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十兵衛の呟きじゃあ! 流石にこれはちょっとやりすぎたでしょうね。
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十兵衛の呟きじゃあ!
出版社の翻訳である私、柳生十兵衛日々の呟きです。メインはマンガ、アニメ(主にネギま)、声優さん、ミリタリーと仕事の呟きです。なるべく毎日で更新します(汗)


プロフィール

柳生十兵衛

Author:柳生十兵衛
台湾の出版社で翻訳をやっている柳生十兵衛です。よろしく!

翻訳担当作品:魔法先生ネギま!、ネギま!?neo、ラブひな、陸上防衛隊まおちゃん、スクールランブル、トッキュー!、サクラ大戦漫画版、ナルト、アイシールド21、ワンピース、ホイッスル!、かりあげくん、げんしけん、鋼の錬金術師、アキハバラ@DEEP、駅弁ひとり旅、となグラ!、銃夢Last Order、もう、しませんから!、はじめの一歩、デトロイト・メタル・シティ、エクセルサーガ、あずまんが大王、らき☆すた、桃組戦記、日露戦争物語、迷彩君、戦空の魂、戦海の剣、さよなら絶望先生、キャプテン翼GLODEN23、アタック!!、ちゅーぶら!!、ハンマーセッション、君のいる町、CMB森羅博物館の事件目録、新約「巨人の星」花形、ダイヤのA、天のプラタナス、ドリームズ、Y十M柳生忍法帖、新鉄拳チンミ、鉄拳チンミLegents...他多数。

また、野球も大好きで、草野球チームにも加入しています。特に日本の野球が大好き。高校野球、社会人野球、プロ野球どれも好きです。因みに応援しているプロ野球球団は広島東洋カープと北海道日本ハムファイターズです。

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流石にこれはちょっとやりすぎたでしょうね。
今日仕事中に、ちょっと驚いたことが起きました。なんとうちの会社の「宝島少年」の編集長は、自分が作った同人誌のせいで、会社を辞めることにしました。
なぜこんな大事になったのか?それはこの件はニュースにも取り上げられたからです。
例のニュースはこちらから見れます(繁体中国語です)
《寶島少年》出現惡搞版壹蘋果Blogより)

このニュースの大まかな意味は下記になります。
台湾のとある同人サークルは「宝鳥少年」と言う同人誌を発売しています。この「宝鳥少年」は東立出版社が出版している「宝島少年」(台湾版のジャンプです)とは凄く似ています。しかしこの「宝鳥少年」を発行したものは、実は「宝島少年」の編集長である。この「宝鳥少年」は表紙が本家の「宝島少年」と似ているだけでなく、内容は台湾の漫画家を招いて書いた「宝島少年」に掲載している漫画のパロディ漫画(まぁ、同人漫画ですね)であり、編集もプロの編集も任せていますので、本家の「宝島少年」とは殆ど同じと言ってもいいほどです。

とある漫画ファンはこの件を東立出版社に知らせ、「出版社の人がが自らの出版品の内容を盗作し、さらに手を加えてて発行した」と言いました。東立出版社側は読者に混乱させない為、そして会社に影響を及ぼさないため、直ちに当編集長にこの同人誌の発売を差し止めしました。

当編集長は直ちにお詫びの声明を発表し、「これは個人の行為であり、本家の「宝島少年」の売れ行きを伸ばすために、このような行為しましたが、会社に迷惑をかけたことをお詫びします」と仰いました。

このニュースを見てみると、この編集長はこの「宝鳥少年」を発行したせいで、責任を取る形で辞職することになったと伺えます。この問題はまた「同人誌は著作権を無視した物なのか?」と言うことを考えさせます。

皆さんもご存知のとおり、「同人誌」とは同好の士(同人)が資金を出し合って作成された雑誌のこと。特に漫画、アニメ、ゲーム系の同人誌だと、ファンがその作品のキャラ、世界、設定などを使って、自ら作品を書き出す物になるのが殆どです。もちろんこれは著作権に違反する物と解釈することも出来ますが、殆どの企業は、同人誌は作品の宣伝効果があるので、黙認状態を続いていますので、これは言わばクレーゾーンと言っても良いでしょう。なので、台湾では今までこのような形で販売差し止めされた同人誌はありませんでした(まぁ、台湾の出版社高層はまだ「同人誌」はどういうものか?はよく分かっていない面もあるかもしれませんが)。

今回事件を引き起こした「宝鳥少年」の本質は、これまでの同人誌と同じです。つまり、これは本家の「宝島少年」の同人誌です。しかも内容は結構ハイクオリティなので、ファンの間では大人気の同人誌です。

