ぼくが夢にまで見たモンスターハンターがここにある「モンスターハンター:ワールド」詳細レポ

シームレスに拘った次世代のモンスターハンター

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シリーズにマンネリを感じ「モンスターハンター 4」以来ハンターを卒業した僕にとって「モンスターハンターワールド」は、まさに夢にまで描いた次世代のモンスターハンターそのものだった。8月18日に行われたプレス体験会のレポートで、まずはシリーズとしての進化ぶり、最後に気になった10の点を紹介したい。

ハローワールド ―シームレスに繋がる新世界―

E3 2017での発表による興奮がまだ記憶に新しい筆者だが、実際に目の前で広がる「モンスターハンターワールド」の世界を目の当たりにし、まず鳥肌が立った。PS4世代のコンソールに合わせた美麗なグラフィック、奥の奥まで描写された遠景描写、どこまでも広がる空や、海の果に見える地平線、あまりの進歩ぶりにどこを見ても感動を呼ぶ次第だ。――あー……発売されるまで死ねないタイトルがひとつ増えてしまった。――本当にその世界で生息している説得力が生じ、小型モンスターに属さない野鳥やネズミのような小動物から、人類の開拓が進んでいない緑々しい自然、そして小型モンスターと大型モンスター、各要素が何一つはみ出すことなく調和している。

E3 2017のトレーラーでも伺えたが本作には遂に生態ピラミッドが導入された。大型モンスターが小型モンスターを捕食する様はもちろん、大型モンスター同士の争いも観察できた。モンスター同士の争いに巻き込まれまいと距離を取るハンターの姿が面白かった。他には、縄張りに侵入すると攻撃してくるが、縄張りから出てしまえば執拗に追ってこないモンスターの群れを確認。

従来作のプレイヤーの多くが抱いたであろう夢、もとい改良点であるマップ間の移動によるロードはなくなり、遂にシームレスに繋がるモンスターハンターが誕生した。非常に快適という部分以外に、大型モンスターなどが別エリアに行く際、エリアとエリアの境界線でパッと消失することがなくなったのも嬉しい。また、リアルタイムによる時間経過が導入され、オレンジの光が差し始め辺りが徐々に夕暮れの姿に変化していく様にまた1つ感動を覚える。

ベタ褒めしすぎだと思う人もいるだろう。確かに近年のAAAゲームでは散見する要素もある。だがしかし「モンスターハンター」におけるこれらは、我が家を集会所とし友達を呼んでは毎日のようにモンハンを遊んでいた中高生のころのぼくが、夢にまで見た「モンスターハンター」の理想形そのものなのだ。

プレイフィールは従来のまま

沢山の変化を目の前に感動しつつ、見慣れた装備を身につけるキャラクターを動かし始める……うむ…スッと手に馴染むぞ。プレイフィールは従来のままとのこと。しかしここはブランクがある筆者、武器にクセがない片手剣を選ぶものの派生攻撃を忘れてしまい移動の合間に少し練習をした。拠点となるキャンプは複数点在し、アイテムが支給されるいつもの倉庫、身支度を整えられるパーソナルキャンプ、食事が出来る簡単な設備、綺麗な受付嬢がいる。そしてキャンプを出た先にはシームレスに繋がる広大な世界(マップ)が広がる。受付嬢の部分で「ん? 」と感じた読者は勘がいい。本作には集会所がないとのこと。従来は村クエと集会所で区切られているのが常だったが、今作はマルチプレイもシームレスに繋がっている。つまり、シングルプレイで探索している最中に他のプレイヤーをいつでも招待することが出来るという訳だ。大型モンスター討伐終盤における招待/参加についての作用など細かい部分は、変に攻略が簡単にならないように調整中とのこと。

