データ・アプリケーション(DAL)は8月26日、データ連携ツールの最新版「RACCOON 1.5」を発売した。重複除去機能と構造変換機能を追加してデータ生成の精度を高めたほか、文字列処理の内部実装を改良してデータ変換の速度を向上させている。税別価格は、Standard Editionが300万円(キャンペーン価格として2017年3月末まで200万円)、Developer Editionが200万円。Standard Editionには月額12万5000円(最低利用期間3カ月から)のタームライセンスも用意。
システム連携において不可欠なデータの形式や文字コードの変換加工をするツール。業務システムの移行や置換などの場面で必要になるデータ移行、複数の業務システムでのデータ連携に不可欠なフォーマット変換や文字コード変換、データ分析のためのデータ統合など、さまざまなデータ処理をノンプログラミングで実行できる。
国内で使用されるほとんどの文字コードへの対応や1万6000文字の外字が登録できるだけでなく、通常、「髙」(はしごたか)や「﨑」(たつさき)などの外字を利用して定義されている代表的な拡張漢字とUnicodeとの対応表を同梱するなど、プラットフォーム間の違いを吸収する。データ処理にかかる開発工数の削減や標準化、安定化が図られる。また、仕様書を自動生成するため、ドキュメント作成にかかる工数も削減され、システム全体の保守性を向上する。
重複除去機能については、例えば、2つのデータベースを1つのデータベースに統合する際、商品名や日付などの重複した入力項目を検出して除去できる。より精度の高いデータを生成できるようになる。
重複除去機能のイメージ(DAL提供)
レコード構造が異なる場合であっても複数のデータレコードを1つにまとめることが可能となった。また、レコード構造に対して任意に項目の追加と削除ができ、さらに値の変更も可能であるため、より柔軟にフォーマットを変換できるようになった。
構造変換機能のイメージ(DAL提供)
データの構造をテーブル上で編集できるようになった。Excelのような操作性でレコード名称や項目の属性といった情報を編集可能。軽微な変更では設定ダイアログを開く必要がなくなり、効率的にデータ構造を編集できる。
加工処理が繰り返し必要となる際、よく使う演算式を任意の新たな関数(スクリプト関数)として作成して利用することで、修正と編集の作業を簡便化できる。
該当する設定箇所のヘルプをダイレクトに表示。変換定義の作成時に設定内容の確認が容易になりユーザービリティが向上した。
文字列処理の内部実装を見直すことで、従来製品に対して最大で処理時間をおよそ30%短縮して変換速度を向上した。新たな動作環境としてIBM DB2 V10.5に、開発クライアントのDeveloper StudioがWindows 10に対応した。