黒部市(くろべし)は、富山県東部に位置する黒部川下流域にあり、日本海に面している。直線距離で約40km南東の黒部川上流には黒部ダム中新川郡立山町)がある。

くろべし ウィキデータを編集
黒部市
黒部市旗 黒部市章
黒部市旗
2006年3月31日制定
黒部市章
2006年3月31日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
都道府県 富山県
市町村コード 16207-8
法人番号 7000020162078 ウィキデータを編集
面積 426.31km2
(境界未定部分あり)
総人口 38,013[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 89.2人/km2
隣接自治体 魚津市下新川郡朝日町入善町中新川郡上市町立山町
長野県大町市北安曇郡白馬村
市の木 ツガクルミ
市の花 サクラツバキ
黒部市役所
市長 武隈義一
所在地 938-8555
富山県黒部市三日市1301番地
北緯36度52分17秒 東経137度26分52秒 / 北緯36.87144度 東経137.44775度 / 36.87144; 137.44775座標: 北緯36度52分17秒 東経137度26分52秒 / 北緯36.87144度 東経137.44775度 / 36.87144; 137.44775

庁舎入口 食堂 市保健センター
(市章のある建物)
黒部市庁舎と北側駐車場
外部リンク 公式ウェブサイト

黒部市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
黒部市中心部(三日市地区)周辺の空中写真。2014年10月8日撮影の4枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

地理

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富山県の北東に位置している。北西部の平地に市街地があり、南東の山地は飛騨山脈の端にあたる。

市内には黒部川扇状地湧水群があり名水百選に選ばれている[1]。また、水の郷百選「名水の里 住みよい黒部」にも選ばれている。

隣接している自治体

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隣接する長野県とは直接結ばれる一般道などがなく、新潟県糸魚川市などを経由するのが最短となる。一般人は利用できないが、黒部峡谷鉄道、上部軌道(関西電力黒部専用鉄道)、黒四発電所、黒部ダムなどを経て乗り継ぐことで交通機関を利用して大町と行き来するルートは存在する。

歴史

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くろべし
黒部市
   
旧・黒部市旗 黒部市章
1954年9月1日制定
廃止日 2006年3月31日
廃止理由 新設合併
黒部市宇奈月町→黒部市
現在の自治体 黒部市
廃止時点のデータ
  日本
地方 中部地方北陸地方
都道府県 富山県
市町村コード 16207-8
面積 86.76km2
総人口 36,543
国勢調査、2005年)
隣接自治体 魚津市下新川郡宇奈月町入善町
黒部市役所
所在地 938-8555
富山県黒部市三日市725
ウィキプロジェクト

黒部市中心部である三日市は、江戸時代北陸道の宿場町として栄え、近代以降は交通の要衝として発展した[2]

人口

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黒部市と全国の年齢別人口分布(2005年) 黒部市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 黒部市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
黒部市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 41,847人
1975年(昭和50年) 42,338人
1980年(昭和55年) 43,096人
1985年(昭和60年) 43,588人
1990年(平成2年) 43,754人
1995年(平成7年) 43,439人
2000年(平成12年) 43,084人
2005年(平成17年) 42,694人
2010年(平成22年) 41,852人
2015年(平成27年) 40,991人
2020年(令和2年) 39,638人
総務省統計局 国勢調査より

合併前の2005年3月31日時点の人口は37,039人。

行政

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歴代市長

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旧黒部市

  • 市長:荻野幸作(初代)、芦崎久治(2代目)、寺田初夫(3代目)、岡本春行(4代目)、荻野幸和(5代目)、堀内康男(6代目)[15]

新黒部市

氏名 就任年月日 退任年月日 備考
市長職務執行者 中谷延之 2006年3月31日 2006年4月23日 元宇奈月町長
初-3代 堀内康男 2006年4月23日 2018年4月22日
4代 大野久芳 2018年4月23日 2022年4月22日
5代 武隈義一 2022年4月23日 現職

