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早期リタイア計算機FIRECalcの使い方(1)

前回、アーリーリタイアに特化したアメリカのWeb計算機FIRECalcを紹介しました。読み方はファイアカルクで良いのでしょうか。

シンプルに、年間支出額と現有金融資産額、それからリタイア後の年数を入力だけで、早期リタイアの成功確率を出してくれるという優れものです。

ただ、アメリカ製なので、アメリカ経済の中に組み込まれていることが計算の前提となっています。

今回は、もっと日本側に引き寄せた使い方を考えてみます。

FIRECalcのサイトは→こちら
まず、メインの設定項目である年間支出額と現有金融資産額、リタイア後の年数については、前回書いたとおりです。

その他の条件については、画面上の方にあるタブ内でそれぞれ設定できるようになっています。今回はこちらを見ていきます。


Other Income/Spending : その他の収入/支出


年金などの、一定時期に開始されずっともらえる収入や、有料老人ホームなど一定時期から支出がずっとあるものについて、ここで設定出来ます。

Your Social Securty:あなたの公的年金(年額)
Spouse's Social Security:配偶者の公的年金(年額)

Pension Income:その他の終身型年金等
Off Chart Spending:最初のページの年間支出額以外で恒久的な支出

いずれも、年額、開始年齢と、その金額がインフレ率で調整されるかどうかをチェックで決められます。支出であればインフレ調整されるようにした方がよいでしょう。


Not Retired? : まだリタイアしてない?


What year will you retire? : リタイアする年
 ※それまでは資産は毀損しないという前提
How much will you add to your portfolio until then, per year? : リタイアする年までに毎年いくらずつ資産を積み増せるか。


Spending Models : 支出型


物価調整と、リタイア生活における支出の増減についてここで設定します。

Use the following inflation assumption:PPI,CPI or ?%
・PPI : 生産者物価指数
・CPI : 過去のアメリカ消費者物価指数
・?% : インフレ率を数字で設定

アメリカに住んでいるのでなければ、3つ目のインフレ率を数字で設定にするのが良いんじゃないでしょうか。私は2~3%が想定です。

How will your spending vary in the future? 将来、消費はどんな風に変わっていくか?

・Constant Spending Power
 リタイア後も支出額が変わらないもの(インフレ調整のみ行われる)

・Bernicke's Reality Retirement Plan
 Bernickeさんの調査結果に基づいた支出モデル。はじめは支出額がかわらないものの、56歳以降は年率2-3%ずつ支出額が減っていき、76歳から定常状態になるというもの。インフレ調整はあり。
 入力欄は、現在の年齢。

・Percentage of Remaining Portfolio
 年間支出額を、最初の年の資産と支出額の比率で毎年支出していくというモデル。例えば、資産50万ドルで年間支出額2万ドルなら4%の割合でその後もずっと支出を続けていくもの。
 ただし、支出レベルがすぐには落とせないこともあることから、前年比で最低何%の年間支出額にするか途中のボックスに数字を入れて設定できます。
 4%ルール、95%ルールというのがあるそうで…勉強不足で説明はそのうちに。


Your Portfolio : ポートフォリオ


資産の成長モデルをここで設定します。デフォルトは、米国株式75%、米国債券25%の「カウチポテト」ポートフォリオです。

How much are paying in investing fees (expense ratio)?
ファンドの投資コストを設定します。デフォルトは0.18%になっていますが、日本だともうちょっと高いですよね。

FIRECalc's calculations should be based on a portfolio invested in...
ポートフォリオの投資先は…

・Total Market : 債券/預金の比率を設定するもの。残りは株式。過去のトレンドで計算出来ます。
 Commercial paper:社債
 Long Interest Rate:長期金利
 30 Year Treasury:30年米国債
 5 Year Treasury:5年米国債

・Mixed Portfolio:ポートフォリオの配分を自分で決められます、が全部米国系…。

・A portfolio with consistent annual market growth
 市場の成長が一定であるという前提。市場の成長率、債券・預金利率、インフレの順に設定。

・A portfolio with random performance
 ランダムなパフォーマンスのポートフォリオ。期待リターンと標準偏差(リスク)、インフレ率を設定すると、ランダム・シミュレーションを行なってくれるもの。
 日本にお住まいの方はおそらくこれを使うのが良いんじゃないかと思います。

(参考)
アセットアロケーションの基本(ホンネの資産運用セミナー(ゆうきさん))
http://genuinvest.net/?eid=23
ファンドの海:アセットアロケーション分析
http://guide.fund-no-umi.com/tools/aa.html
わたしのindex
http://myindex.jp/


Portfolio Change ポートフォリオの変更


特定の年にポートフォリオの資産増加ないし減少を設定するもの。個人年金の一時受取や贈与、持ち家購入のための支出などに使えそうです。
Add:ポートフォリオに追加額、追加年
Subtract:ポートフォリオからの引き出し額、引き出し年


Investigate 分析


いろいろと条件を変えて、シミュレーション結果がどう変わるか見るもの。とりあえずは割愛。

長くなってしまったので、成為君のシミュレーションはまた別記事にします。

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