今までにない臨場感に震えた大型モンスターとの対峙

最初のクエストは片手剣を装備し挑んだ。狩猟対象は新モンスター「ドスジャグラス」。比較的小さい個体だが、いざ目の前にすると迫力がある。ギョロっとした目つきにトカゲのような肌の質感は生生しく、頭部に生えた触覚は髪のように細かく動く。従来作でも動物らしい動きを再現できていたが、頭部から足の先までディテール豊かに描写されたことで更なるリアリティを生んでいる。と、観察するのも束の間、狩りの時間だ。戦闘は3分足らずで慣れ、過去作で学んできた動きがそのまま活かせる。前述した通り基本アクションに大きな変更ない。「MH4」以降に追加されたジャンプ攻撃から派生する乗りバトル(モンスターに乗ったままの状態で攻撃するアクション)も継承されている。基本アクションがそのまま通じることに安堵を覚え、難なくドスジャグラスを討伐できた。

2度目のクエストは、ハンマーを装備し恐竜のような新モンスター「アンジャナフ」に挑戦。ドスジャグラスより一回り大きく背も高いアンジャナフ。率直に言ってティラノサウルスだこれ……。ドスジャグラスとは段違いの迫力を誇る。モンハンにしてはリアルすぎる見た目にまたも怖気づいたが、過去に対峙したイビルジョーらを思い出し心を落ちつかせる。その鈍足さ! 恐るるに足らず! しかし、頭が非常に高い位置にあるのでハンマーが届かず気絶させられずに右往左往する筆者。アンジャナフは物理攻撃を主体としているが、怒り状態になると炎を吐くようだ。リオレウスのような長射程の火球ではなく、短射程の花火のようなモノに近い。序盤は脚回りを殴っていた筆者だが、後ろで見守ってくれていたカプコンの方から、傾斜を利用した滑り中からの派生攻撃を教えてもらった。これがまた非常にかっこいい。少なくとも「MH4」にはなかったように思う。ハンマーの場合、溜め状態を維持したまま派生させることで、5~6回ほどヒットする縦に回転する攻撃に繋がる。

終盤に差し掛かった段階で、大型モンスター同士の争いが勃発した。ここから「アンジャナフ」vs「ドスジャグラス」vs「ハンター」の3すくみに戦況は変わる。ハンターは距離を置いてモンスター同士の争いを観察する者、しっちゃかめっちゃかな状況に臆せずアンジャナフの懐に入り込む者に別れた。大型モンスター達は、時折ハンターに襲いかかるも基本的には自分たちの縄張り争い(? )に専念していた印象を受けた。番狂わせとも思えるサプライズがありつつも、制限時間ギリギリでなんとか「アンジャナフ」を討伐できた。

ファーストインプレッションも概ね書き終えたので、以下よりひとまず箇条書きで気になった10の点をざっと並べ順に紹介して終わりにしよう。

気になった10のポイント ~細かい部分から大きな変更まで~

  • 動きながら回復薬が飲める
  • 環境として存在する自然の罠
  • マップに目的地をマークし、ルートを導き出せるナビ機能
  • 簡易遠距離武器にもロープ射出機にもなるサブガジェット「スリンガー」
  • ステルスや聴覚保護など様々なタイプが存在する特殊装具「装衣」
  • 防具は剣士とガンナーの共用に
  • ダメージ表記の追加
  • キャンプ間のファストトラベルが可能
  • チャットの他にスタンプ式のコミュニケーションツール
  • 体力バーなど画面上部を占めていたUIの自動隠し機能

動きながら回復薬が飲める

ハンターの風習、作法ともいえる回復薬を飲んだ際のアクション“立ち止まってからのガッツポーズ”がなくなった。今作ではなるべくプレイヤーのアクションもシームレスな動きになっており、回復薬の場合歩きながら飲むモーションのみに変更された。すべてのアイテムを試した訳ではないので回復薬としているが、粉塵やドリンク系はいずれも立ち止まらずに使用できた。

環境として存在する自然の罠

従来通りハンターが持ち込んで設置する落とし穴やシビレ罠の他に、マップ内の環境として自然の罠が存在する。静止~発動まで筆者が確認できた自然の罠は、頂上にツタが絡んだ3mほどの太い木。そこに大型モンスターが衝突した折に木が折れツタの罠としてモンスターに作用した。単純な罠の他にもこうした環境の罠が散りばめられているようだ。