国の機関

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  • 国土交通省 北陸地方整備局 黒部河川事務所および黒部川出張所、宇奈月ダム管理所、宇奈月砂防出張所
  • 国土交通省 北陸地方整備局 富山河川国道事務所 黒部国道維持出張所
  • 林野庁 中部森林管理局 富山森林管理署 宇奈月森林事務所
  • 環境省 長野自然環境事務所 欅平ビジターセンタ

地域

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警察・消防

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警察
消防

医療

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郵便

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図書館

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経済

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産業

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旧宇奈月町が中心の黒部峡谷鉄道宇奈月温泉を含む観光産業と、旧黒部市におけるファスナーアルミ建材の製造産業がある。

かつては日本屈指の精錬所を有する鉱業の街でもあった。1947年、駅の隣接地に日本鉱業と日窒鉱業の出資による三日市精錬所が建設開始。1954年からは電熱蒸留炉で亜鉛を精練していた[17]。亜鉛の精練は1999年に終了したが、敷地跡では2011年よりJX金属三日市リサイクルがリサイクル事業を行っている。

農業

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市街地のほとんどが水はけの良い黒部川扇状地にあるため、かつては水稲栽培が困難な土地柄であっが、昭和20年代に保水力のある赤土を客土する流水客土の手法により水田の造成、収穫量の増加を見ることができるようになった。昭和40年代に入ると、市内の精錬所由来の排煙や排水により農用地においてカドミウムの集積が進行。1970年には、富山県が市内の一部を暫定汚染対策区域に指定し、収穫したコメの処分や稲作の中止が行われるレベルとなった。これら汚染地では、汚染土の除去と客土が行われ安全性が確認された場所では、汚染対策区域の解除が進められた。長年の対策の結果、地域の2014年度産のコメのカドミウム濃度は、食品衛生法が定める基準値を大きく下回るレベルとなっている[18]

商業

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黒部市の中心部にある、黒部市の中心的な商業施設のひとつ。1982年8月7日に開業。食品スーパーの『アイル』を中心に、衣料品店や雑貨店、飲食店などが集中していた。2014年8月31日に改修工事のため閉店、12月11日にリニューアルオープン。食品テナントが『アイル』から『大阪屋ショップ』となった。同時に『BOOKSなかだ』も入居。
過去に存在していた商業施設
過去に存在していた映画館[23]
  • ひかり劇場 - 映画館。1950年代~1960年代末。
  • 桜井中央劇場(桜井中劇) - 映画館。1957年の暮れより建設し、1958年5月竣工。建坪150坪鉄筋コンクリート造[24]。1960年代末閉店。
  • 桜井銀映 - 映画館。1950年秋~1963年頃。その後パチンコ店、大型家具店などを経て建物が解体され、現在は椚町商店街利用客用の駐車場となっている[25]
  • 生地中央劇場 - 映画館。1950年代~1960年代。
  • 生地劇場 - 映画館。1950年代~1960年代。

マスメディア

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姉妹都市・提携都市

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~笑顔のチカラ つなげるオモイ~ 地域連携協定ももいろクローバーZが行う地域創生を目的としたライブの、開催地間で結ばれる協定)[27]

教育

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小学校

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中学校

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高等学校

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特別支援学校

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過去に存在した学校

小学校

中学校

交通

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電鉄黒部駅前

鉄道路線

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路線バス

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道路

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高速道路

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一般国道

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都道府県道

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名所・旧跡・観光スポット

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生地の湧水めぐり、宇奈月温泉街、くろべ牧場まきばの風などがある。黒部市黒部峡谷口にある宇奈月駅からは、トロッコ電車で日本有数のV字谷の黒部峡谷が見られる。

 
生地の湧水のひとつ、清水庵の清水(しょうず)
黒部峡谷宇奈月温泉
生地
石田
その他

その他の祭・催事

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  • 宮野山桜まつり(4月中旬)
  • カーター記念黒部名水マラソン(5月下旬)
  • じんじん祭り(6月24日 - 6月26日)
  • くろべ市民まつり(8月上旬)

