【65-3】属性セレクター [att^="val"] [att$="val"] [att*="val"]
最終更新日:2023年02月15日 (初回投稿日:2023年02月15日)
属性セレクター(attribute selector)の続きです。
今回は、部分照合属性セレクター(Substring matching attribute selectors)を使ってみます。
参考:
・Selectors Level 4 | W3C Working Draft
・CSS セレクター | MDN
・HTML属性リファレンス|属性一覧|MDN
「部分照合」属性セレクター
W3C仕様書では、属性セレクターは下記のような種類に分けられています。
・属性存在&属性値セレクター(Attribute presence and value selectors)
・部分照合属性セレクター(Substring matching attribute selectors)
・属性値の大文字小文字の区別をする修飾子(Case-sensitive modifier)
・クラスセレクターとIDセレクター
今回は2番めの部分照合属性セレクター(Substring matching attribute selectors)です。
これは文字どおり属性値が「部分的に」一致するかどうかでセレクトするもので、
[att^="val"] は、この属性の値が " " 内の文字から始まる。
[att$="val"] は、この属性の値が " " 内の文字で終わる。
[att*="val"] は、この属性の値の中に " " 内の文字がある。
というセレクターです。
言葉で説明するよりとにかく使ってみたらすぐわかるので、サンプルを見てみよう。
[att^="val"](att属性があって、値の先頭がこの文字から始まる)
[att^="val"] というカタチで属性名のあとに「^(アクサン・シルコンフレックス)」を付けて使います。
「^」はフランス語のつづりで、â とか ê とか母音の上についてる山型の記号です。
キーボードの上部の数字の0の右側2つ目、「~(チルダ)」と同じキー。チルダは Shiftキーを押しながら打ちますが、「^」はそのまま打てば出ます。
アクサン・シルコンフレックス(accent circonflexe)って長いですが、ヤマガタとかハットとか呼ぶのが日本語の一般名称みたいです。
HTMLはこんなかんじで、<a>要素の「href属性」でリンクをいろいろ作っています。
<ul>
<li><a href="#point1">#point1へのリンク</a></li>
<li><a href="#point2">#point2へのリンク</a></li>
<li><a href="#Information">#Informationへのリンク</a></li>
<li><a href="demo.com">demo.comへの外部リンク</a></li>
<li><a href="ex.jp">ex.jpへの外部リンク</a></li>
<li><a href="https://ex.com">https://ex.comへの外部リンク</a></li>
</ul>
CSSで下記のように指定して、「href属性」の値の「最初に#がつくやつ」をセレクターに。文字色をグリーンに指定しています。
最初に#がつくのはページ内リンク。ページ内リンクだけ文字色を変えています。
a[href^="#"] {
color:green;
}
プレビューです。
See the Pen 属性セレクター [att^="val"] TEST by yuki★hata (@yuki__hata) on CodePen.
上のサンプルは値を "#" にしていて、最初の1文字だけみたいなサンプルなので、指定する値を "#point" という文字列にしてみます。
また、[ ] の前の a も取ってみます。そのページに href属性を持つのが <a>だけなら要素名は不要です。
[href^="#point"] {
color:blue;
}
プレビューです。「#point」で始まっている最初の2つだけ 文字色が変わりました。
See the Pen 属性セレクター [att^="val"] TEST2 by yuki★hata (@yuki__hata) on CodePen.
[att$="val"](att属性があって、値の最後がこの文字で終わる)
さっきの [att^="val"] は、属性値の「最初の文字列」で指定しましたが、
この [att$="val"] という書き方だと「最後の文字列」による指定になります。
属性名のあとに「$(ドルマーク)」を付けます。
「$(ドルマーク)」は、キーボードの上部の数字の4を、Shiftキーを押しながら打つとでます。
HTMLはさっきと全く同じです。
<ul>
<li><a href="#point1">#point1へのリンク</a></li>
<li><a href="#point2">#point2へのリンク</a></li>
<li><a href="#Information">#Informationへのリンク</a></li>
<li><a href="demo.com">demo.comへの外部リンク</a></li>
<li><a href="ex.jp">ex.jpへの外部リンク</a></li>
<li><a href="https://ex.com">https://ex.comへの外部リンク</a></li>
</ul>
CSSで下記のように、「href属性」の値の「最後が .com で終わるやつ」を指定し、文字色を栗色にしています。
この例は冒頭の a を略してます。ほかに href属性を持つ要素がなくて要素名を略しても良いならこれでOK。
[href$=".com"] {
color:maroon;
}
プレビューです。
href属性の値が「.com」で終わってるものだけ、文字色が変わっています。
See the Pen 属性セレクター [att$="val"] TEST by yuki★hata (@yuki__hata) on CodePen.
[att*="val"](att属性があって、値のどこかにこの文字がある)
最後の [att*="val"] という書き方は、属性値の中のどこかにこの文字列が含まれればセレクトできます。
属性名のあとに「*(アスタリスク)」を付けます。
「*(アスタリスク)」は、キーボードの Enter(Macはreturn)キーの左側2つめ、「 :(コロン)」や「け」と同じキーを、Shiftキーを押しながら打つとでます。
テンキーが付いた拡張キーボードの人は右端のマイナスマークの上。
HTMLはさっきと全く同じです。
<ul>
<li><a href="#point1">#point1へのリンク</a></li>
<li><a href="#point2">#point2へのリンク</a></li>
<li><a href="#Information">#Informationへのリンク</a></li>
<li><a href="demo.com">demo.comへの外部リンク</a></li>
<li><a href="ex.jp">ex.jpへの外部リンク</a></li>
<li><a href="https://ex.com">https://ex.comへの外部リンク</a></li>
</ul>
CSSで下記のように、「href属性」の値に「ex が入っているもの」を指定し、文字色をブルーにしています。
[href*="ex"] {
color:blue;
}
プレビューです。
href属性の値に「ex」が含まれるものだけ文字色が変わっていますね。
See the Pen 属性セレクター [att*="val"] TEST by yuki★hata (@yuki__hata) on CodePen.
ちょっと邪道かもですが、「属性値の中のどこかにこの文字列が含まれれば」という条件なら、先頭にあっても、最後にあっても良いわけですよね。
ですので下記のように、「#point(これは先頭にあります)」や「.com(これは最後にある)」でも指定してみました。
[href*="#point"] {
color:salmon;
}
[href*=".com"]
{color:purple;
}
プレビューです。
ちゃんと反応してますね。
See the Pen 属性セレクター [att*="val"] TEST2 by yuki★hata (@yuki__hata) on CodePen.
これを見ちゃうと、 [att*="val"] さえ覚えておけばイイような気がしますが...。
まあ、先頭用(^)と、末尾用($)がちゃんと用意されているわけですし、ルール通りに使ったほうがイイよねやっぱり...。
次回予告
次回も属性セレクターの続きです。
次回は、属性値の大文字・小文字の区別ができるセレクターを見てみましょう。
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