田 自分らは(ひとまずは)飯が食えれば何でもよかったんですよ。佐山さんが金を出してれば文句は言わないですよ。それをしなくて「俺の言うことを聞け」「金じゃないでしょ」って(発言するのはおかしい)。
臨海の時もね、社長秘書の伊佐早(伊佐早敏男)さんと当時の上井(上井文彦)さんがやってきて「佐山を何とかしてください。誰の言うことも聞かないですよ」と。じゃあやりますよってやったのが俺ですよ。でも反則なんか何もやってないですからね。本当にやる気ならベアナックルで1発で終わりですよ。(試合で佐山が前田の金的を主張)金的に入るわけないじゃないですか。俺が真剣に金的に入ったら死んでますよ。
(佐山さんは)運動神経とか反応とかバランス感覚は抜群でした。でも致命的なところがあってね、高田とおんなじで(胸にコブシを当てて)弱いんですよ。チキンハートなんです、ホントは。マーク・コステロ戦(格闘技大会「格闘技大戦争」)、ビビってなんにもできなかったですよ。なんでそれを俺が言うかというと、リングスでスカウトするために世界中の人とスパーリングするんですよ。で、通用するんですよ、やってるし。取ることはあっても取られたことはないんですよ。
井上編集長 今になって「UWFもプロレスでした」という議論がなされることについては?
前田 だからプロレスだって言ってたよ昔から。プロレスなんだけど、ガス灯時代のプロレスを目指すことをやりますよと。実験的にやっていきますよと。当時のプロレスの在り方の再整理をしたのが自分たちだと思っていたんですけど、間違っていなかったんですよ。
のちにね、なんで日本のプロレス界が低迷したかというとね、自分たちが守っていた矜持を放棄しちゃったんですよ。レスラーなんだから(指でピストルポーズ)実力がないとダメなんだっていう。で、WWEってオチャラケやってると思ったら大間違いで、1試合から10何試合まであって、見たらね、60分フルタイムやるような真面目なプロレスもあるんですよ。それで(WWE参戦中のブロック・レスナーに)UFCでやらせたじゃないですか。わかってるんですよ、実力がないとダメだって。それがあるからWWEも落ちないんですよ、なんたかんだ言って。それを日本はやらなくなったんで、落ちたって、それだけの話なんですよ。
井上編集長 一般メディアはワーッと、いわゆる最先端のプロレスという言い方ではなく、UWFだけが真剣勝負だという取り上げ方をしてた。
前田 自分らはね、リング上でもめようが何しようが構わないんですよ。不満があったらもめればいい。実力がなければひっくり返される。新日本にもそういう試合いっぱいありましたよ。猪木さん自体も最初はUWFとか、UWFの延長にあるようなことをやろうとしてて佐山さんを格闘技大会に出したんですよ。それであれでしょ。猪木さん衝撃だったんですよ。俺もそうだし長州さん藤原さんみんな一致したのは佐山さん意外とチキンだねと。
UWFは俺にとって家族だからね。生活をなんとかしなきゃと。本当は先頭に立つつもりもなかったんで。ユニバーサルが解散になったとき、藤原さんに「どうするんですか」と。「知らねぇよ」って、エーって。
井上編集長 ユニバーサルが崩壊して新日本にカムバック、そのときからUWFの顔が前田さんになりました。
前田 みんな苦労した経験がないんですよ。食っていくってことで。俺なんかどんだけ苦労したか。自活してたし、あんなの二度とごめんだって思ってたし巻き込むのも嫌だったしなんとかしなきゃと。そういう俺のまわりを田中正悟が(懐に入れるしぐさをしながら)うろついてて、ほんとにあいつは何してんだか。
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上記は一部で、ほかにも興味深い話にあふれていた。高田の発言はボクも初見である。この『1984年のUWF』を発端とした話題だけで放送の1時間近くを占め、そのほとんどが無料放送時間内で提供された。タイムシフトで後追い視聴したのだが、実に緊張感のある時間だった。時間が押したため、有料時間内での2試合放映は、予定変更で1試合に。
前田は未読のようだが、ボクは『1984年のUWF』は読了しました。前田批判、佐山擁護という以上に、当時のファンの熱い感覚をなぞっている本で面白かったのが本音だ。それでもって、もう事前情報で前田批判ということは知っていたので、逆に「それほどの批判でもないな」とも思ったり、プロレスに訣別したはずの佐山が最後にプロレスに上がっている話も出ていて腰砕け感もあり。ジェラルド・ゴルドーやクリス・ドールマンにも、言行不一致を感じずにはいられない。
前田情報を網羅するなんてボクには到底無理だが、悪いところ良いところ両方に向き合ってこそファンだと思う。そういう見られ方もあるのかというところは、素直に勉強になるし興味深い。そのうえで、どんな生き方に自身が惹かれるのかをファンは噛みしめればいい。
前田は魅力的な多重人格というか、広義ではブレていないが、複数の主張を併せ持つ。プロレスの意義も、格闘技発展への思いも、両方を追い求める。反面、経営危機時には「飯が食えれば何でもよかった」面が顔を出す。それでいて、愚直であり不器用なところが、リング内外での不整合につながっていく。そのすべてが揃っているところを前田がさらけ出しながら生きているところに、ボクらは最高の人間味を感じるのだ。
前田ファンであれば、今回の番組で話したような内容を頭の中で補完しながら『1984年のUWF』に向き合ったのではないか。ただ、前田本人が話しているレベルは強烈すぎるものだから、やはり話は聞いてみるものである。
(とはいえ、前田発言を肯定しているファンで同書未読の方にも、読むことで同書の見解を自身に補完していただければと思う。)
こういう作業をしていく中で、自分は本当にUWFを追いかけていたんだなと、そして前田が好きなんだなと再認識させられるのだ。何年になったとしても、UWFは色褪せないよ。
▼new! 1984年のUWF 1月27日発売!現在のプロレスや格闘技にまで多大な影響を及ぼしているUWF。関わる男達の生き様を追うノンフィクション。佐山聡、藤原喜明、前田日明、髙田延彦……、彼らは何を夢見て、何を目指したのか。果たしてUWFとは何だったのか。この作品にタブーはない。筆者の「覚悟」がこの作品を間違いなく骨太なものにしている
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【週刊 前田日明】はここまで。
今週も前田日明を追いかけます!
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今朝起きた時、
スマホを開いて飛び込んできた文字に、
一気に目が覚めました。
リンクさせて頂いてるカクトウログ・T.SAKAiさんによる、
渾身の文字起こし記事です。
カクトウログ より
高田伸彦(当時)の「俺、佐山さんをぶち殺しますから」発言とは!? 未読の『1984年のUWF』を前田日明が1時間激語り【週刊 前田日明】
前田氏
「佐山さん自体が俺...... [続きを読む]
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