出身人物

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黒部市を舞台にした作品

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映画

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  • 雪崩』(1952年公開) - 本市でロケが行なわれた。戦後の富山県内のロケ第1号[29]
  • カノン』(2016年5月公開) - 本市でロケが行われた。[30]
  • 四月の永い夢』(2018年公開)

小説

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漫画

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テレビドラマ

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  • 高良くんと天城くん』(2022年・毎日放送ほか) - 舞台の高校が閉校になっている黒部市立鷹施中学校の校舎を利用。エンディングには生地海岸が登場。

脚注

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  1. ^ 名水の里 くろべ水めぐり”. 黒部市水資源対策協議会. 2024年10月16日閲覧。
  2. ^ 北日本新聞』2022年1月17日付6面『空からわが町 黒部市三日市』より。
  3. ^ 『黒部市誌』(1964年11月1日、黒部市役所発行)885 - 886ページ。
  4. ^ 『富山県大百科事典』(1976年8月1日、富山新聞社発行)946頁。
  5. ^ 「富山で大火 台風下230戸焼く」『日本経済新聞』昭和29年9月27日3面
  6. ^ a b 『黒部市史 歴史民俗編』(1992年3月25日、黒部市発行)1056ページ。
  7. ^ 『黒部市制30周年 30年見つめ直して新世紀 黒部』(1984年4月、黒部市発行)7 - 8ページ。
  8. ^ ひた隠しの県当局 黒部市のカドミウム禍 検査、三回したのに『朝日新聞』1970年(昭和45年)5月21日朝刊 12版 3面
  9. ^ 黒部市市旗
  10. ^ 図典 日本の市町村章 p102
  11. ^ 2015年10月10日付北日本新聞23面「黒部市合併10年の歩み」より
  12. ^ 富山新聞 2015年10月14日付30面より
  13. ^ 第48回中部建築賞 中部建築賞協議会
  14. ^ ももクロ、富山県黒部市にて笑顔で溢れる「春の一大事2019」開催 - Musician-net
  15. ^ 旧黒部市年表 - 黒部市
  16. ^ 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)435ページ。
  17. ^ 萩原研郎「三日市製錬所の亜鉛製錬」『日本鉱業会誌』第84巻第963号、資源・素材学会、1968年、2018年3月13日閲覧 
  18. ^ かけがえのない農地-その復元に向けて- 公害防除黒部地区地域事業誌編纂委員会編パンフレット
  19. ^ 北日本新聞』2020年10月9日付6面『プラント黒部店 開店 県内2店目 予定より1年遅く』
  20. ^ 富山県3店舗目となるパワー コメリパワー黒部店 新規開店のご案内(コメリ、2023年7月27日更新))
  21. ^ 北日本新聞 2017年1月13日付1面『アピタ黒部店閉店』より
  22. ^ 北日本新聞 2017年7月22日付28面『アピタ跡地「入居の協議聞いている」』より。
  23. ^ 『映画年鑑 1960年版 別冊 映画便覧 1960』時事通信社、1960年。1960年の映画館(北陸・甲信越地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。
  24. ^ 『黒部市史 歴史民俗編』(1992年3月25日、黒部市発行)957頁。
  25. ^ 『保存版 魚津・黒部・下新川今昔写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)93ページ。
  26. ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)42頁。
  27. ^ “「ももクロ春の一大事」開催地3市が協定結ぶ、高城れに「地域の素晴らしさを味わって」”. Yahoo!ニュース. (2019年2月14日). https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190214-00000083-natalien-musi 2019年4月23日閲覧。 
  28. ^ ANSWER!Twitterのおへんじ。”. Ameda、荻野葉月のブログ『きらきら』. 2021年9月14日閲覧。
  29. ^ 『魚津・黒部・下新川写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)p93より。
  30. ^ 映画「カノン」富山ロケ!比嘉愛未、ミムラ、佐々木希が黒部市の生地海岸で撮影(2016年2月23日閲覧)

参考文献

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  • 黒部市史

関連項目

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外部リンク

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