エージナ島(エージナじま)は、沖縄県糸満市に属する無人島で、沖縄本島南部の西約200メートルの海上に位置する[1]

エージナ島

左の大きな島がエージナ島。2010年12月10日撮影。
出典:『国土交通省「国土画像情報(カラー空中写真)」(配布元:国土地理院地図・空中写真閲覧サービス)』
所在地 日本の旗 日本沖縄県糸満市
所在海域 東シナ海
所属諸島 沖縄諸島
座標 北緯26度6分32秒 東経127度39分32秒 / 北緯26.10889度 東経127.65889度 / 26.10889; 127.65889座標: 北緯26度6分32秒 東経127度39分32秒 / 北緯26.10889度 東経127.65889度 / 26.10889; 127.65889
面積 0.01 km²
海岸線長 0.80 km
最高標高 19.8 m
エージナ島の位置(沖縄本島内)
エージナ島
エージナ島
エージナ島 (沖縄本島)
エージナ島の位置(沖縄県内)
エージナ島
エージナ島
エージナ島 (沖縄県)
エージナ島の位置(日本内)
エージナ島
エージナ島
エージナ島 (日本)
プロジェクト 地形
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北名城ビーチ。奥に見えるのがエージナ島。

地理

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面積0.01平方キロメートル[2]、周囲0.80キロメートル[1]、最高標高19.8メートル[3]の島で、沖縄諸島に属し、東シナ海上に位置する[4]。エージナ島と沖縄本島の間に二つの小島があり[1]、それらは「ナカイロー」、「東(あがり)ナカイロー」と呼ばれる[3]沖縄戦跡国定公園の区域内に含まれ[5]、東3キロメートルにひめゆりの塔、南3キロメートルに喜屋武岬がある[1]。低平な海岸段丘で構成され、島の周囲は海食崖で取り巻き、新第三紀に形成された島尻層群の泥岩基盤とし、その上部に第四紀更新世琉球石灰岩不整合に覆う[3]干潮時には沖縄本島と陸続きになり[4]、徒歩での往来が可能で[6]、島内でキャンピングを行う者もいる[1]。糸満市の大字「名城(なしろ)」に属し、この島を含む一帯は「北名城」と呼ばれ[7]、沖縄本島側の対岸には北名城ビーチがある[5]。北名城ビーチの南には名城ビーチが位置し[8]、当地から泳いで島に渡る者もいる[5]

歴史・文化

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正保国絵図』には「あいえな」、『間切集成図』に「あいきな」と記され、それらがつづまり「エージナ」、「エーギナ」と変化したとされる[3]。『間切集成図』に名城の集落とエージナ島が描かれ、島との距離が「一町二分」で、島の周囲が「六町六分七厘」とある[9]。『琉球国由来記』に、「アイゲナ森(エージナウタキ、エージナムイ)」という拝所があり[1]、名城の住民から信仰されていた[5]。島内に「イビ」と呼ばれる御嶽が存在し、名城の「トゥマンザモー(十万座毛)広場」から人々が遥拝している[7]旧暦の5月4日に、北名城ビーチでハーリーが行われ[7]、エージナ島の北側で催される[3]。糸満の西海岸には、エージナ島の他に「奥武(おー)」・「伊保島」・「沖之島」と呼ばれる小島があったが、奥武は古くから陸とつながり、伊保・沖之島は埋立てられ、島は消滅した[10]

出典

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  1. ^ a b c d e f 「エージナ島」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.204
  2. ^ 「2.島しょ」、『平成27年1月 離島関係資料』(2015年)、p.7
  3. ^ a b c d e 「エージナ島」、『日本歴史地名大系』(2002年)、p.222中段
  4. ^ a b 「エージナ島」、『島嶼大事典』(1991年)、p.70
  5. ^ a b c d 「エージナ島」、『SHIMADAS 第2版』(2004年)、p.1208
  6. ^ 「エージナ島」、『日本の島事典』(1995年)、p.363
  7. ^ a b c 「名城(糸満市〔現行行政地名〕)」、『角川日本地名大辞典』(1991年)、p.785
  8. ^ 「エージナ島」、『新版 SHIMADAS』(2019年)、p.1552
  9. ^ 「名城村」、『日本歴史地名大系』(2002年)、p.222上段
  10. ^ 「糸満市」、『日本歴史地名大系』(2002年)、p.203下段

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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