IDC Japanは7月15日、エンタープライズリソース管理(ERM)や顧客情報管理(CRM)、サプライチェーン管理(SCM)、製造管理で構成される国内企業向けアプリケーション(EA)ソフトウェアの市場予測を発表した。オンプレミスとSaaSを合算している。
2013年の同市場は前年比5.8%増の3057億400万円だった。製造業の業績回復と、需要が拡大したグローバルオペレーション対応などに支えられた。
セグメント別では、製造管理の成長率が最も高く、前年比8.6%増。マーケティング市場が成長したCRMも、同8.3%増と好調だった。統合基幹業務システム(ERP)パッケージを含むERMは同市場での構成比が大きく、同4.6%増の1827億6200万円に拡大した。
IDCでは、2013~2018年のEAソフトウェア市場は年平均成長率(CAGR)4.1%で推移し、2018年の同市場規模は3737億8800万円に達すると予測。セグメント別のCAGRは、ERMが3.8%、CRMが4.7%、SCMが4.3%、製造管理が4.5%と、いずれの市場も拡大傾向にあるとみている。
各分野でのSaaS型のCAGRは、ERMで14.0%、CRMで8.5%、SCMで14.0%、これら3分野をあわせたCAGRは10.6%になると予測。EAソフト市場では、中堅中小企業のSaaSの新規導入が増加傾向にあると指摘する。企業規模に関係なく、データ二重化などの目的からIaaS/PaaSでEAソフト利用が拡大 しているという。
国内EAソフトウェア市場について、市場開拓では、業種特化型の高付加価値なクラウドサービスの展開が必要と指摘。シェア獲得には、チャネルパートナーと共生するビジネスモデルの構築が重要と提言している。
2013~2018年 国内EAソフトウェア市場予測(EAソフトウェア市場は、オンプレミスとSaaSの売上額を合算した市場規模として算出)