ルートを導き出せるナビ機能

オープンワールドを採用しているゲームには必ず付いてると言っても過言ではない、ルートナビ機能は本作にも実装されている。適当な場所やキャンプなど動かない対象は勿論、味方のハンターや、発見した大型モンスターに直接ナビを設定することもできた。これは非常に便利で千里眼などのハンタースキルとは別枠で誰でも使えるようだ。

サブガジェット「スリンガー」

新たに導入された「スリンガー」というガジェットは、石や種系の素材を弾代替わりに発射する機能のほかに、特定の場所でロープを射出することができる。前者は弾の元となる素材により与えられるダメージが変わるのだろうか。試遊では素材を現地調達してその場で使い捨てのように使ったが、予め弾となるアイテムも用意されているかもしれない。後者は、高所から垂れるツタに向かってジャンプすると自動的に射出し、ロープーによる移動アクションが出来る自動的な作用と、よじ登り時に×ボタンでロープによる高速移動を可能とする。こちらは前者と違い消耗する事はないようだ。

ステルスや聴覚保護など様々なタイプが存在する特殊装具「装衣」

一定時間モンスターの視界から身を隠せる「隠れ身の装衣」ジャンプの滞空時間が長くなる「滑空の装衣」モンスターを挑発する「挑発の装衣」風圧無効、聴覚保護などの効果を得る「不動の装衣」など、試遊版では以上の4種類を確認できた。

剣士とガンナーで区別されることがなくなった防具周りの刷新

従来のモンスターハンターでは、ガンナーはガンナー専用の防具、剣士は剣士専用の防具と装備できる防具が分けられていたが、今作では兼用できるようだ。少なくとも試遊では遠距離のヘビィボウガンでも近接の片手剣でも同じ防具を装備することが出来た。使う武器種で剣士とガンナーの違いはあるようで、剣士は物理ダメージ軽減や、ガンナーは属性ダメージ軽減といった特性があるようだ。

ダメージ表記

これは単純に、モンスターに攻撃を与えた際に表示される数値のことを指す。こちらも従来にはなかった。ダメージが表記されるのはあくまで自身のキャラクターによるもので、他プレイヤーの与ダメージが表記されることはない。数値の色は、白や黄色で表示され、攻撃を当てた箇所により変化するようだ。従来は斬撃や打撃エフェクトで判断していた有効打(より大きなダメージを与えられる箇所)をダメージ表記でも判断できるようになったのかもしれない。

複数あるキャンプ間はファストトラベルが可能

マップは従来とは比較にならないほど広い上、複数のキャンプが配置されている。クエスト受注時にクエスト開始地点として複数のキャンプから1つ選択する仕組みになっている。この機能は一緒に行動するつもりが、違うキャンプから初めてしまった時などに利用することになりそうだ。

スタンプタイプのコミュニケーションツール

チャットによるコミュニケーションが常だったが、今作には新たにスタンプが追加されていた。すべては確認できていないが、主にハンターのスタンプで構成されているようで、状況や状態を知らせるのに最適な実用的なスタンプが収録されている。

体力バーなど画面上部を占めていたUIの自動隠し機能

非常に細かい点だが、ゲーム内のスクショを撮るのが趣味な筆者にとってこの機能があるなしではモチベーションが大きく異なる。基本的に体力バーとスタミナバーは隠れるように設定されており、攻撃アクションを行うと表示される仕組みになっていた。もっというとミニマップや他のUIも消したいが、オプションをチェックするのをすっかり忘れてしまったので製品版で試してみたい。

長くなってしまったが、以上がプレス体験会のレポートになる。あー早く遊びたい!ぼくが夢に描いた理想のモンスターハンターを。9月21日~24日(一般日は23日から)までに開催される国内最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ 2017」でプレイアブル出展されるので、ぜひとも遊んでもらいたい。

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モンスターハンター:ワールド

Capcom | 2018年1月26日
  • Platform / Topic
  • PS4
  • XboxOne
  • PC
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