|
|
 |
ものを入れて完成するデザイン「Uten.Silo」
|
 |
 |

|
素顔のままのUten.Silo
|
1969年にデザインされた「Uten.Silo」は、21世紀の現代のSOHOオフィスにあっても違和感のないファニチャーであると同時に、大型ステーショナリーとも言えるだろう。デザインしたのは、ドロシー・ベッカーというドイツの女性デザイナー。1980年代、プラスチックが家具素材の1つとして市民権を得だした頃の秀作だ。残念ながらオイルショックの影響を受けて、1974年には早々と生産中止となるが、その後、復刻され、販売が再開された。
Uten.Siloには22個のサイズの異なるポケットと、9個のフック、1個のクリップがあり、ポケットは22個全てが形状が異なっている。現在、発売されているカラーは白、黒、そして赤の3色だ。
Uten.Siloは、どこで使うか、誰が使うかによって、各ポケットに収納したり、フックに引っかけられるアイテムが大きく変わる、いわば未完成の収納パネルだ。デザインオフィスや設計事務所、子供部屋、日曜大工のワーキングルーム、洗面化粧台の周囲やキッチン――よりニッチな環境なら、鉄道模型マニアやオーディオマニアの秘密基地などなど、その環境に応じて自由な利用が可能だ。収納されるユニークなモノがUten.Siloそのものと一体となって、初めてそのデザインが完成する。
筆者は、Web通販で購入したホワイトカラーのUten.Siloを自宅のパソコン部屋兼楽器部屋兼読書部屋の壁面に固定して利用し始めた。まだ、まったく使いこなすというレベルには達しておらず、毎日、収納するモノやその配置を変えて楽しんでいる。それなりに納得のいく使いこなしができるまで、相当の時間を楽しめそうだ。
現在、筆者はIT系の小さな周辺機器の本体や専用のUSBケーブル、携帯電話関連の小物、室内でしか使わないリモコン、収納する鞄が変わっても、常に持ち歩く必要のあるスケジュール帳や筆記具、名刺ケースなどを収納している。1カ月おきくらいに、自室のUten.Siloの正面写真を撮影して1年後にその変遷を比較してみたいという気分だ。日本中のUten.Siloのユーザがブログ等を利用してその活用方法をビジュアルで見せ合うのもなかなか興味深いと思う。同じ色、同じサイズのUten.Siloでも、そこに収納されるモノの形や色、それらの配列組み合わせによって、まったく違った作品になりそうだ。
流行の観葉植物をすべてのポケットに入れて、立体ミニ植物園を造ったり、生け花のようにポケットに花を生けてコンビネーションで季節を表現するなど、Uten.Siloは無限の可能性を秘めている。使い方しだいで誰もが個性のあるプレゼンテーションを実現できるUten.Siloは、35年の年月を経過した現在も、色褪せることのない製品だ。
|
|
壁面に取り付けてもまだまだデザイン的な主張は少ない。しかし、単なるマンションの壁をインテリアのインフラストラクチャーに変える
|
使う人によってその表情や質感、温度がまったく異なってくる
|
製品名 |
価格 |
購入場所 |
Uten.Silo |
29,400円 |
Web通販 hhstyle |
■ URL
通販サイト「hhstyle」
http://www.hhstyle.com/
(ゼロ・ハリ)
2004/11/19 11:01
|
ケータイWatch編集部 [email protected]
Copyright (c) 2004 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|