実は今回うちの会社に告発したファンは、元々「宝島少年」の忠実な読者でありますが、その告発者が「宝鳥少年」を読んだ時、両者はあまりにも似ていたので、「東立は著作権を尊重してない!社員を盗作させたのはどういうことか!」と告発しました。今回のことがあまりにも厳重だったので、うちの会社の高層は同人誌の本質を理解しているかどうかを別として、これは処理しなければと思っていたので、販売の差し止めを求めたと思います。

ただ、うちの会社のこのやり方は、ファンの間では多い反発されました。「同人誌はどういうものなのかは分かってない」「じゃ他の同人誌も売っちゃいけないって事?」は殆どの意見です。

実は私としても、会社のこのようなやり方はあんまり納得できないと思っていますが、もともとこれはグレーゾーンですから、会社のやり方は正しいと捉えることも出来なくないですよね...

実際私も一回同人誌イベント会場でその売り子がその「宝鳥少年」を売っていることを見ました。その本は余にも本家の雑誌に似ていたので、最初私は「ジャンプ作家の絵を無断にコピーして作った同人誌」と誤解していて、元々は会社に通報するつもりでしたが、よく見てみると、「宝鳥少年」は本家の雑誌とは似ていましたが、全く違う物だと判明していたので、通報することをやめました...

この編集長は上手く同人誌の版権問題のグレーゾーンを利用して、こんな大人気な同人誌を作りましたが、私の感覚から見れば、これは確かにちょっとやりすぎたかもしれませんね。内容や表紙が本家の物にそれほど似ていなければ、こんな問題にはならなかったと思います。ただ、この問題が台湾の同人界にショックを与えなければ良いですが...

この記事に対するコメント

十兵衛さんの記事を読むかぎり、「宝鳥少年」のケースは日本ならば明らかに著作権侵害に該当しそれを放置することは会社側が著作権を軽視していることになってしまいますから、会社側の対応は適切だったんじゃないでしょうか。

それから「(漫画やアニメのパロディ)同人誌は著作権を無視した物なのか?」については、そう問われたら日本においては(たぶん台湾でも)間違いなくYESです。
ただ十兵衛さんの書かれたとおりさまざまなメリット・デメリットの観点から出版社等の著作権者が違法行為として訴えないだけなのです。

そして今回のケースは、読者からの告発ということもあって会社として黙認するには問題や影響が大きすぎたから厳しい対応で臨んだものと思われますね。

私は、日本にかぎらず台湾においても「漫画やアニメのパロディ同人誌とは著作権侵害しているが単に訴えられないだけ」ということ念頭に置いて同人活動すべきだと考えています。


参考:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E4%BA%BA%E8%AA%8C#.E5.90.8C.E4.BA.BA.E8.AA.8C.E3.81.A8.E8.91.97.E4.BD.9C.E6.A8.A9.E5.95.8F.E9.A1.8C

http://human-dust.kdn.gr.jp/doujin/doujin2000/mondai_tyosaku.html

【2007/08/02 22:49】 URL | 鈴きん #3iJutq6Y [ 編集]


>鈴きんさん
実は私の理解では、同人誌という物は明らかに著作権を違反しているものです。しかしその著作権を所有している会社は単に訴えていないだけですね。日本でも台湾での同じです。

ですから、この点から見ると、この「宝鳥少年」自体は著作権違反のものですね。

今回会社が取った対応は、やっぱり告発があったと思いますね。鈴きんさんが言ったように、告発を受けたのに、それでも対応しないのは会社の自体の問題になるので、ある意味「仕方なく対応した」と言っても良いでしょうね。

つまり、告発が無ければ、今回の事件は無かったでしょう。

あと、反発した人の言い草から見ると、実際反発した人の方も「同人誌」の本質と存在している問題が分かってないですね...

何れにしろ、同人誌を作る人(完全オリジナル作品を作る人以外)は、これを念頭において製作した方が良いですね。あと、大事なのはやり過ぎないことだと思います。こう言うものは元々グレーゾーンに存在しているのもなので、やりすぎると流石に著作権を持つ方は見過ごせないでしょうね。今回の件は良い例と思いますよ。

【2007/08/03 00:24】 URL | 柳生十兵衛 #HfMzn2gY [ 編集]


 えーと、この事例で重要なのは「同人誌は、著作権を侵害しているか否か?」
という問題ではないと思いますよ。そんなもん、著作権侵害に決まってますから当然。

 問題は「著作権者自身が、著作権の侵害行為(パロディ同人誌)を奨励するのはマズイでしょ?」
てことだと思います。「自らパロディ同人誌を発行する」ということは、「我々は(著作権侵害の)
パロディ同人誌を奨励している」と捉えられても仕方ないですからね。そりゃマズイだろ、と。
ファンの同人活動を黙認していること自体がグレーな状態なのに。

