今回は、BBCが夏以降繰り返し投稿している動画からで、
日本の伝統的な修復技法、「金継ぎ(金繕い)」が取り上げられています。
金継ぎは、割れやヒビなどの陶磁器の破損部分を漆で接着し、
金などの金属粉で装飾して仕上げる技法で、
蒔絵などの漆を使う工芸技術と、
物事をありのままを受け入れる茶道精神の普及により、
室町時代以降に芸術的な価値が見いだされるようになりました
(破損部を漆で修復した痕跡は縄文土器にも見られる)。
5分の動画は主に漆芸修復師・清川廣樹氏のインタビューで構成され、
動画の随所で、金継ぎを通した人生哲学や人生観が語られています。
「物というのは、形になった時点で、壊れる事は宿命です。
壊れる事、割れる事は、決して悪い事ではないと思います。
私たち自身も壊れたり、欠けたりする事があり、
それは日常のようにやってきます。それを決して隠さない。
不完全であるからこそ、新しいものが生まれる事になります。
自分自身ももう一度修復は出来るんだと、
それはいつまでも諦めてはいけないと思います。
自分のキャリア、自分の歴史を隠さない。
それが例え大きなアクシデントであっても、
それは受け止めなければいけない。
そして、そのアクシデントがあったからこそ、
新しい自分が生まれるんだと、そういう大きな想いがあります」動画には、世界中の人々から感動の声が殺到しています。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
「日本は本当に特別な国だ」 BBC製作の日本紹介番組に外国人から絶賛の嵐
翻訳元
■■■■■■■(シェアページからも)
https://www.youtube.com/watch?v=r9LMKGte0UU■ 深いなぁ。これはもうアートと言うより哲学だね。
+3 アメリカ■ 今まで観てきた映像の中で一番美しかった❤️
なんてパワフルで、美しいメッセージなんだろう。
この日本の伝統はただただ素晴らしい。
+8 ドイツ■ 割れた陶器でさえ芸術になるという発想が凄い!
+5 イギリス■ 素晴らしく美しい人生の暗喩だ……!
+5 カナダ■ キンツギは離婚した妻との関係も修復出来ますか……?
+25 アメリカ■ キンツギ。それは「不完全」を愛する哲学。
+12 フィンランド ■ 日本人の「象徴」と「暗喩」の使い方は本当にお見事。
素敵な動画を紹介してくれてありがとう。
+1 フィンランド ■ 私の昔の同僚が欠点のある人を好んでたんだけど、
そういった彼の考え方が好きだったなぁ。
でも私も同感だった。
だって完璧な人なんていないんだから。
+2 フィンランド■ 不完全さが完璧な物へと昇華されていくのね。
+3 オーストラリア■ 日本人は完璧ではない物にも愛情を覚えるのさ。
+1 ナイジェリア「神道的な美なんだよ」 日本の陶器の『不完全さ』を巡り外国人が論争■ 凄く刺激を受けました……。ワビサビは人生の指針となる!
イギリス■ 並外れた芸術的伝統ですね。気高さを感じる!
BBCは本当にいい仕事をしてくれたし、
それ以上に日本の伝統や芸術に感銘を受けました!!
そして最後に、動画の男性が本当にハンサム!
+7 インド■ アマゾンでキンツギのキットを買えるよ。
本物のウルシを含めて全部揃ってる。
+3 アメリカ■ 分断された私たちの国もキンツギで修復出来ないかな。
+2 アメリカ■ 動画の男性によって語られていることは、
人生の完璧な隠喩と呼べるものだと感じた。
間違いなく私の前世は日本人。
国も文化も、日本の全てを愛してるの。
+2 イギリス■ 人生の中で負った傷をあえて際立たせる……。
この世界に完璧な人なんて存在しない。
それでもそれぞれにしか備わっていない個性は、
その全てがワンダフルで、特別なものなんだよ。
+4 イタリア■ この日本の哲学を心の底から愛してる。
調和のある人生を送るためのレッスンだよね。
+5 イギリス海外「本当に礼儀正しい国民だ」 本音を隠す日本人の真意に外国人が感銘■ 「物というのは、形になった時点で、壊れる事は宿命です。
壊れる事、割れる事は、決して悪い事ではないと思います。」
この言葉に深く感動してしまった。
+2 アメリカ■ 素晴らしい技術であり伝統だ……。
でも大量生産の食器に囲まれて暮らしてると、
直してまで使う気になれないんだよなぁ。
+2 国籍不明■ 本当に興味深かった。5分じゃ足りない。
もっと深く踏み込んだ番組を作って欲しい。
+4 アメリカ■ 日本の文化が本当に大好きで仕方がない🙂
+9 イギリス■ 私はこの哲学の信者。
お金があったら日本に行って技術を学びたい。
私の国の人たちにもこの哲学を理解して欲しいなぁ。
+5 アメリカ■ このキンツギ職人の男性、
デヴィッド・ボウイ的なカッコ良さがあるわね。
持っている哲学も含めて、本当に素敵。
+1 イギリス■ 神が罪人に寄せる愛情にも似てるように感じた。
それは聖書全体に織り込まれてるテーマでもある。
+1 フィリピン■ これはもうあらゆる次元で「セラピー」だと思う。
+2 イギリス■ 不完全な物であっても慈しむという、
日本人の精神性がずっと大好きだった。
自分の人生の傷を、隠す必要はない。
+3 オーストラリア■ 私もこの技術を習ったり、そこから新たな物を作りたいんだど、
日本人じゃないと問題になるかな?
このアートは力強く、美しく、深い……。
アメリカ■ なんて日本的な哲学なんだろうか。
+4 インド■ 何らかのアクシデントによってそこで時が止まるのではなく、
新たな自分に、新たな何かになるわけね❤️❤️
+6 キプロス■ 壊れてしまった物までアートにしてしまう……。
日本人は本当に特殊な人たちだよね……。
彼らから学べる事は本当に多いよ。
+3 アメリカ■ 興味深い動画をありがとう。
この日本の技術は前にも何度か聞いた事があったんだけど、
その度ネイティブ・アメリカンの人たちが、
敷物をあえて不完全に作るのを思い出すんだ。
+1 アメリカ「確かに日本人と顔が似ている」『アメリカ大陸の発見者は日本人』説が話題に■ 息子が天国に行ってしまった後、私は心が折れそうになった。
自分の人生に価値を見い出すことが出来なかったの。
自分自身を見つけるのに長い時間がかかったけど、
キンツギに出会った事で私は変わった。
たとえ一度壊れてしまったとしても、
そこにはまだ美しさや価値がある事を知ったから。
+2 アメリカ■ 私の心の傷も、いつかきっと輝く!
+3 南アフリカ■ 不完全さを愛せよ。
これは人間関係にも言える事だと思った。
+4 アメリカ■ 本当の意味で壊れてしまうものなんてない。
ただ新しく生まれ変わる。
私たち自身も、たとえ傷ついたとしても、
いつか美しいキンツギになれるんじゃないかな。
私はそう信じています。
+8 ポーランド
清川廣樹氏は以前テレビ東京の番組、
「世界!ニッポン行きたい人応援団」に出演されていたのですが、
素晴らしい人格者で、大変魅力的な方でした。
また「50年後を想像して修復作業を行う」
というニュアンスの事を仰っていた事が非常に印象に残っています
(この番組は勉強になるし良い人しか登場しないしで超お薦め。
最新話は公式HPでネット配信もされています)。
- 関連記事
-
↑皆様の応援が、皆様が考えている以上に励みになります。