アット東京は2月24日から、クラウド型データセンター監視プラットフォームサービス「@Ractiv(アットラクティブ)」の提供を開始した。従来からのファシリーティ管理に加え、クラウドベースの監視サービスを追加することで、導入企業のIT運用管理を全体として支援できるようにする。
@Ractivでは、データセンターに構築したネットワークサーバ機器類の運用に必要なITシステム監視基盤を、顧客の環境に合わせて、アット東京が提供する仮想プラットフォーム上に構築する。
クラウド型サービスの特徴を生かし、顧客自身が時間や規模を問わずに監視基盤を構築できる。このため、通常の専用サーバ導入型よりも基盤構築に掛かる時間、費用、工数を大幅に削減できるという。
通常監視機能とともに障害検知時のメール通知、各種レポート作成等の機能を実装しており、日常監視業務を効率的に運用できる。
オプションとして、監視設定の代行、障害検知時の電話連絡、顧客機器の状態確認から復旧対応まで、アット東京のデータセンタープロフェッショナルスタッフが対応するサービスも提供する。これにより、顧客のシステムを運用を含めて全体的にサポートできるようになる。
サービスイン当初は、アット東京のデータセンターを利用する顧客を対象に@Ractivを提供するが、将来的には同社データセンター以外の場所でも利用できるようにする。
従来、同社はデータセンター専業事業者のノウハウを生かしたDCIM(Data Center Infrastructure Management)「@EYER」を提供してきた。今回のサービス提供により、ファシリティ管理だけでなく、IT監視も利用できるようにする。
@Ractivは「ATTOKYO Rack & Telecom Intelligent View」の略称。基本サービス内容は、監視対象機器としてネットワーク機器とサーバ機器(Windows、UNIX)、監視タイプは、10項目から監視可能な「共用タイプ」と最大4500項目を監視可能な「専用タイプ」の2つ。
標準監視項目は、死活監視としてのPing監視(ICMP)、ポート監視としてTCP/UDP、リソース監視としてネットワークトラフィック(SNMP)、CPU使用率、メモリ使用率、ディスク使用量(SNMPあるいはエージェント経由)、プロセス監視におけるログ監視など他の監視項目は応相談としている。障害検知時に顧客の指定メールアドレスに通知する。
オプションサービスとして、電話連絡サービス、監視設定代行サービス、サービス利用開始の際の監視設定作業代行、リモートハンズサービスも提供する。24時間365日、日英バイリンガルで、同社スタッフが顧客の機器障害の一次対応を担当する。
内容は、LEDなどの目視での状況確認、回線ラベル確認、ラック実装状況確認、電源オンオフ、ケーブル抜き差し、ケーブル振替、機器のリブート、機器カード抜き差し、機器や部品の交換など。保守コール代行では機器故障時の指定保守ベンダーへの電話連絡代行などを実施する。
共用タイプの基本料金は初期費用が10万円、月額3万円、従量料金は監視10項目単位で月額500円としている。専用タイプの基本料金は初期費用35万円、月額20万円。