 件の編集長さんは、そこら辺の認識が甘かったわけですね。

【2007/08/03 12:16】 URL | おおしだ #YG9ONXHE [ 編集]


>おおしださん
色んな事例や法律を見る限り、確かに「同人誌」は著作権を侵害しているものだと明白ですね。

ですから、今回の件はこんな結果になったのは、やっぱりおおしださんの指摘とおり、「著作権所有者が侵害行為を奨励している」と思われるので、会社もこういう処分を踏み切ったと思いますね。ですから、ここでの「やりすぎたこと」は、「会社に在職している社員が、会社出版品のパロディ同人誌を出版した」ことになりますね。もしこの編集長はうちの会社の社員出なければ、このような問題に発展しないと思いますね。ただ...読者からの告発があれば、たとえ社外の人間でも、会社は行動を起こすでしょう。流石に2冊の本は似すぎていますから...

ただ...この編集長の認識が甘かったのかどうかは分かりませんね...実はこの前、この同人誌を貰った時、その編集長から「会社で読むな、知られたらまずい」と釘を刺されたことがありますので、編集長自身も「私はマズイことをしている」と言う認識はあったと思います。では、なぜ販売をやめなかった?それは...編集長が「会社に知らなければ問題ない」と思ったでしょう...この辺認識が甘かったかもしれませんね。

あ、あと、実はこの同人誌、編集長が会社の資源を使って発行した(つまり東立出版社から発行)のではなく、自分の名義で主宰しているサークルで発行した同人誌です。しかし問題はやっぱりこの編集長はうちの会社の一員って所ですね。

【2007/08/03 17:47】 URL | 柳生十兵衛 #HfMzn2gY [ 編集]


心情的に、この編集長さんが憎めないです。

編集長が、自分が編集している雑誌の同人誌を自分の個人サークルで売った時点で、会社員失格ですが。

黒歴史とされている「みずのまこと版『鈴宮ハルヒの憂鬱』」を思い出しました。みずのさんも著作権の認識が甘くて、大事件起こしちゃった人です。

■黒歴史::その他とは - はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%b9%f5%ce%f2%bb%cb%3a%3a%a4%bd%a4%ce%c2%be?kid=74543#book
みずのまことによる「涼宮ハルヒの憂鬱」コミック版(ISBN:4047136581。ツガノガク版(ISBN:4047138118)の連載開始により公式に黒歴史入り。打ち切り(消滅)で黒歴史入りの理由は本人曰く「ハルヒの同人誌を原作の番外編と称して自ら販売した」)

※コミケでハルヒのエロ同人誌(非18禁)を角川に無断で売ったのが原因だそうで。

【2007/08/05 14:35】 URL | 黒猫 #8OglAeDc [ 編集]


>黒猫さん
これは本当に難しい問題ですね~この問題自体はグレーゾーンが多いので、ちゃんと理解していない人だったら、認識が甘かったせいで大問題を引き起こしやすいですよね~

【2007/08/05 20:55】 URL | 柳生十兵衛 #HfMzn2gY [ 編集]


同人に関する対応は企業によっても異なり、同人に対するガイドラインを設けていて、ある程度認めているところから、同人界においてはタブーとも言われている企業までさまざまです。
ガイドラインのある所は、それに従っていれば、あまり問題にならないことが多いですが、それが無い所は、やっぱりやり過ぎると差し止めを受けたりすることが多いです。

やり過ぎが、どのような点で判断されるかは、
1.あまりにも原作と似すぎている
2.数千単位以上で売れすぎている
3.18禁同人などでイメージを損ない過ぎている
という所が多いようです。

【2007/08/06 01:08】 URL | Route99 #- [ 編集]


編集側が作ってるのは知らないですが
作者側が自身のパロディ(18禁も有り)同人誌を書いてる事は多数あります。
安西信行のDRILL CAPSULEや真鍋譲治の裏銀河戦国群雄伝等

また、表紙内容が本誌にすごい似てると言えば
習慣性年サンデーと言う同人誌や宇奈無英雄の同人誌とか


このすべての同人誌について思うのはやりすぎてるが、(『作者本人が』とか『似すぎだろ』とか)そのやりすぎ感が面白いと言う事です
またこれらの同人誌を読む時、自分は同人誌だと認識して読みます
間違っても公式だ外伝だとは思っていません

