南宮崎駅
南宮崎駅(みなみみやざきえき)は、宮崎県宮崎市東大淀二丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅である[1][2]。事務管コードは▲940505[3]。構内に宮崎支社と宮崎車両センターが設置されている。
南宮崎駅* | |
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改装後の駅舎(2014年5月) | |
みなみみやざき Minami-Miyazaki | |
所在地 | 宮崎県宮崎市東大淀二丁目2-29[1][2] |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
電報略号 | ヤキ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅)[1] |
ホーム | 2面4線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
1,691人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1913年(大正2年)10月31日[1] |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■日豊本線 |
キロ程 | 342.5 km(小倉起点) |
◄宮崎 (2.6 km) (2.6 km) 加納► | |
所属路線 |
■日南線 (■宮崎空港線直通を含む) |
キロ程 | 0.0 km(南宮崎起点) |
◄**(宮崎) (- km) (2.0 km) 田吉► | |
備考 |
直営駅[2] みどりの窓口 有[1] |
概要
編集宮崎県の鉄道交通の要衝となる駅である。日豊本線を所属線[4]とし、当駅を起点とする日南線を加えた2路線が乗り入れている。日南線の下り列車の大半と上り列車の一部は日豊本線宮崎駅発着で運行される。
このほか、日南線田吉駅を起点とする宮崎空港線の全列車が当駅まで乗り入れる。宮崎空港線の列車は大半が延岡駅・大分駅方面に直通している(一部当駅または宮崎駅発着の列車もある)。
歴史
編集- 1913年(大正2年)10月31日:赤江駅として宮崎軽便鉄道(宮崎交通の前身)が開設[1]。
- 1915年(大正4年)3月20日:大淀駅に駅名改称し[1]宮崎 - 青井岳駅間を鉄道院が開業し宮崎県営鉄道が借受業務委託。
- 1916年(大正5年)10月16日:宮崎県営鉄道が国有化され鉄道院が所管。
- 1942年(昭和17年)4月1日:南宮崎駅に駅名再改称[1]。
- 1945年(昭和20年)8月12日:宮崎大空襲で駅本屋構内被災全焼。
- 1962年(昭和37年)7月1日:宮崎交通南宮崎 - 内海駅間廃止。
- 1963年(昭和38年)
- 1973年(昭和48年):構内に継電器連動装置導入[6]。
- 1976年(昭和51年)
- 1983年(昭和58年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる[5]。
- 2014年(平成26年)2月20日:駅舎の改装とバリアフリー化工事が完了する[9][10]。
- 2015年(平成27年)11月14日:ICカード「SUGOCA」の利用が可能となる[11]。
- 2017年(平成29年)10月1日:構内連動装置に伴う駅組織改正。
- 構内連動装置を電子連動装置に更新。
- 接近放送運用開始[6]。
- 南宮崎駅長職廃止。
- 日南線管理駅を南宮崎指令に移管。
- 2018年(平成30年)2月4日:PRC導入[6]。
- 2022年(令和4年)4月1日:宮崎支社の発足により、鹿児島支社から同支社へ移管[12]。
- 2023年(令和5年)10月1日:駅体制の見直しに伴い、九州旅客鉄道本体による直営駅へと変更される[13]。南宮崎駅長職再設置。
駅構造
編集島式ホーム2面4線と車両留置用側線7本を有する地上駅で、鉄筋コンクリート2階建ての橋上駅舎を有する[1]。1階は食堂・トイレ、2階が改札口となっており、ホームとは跨線橋とエレベーターで連絡する。
JR九州本体による直営駅であり、みどりの窓口が設置されている[1]。
1973年(昭和48年)製の継電器連動装置を使用し、PRC未導入のため構内の進路変更は全て手動で行われ[6]、1983年の業務委託開始後から2017年9月までは構内進路の操作のため、駅長および本体の輸送職員が配置されていた。2017年10月1日に電子連動装置へ更新、2018年2月4日PRCが導入された[6]。同時に2017年10月より接近放送が導入された。構内PRC化以降、宮崎乗務センター傘下の南宮崎指令がPRCの制御・日南線所属駅の駅管理を行うこととなり、駅長職廃止、本社職員の配置が廃止され完全な委託駅となった。2023年10月に再度直営駅化され、駅長職が再設置された。
IC乗車カード「SUGOCA」の利用が可能(相互利用可能ICカードはSUGOCAの項を参照)で、簡易SUGOCA改札機が設置されている。SUGOCAはみどりの窓口や自動券売機(無記名式のみ)で購入できる。
タッチパネル式のICカード対応自動券売機が設置されており、SUGOCAポイントのチャージやICカードでの特急券の購入などが行える。また、改札内にもICカードチャージ機が設置されている。
主要駅かつ都城・鹿児島中央方面の「きりしま」と延岡・大分方面の「にちりん」などの特急同士の乗換駅でもあるが、改札内外・ホームに売店は無い。都城方面は1・2・3番のりば、青島・宮崎空港方面は3・4番のりばに発着する。宮崎・延岡方面はいずれののりばからも発着する。駅構内には宮崎車両センターがあり、当駅の車両留置用側線を用いて鉄道車両の滞泊・整備や列車の組成などを行っている[1]。
2014年2月には駅舎の改装とバリアフリー化が完了した。1・2番線ホームと比較して幅が非常に狭くなっていた3・4番線のホームが拡幅され、踊り場にあったトイレは1階へ移動、2階部分の改札口と1階のホームなどを結ぶエレベーター(3基)が新設された[9][10]。
駅構内1階には1980年頃から食堂ライオンが営業してきた[14]。しかし、経営する夫妻が高齢を理由に引退し、2022年に店を閉じることになった[14]。食堂ライオンでは事業承継者を募集し、飲食店の後継者が決まれば、JR宮崎シティと賃貸借契約を結ぶ予定になっている[14]。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2・3 | ■日豊本線 | 上り | 宮崎・延岡・佐伯方面[15] |
下り | 都城・隼人・鹿児島・鹿児島中央方面[15] | ||
3・4 | 上り | 宮崎・延岡・佐伯方面[15] | |
■日南線 | - | 青島・油津・志布志方面[15] | |
■宮崎空港線 | - | 宮崎空港方面[15] |
-
改札口
-
待合室
-
1・2番線ホーム
-
3・4番線ホーム
-
駅名標
利用状況
編集2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は1,691人である[16]。宮崎県内では宮崎駅に次いで2番目に多い。
近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1995年 | 2,598 | - |
1996年 | 2,268 | |
1997年 | 2,126 | |
1998年 | 2,079 | |
1999年 | 2,076 | |
2000年 | 2,011 | |
2001年 | 2,115 | |
2002年 | 2,226 | |
