ドコモの通信速度制限、10月1日より「直近3日間で300万パケット」


 NTTドコモは、4月より実施してきたパケット通信定額サービス向けの通信速度制限について、10月1日より基準を明示して運用する。10月からは「直近3日間のパケット通信量が300万パケット以上」になると制限対象となる。

 NTTドコモでは、2004年の「パケ・ホーダイ」導入当初より帯域制限を行ってきたが、2009年4月から全てのパケット通信定額サービスにおいてネットワーク制御の方針を変更した。繁華街など通信が混雑する場所や時間帯で制御することに加えて、「通信量が多い、ごく一部のユーザー」も通信速度が制限されることになった。ただし、4月の時点では制御対象とする基準は明らかにされていなかった。

 ドコモでは、報道発表という形ではなく、ユーザーに送付する請求書同梱冊子の9月分より、制御対象とする基準の案内を開始。対象となるプランは「パケ・ホーダイ」「パケ・ホーダイ ダブル」「パケ・ホーダイ フル」「Biz・ホーダイ」「Biz・ホーダイ ダブル」「定額データプラン」となっており、音声端末だけではなく、パソコンと接続した通信も含む。

 基準は「利用当日を含む直近3日間のパケット通信量が300万パケット以上になる場合」とされている。300万パケットは、着うたフル(2MB)なら190回、iアプリ(1MB)なら380回程度ダウンロードすると達する基準で、パソコンでの通信であればドコモのWebサイトトップページ(約800KB換算)で470回程度のアクセスで達する。1パケットは128byteで、300万パケットは約約366MB。これだけの通信量を3日間で突破すると制御対象となる。

 たとえば10月1日、2日、3日の3日間で300万パケットを突破し、通信状況が混雑していれば、通信速度制御の対象となる。翌日の10月4日になって、2日・3日・4日の合計分が300万パケット以上であれば引き続き制限対象に、300万パケットに達していなければ、制限対象から外れる。

 他キャリアでは、月間のパケット利用量で制御対象となるが、ドコモは3日間と判定期間を短くしている。「通信量は、話題となるトピックスの有無や曜日によって変わる」として、対象ユーザーの割合は明示できないという。

 



(関口 聖)

2009/10/1 13:17