そうゆう、認識の違いが今回の事が起きた要因なのでしょう
日本の同人誌文化をそのまま海外の同人即売会で行うのは色々難しいのかもしれませんね。


最後に、私は編集長の解雇は厳しいと思いました
悪意ある編集ではなく、あくまでも自社雑誌の為を思っての事だったでしょうから
せめて減俸○ヶ月とかで済ませれれば思います

【2007/08/06 07:17】 URL | アキカシ #8Z5KALLQ [ 編集]


 よりによって編集長、しかも自分の取引先である相手の作品を趣味とはいえ無断で同人活動した、となったら確かに問題かと。
 日本のゲーム業界でも仕事とは別に趣味で同人活動をしている人は結構いますが、暗黙の了解として「自分の会社や携わったゲームなどの同人はしない」というルールがあります。これはその同人を作った人間がメーカーの人間であると発覚した場合、あらぬ誤解を生み出す可能性が高い(特にキャラ原画作家などは絵の個性がそのまま出るので会社のオフィシャル商品とほぼ変わらない)からです。
 パロディー同人というのは基本が作品に対する「愛」で作られており、それを権利者も許容することで生まれた素敵なグレーゾーンです。が、そこで許されるのは、ファンと権利者というお互いの「けじめ」を守れているからこそ、だと思います。

【2007/08/06 11:03】 URL | #Izrk.blM [ 編集]


>Route99さん
>同人界においてはタブーとも言われている企業までさまざまです。
これはあれですよね。千葉県浦安市のあのネズミの夢の国の企業(笑)。
日本では既にこういう各社のガイドラインがあるですから、ちゃんと従えば問題はあんまりこらないですね。
現時点台湾の企業を見ると、こういうガイドラインはまだ皆無と言ってもいいですね。やっぱり台湾の同人誌歴史は日本に比べてまだまだ短いので、各社もまだそのようなガイドラインを作っていないですね。もしかしたら早めにそのようなガイドラインを定めた方が、同人作家さん達も安心して創作できるかも知れませんね。

>アキカシさん
日本では確かに作者側自身が作ってる同人誌が存在しているですね。逆に同人作家出身の作者も居ますし。
ただ、これらのものをちゃんと同人誌か公式外伝として認めるのはあくまでも読者側であり、著作権を持つ企業側はそうと認識するのは限りません。今回のこの件がそうですね。やっぱり同人誌を作る側はちゃんと著作権を含めた認識を持った上で同人誌を作った方が無難だと思いますね。

>日本の同人誌文化をそのまま海外の同人即売会で行うのは色々難しいのかもしれませんね。
そうですね~各国の文化自体はそれぞれ違いますから...認識も違うと思いますね。ただ、日本の同人誌文化も既に台湾では10年の歴史があるので、やっぱり各社が早めに同人活動に対してのガイドラインを作った方が、現時点の一番良い対策ではないでしょうか?そうなると、同人作家達もちゃんと安心して創作活動もできるので。

【2007/08/06 11:13】 URL | 柳生十兵衛 #HfMzn2gY [ 編集]


>名無しさん
そういえば日本ではゲーム業界で仕事している人が作った「自分の会社や携わったゲームなどの同人誌」h

【2007/08/06 11:16】 URL | 柳生十兵衛 #- [ 編集]


パロディ法やフェアユースの考え方があれば問題ないのでしょうが。
コピーとパロディは全くの別物ですし、世の中には限度や程度と言ったものが存在していますから。
真似るのは学問の基礎ですから。

【2007/08/06 23:29】 URL | #- [ 編集]


>名無しさん
そうですね、やっぱり何事をするのも、限度や程度が大事ですね。
なおコメントを記入する際、必ず投稿者の名前を記入してください。名無し状態で投稿した場合、如何なる内容のコメントでも、削除させていただきますので、次回は必ず記入するよう、お願い致します。

【2007/08/07 00:59】 URL | 柳生十兵衛 #HfMzn2gY [ 編集]


そうですね。コピーとパロディは全く違うものです。それに企業は同人誌を「宣伝になるから」だけでなく、余り厳しく取り締まると、いわゆるオタクやマニアにそっぽをむかれるという恐怖感もあるのでしょうね。(コナミなんかが一時期厳しかったですけどね……)

【2009/03/18 12:37】 URL | 院長 #- [ 編集]


>院長さん
初めまして、ようこそいらっしゃいました。
これは本当に難しい問題ですね。ここ数年、企業と同人誌作家や読者の間は凄く微妙な関係を保っていますが、こう言う微妙な関係はいつ崩れてもおかしくありませんので...

【2009/03/18 23:08】 URL | 柳生十兵衛 #- [ 編集]



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