2003年 | 2,223 | |
2004年 | 2,212 | |
2005年 | 2,157 | |
2006年 | 2,088 | |
2007年 | 2,057 | |
2008年 | 2,049 | |
2009年 | 1,943 | |
2010年 | 1,960 | |
2011年 | 1,991 | |
2012年 | 2,000 | |
2013年 | 2,030 | |
2014年 | 1,939 | |
2015年 | 1,963 | |
2016年 | 1,963 | [17] |
2017年 | 1,960 | [18] |
2018年 | 1,891 | [19] |
2019年 | 1,871 | [20] |
2020年 | 1,520 | [21] |
2021年 | 1,453 | [22] |
2022年 | 1,606 | [23] |
2023年 | 1,691 | [16] |
駅周辺
編集大淀川の南側に位置し、周辺は宮崎市の中心市街地の南部にあたる。
- 九州旅客鉄道宮崎支社
- 宮崎県庁
- 宮崎市役所
- 宮崎大淀郵便局
- 宮崎市民文化ホール
- 宮崎県立宮崎工業高等学校
- 宮崎県立宮崎農業高等学校
- 宮崎県立宮崎南高等学校
- 大淀川市民緑地
- 国道220号
- 九州電気システム宮崎支店
- スーパーオートバックス宮崎南店
- 宮崎市南部記念体育館
- 宮交シティ - ショッピングセンター・イオン南宮崎店(旧ダイエー宮崎店)と併設
- 宮交シティ内郵便局
- 航空大学校(同駅からタクシー)
- スーパーセンタートライアル宮崎恒久店
-
改装前の駅舎(2005年3月)
-
駅前
バス路線
編集駅前には宮崎交通の南宮崎駅前バス停があるが、2022年1月現在、ここを終着とする便は3系統設定されているものの、ここから発車便は廃止となった。その他、博多駅筑紫口への「サンマリンライナー」と「みとシティライナー」の共同バス停が設けられている。
駅から300メートルほど離れた場所にある宮交シティにバスターミナル(宮交シティバスセンター)が設けられており、そこから宮崎市内・宮崎県内外各地への路線バス・高速バスが多数運行されている。宮交シティと宮崎空港を結ぶバスは並行する列車より便数がはるかに多い。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『週刊 JR全駅・全車両基地』 44号 宮崎駅・都城駅・志布志駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年6月23日、24頁。
- ^ a b c “鹿児島支店内各駅”. JR九州鉄道営業. 2016年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月24日閲覧。
- ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、759頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c d e 古庄 尚貴, 青木 直幸「南宮崎駅電子連動化及びPRC化」『鉄道と電気技術 平成30年5月号』第29巻第5号、2018年、22-28頁。
- ^ “南宮崎新駅舎が完成”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1976年9月1日)
- ^ a b 「国労、五駅で自主管理」『朝日新聞』朝日新聞社、1983年3月29日、東京 夕刊、11面。
- ^ a b “南宮崎駅バリアフリー工事 概要図” (PDF). 宮崎市. 2014年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月25日閲覧。
- ^ a b “南宮崎駅の改装完了 バリアフリー化、ホームも拡幅”. 宮崎日日新聞. (2014年2月20日). オリジナルの2021年8月25日時点におけるアーカイブ。 2021年8月25日閲覧。
- ^ 『宮崎エリアでSUGOCAが始まります!』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2015年9月17日。オリジナルの2017年10月13日時点におけるアーカイブ 。2020年2月6日閲覧。
- ^ “JR九州が組織強化へ 名称変更し「宮崎支社」発足”. 宮崎 NEWS WEB. NHK (2022年4月1日). 2022年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月1日閲覧。
- ^ “鉄道駅業務”. JR九州サービスサポート. 2023年10月2日閲覧。
- ^ a b c “南宮崎駅舎内食堂「ライオン」40年続く歩み幕引きへ”. 宮崎日日新聞 (2022年4月27日). 2022年4月28日閲覧。
- ^ a b c d e “南宮崎駅 時刻表(JR九州)”. 九州旅客鉄道. 2022年9月19日閲覧。
- ^ a b “駅別乗車人員上位300駅(2023年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月2日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(平成28年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2017年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月31日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2017年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2019年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月24日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2018年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2020年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月27日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2019年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2020年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月24日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月25日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2022年8月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月26日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月2日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 南宮崎駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
- 南宮崎駅 | のんびり鉄道宮崎 - 宮崎県鉄道整備促進期成同盟会事務局