【26-5】font-styleプロパティでフォントを斜体に指定しよう
最終更新日:2018年03月31日 (初回投稿日:2018年03月24日)フォントのスタイルを指定するには font-styleプロパティを使います。
ここでのフォントのスタイルとは、文字を斜体にするかどうかだけ。
font-style: normal は、通常の正体のフォントフェイス。
font-style: italic や font-style: oblique は、斜体のフォントフェイスを選択できます。
フォント関連のプロパティは、fontショートハンドプロパティで まとめて指定することができます。今回も含めて数回フォント関連のプロパティの記事が続き、最後にショートハンドでの書き方をまとめます。
- 【26-1】font-familyプロパティでフォント(書体)を指定しよう
- 【26-2】font-sizeプロパティでフォントのサイズを指定しよう
- 【26-3】font-weightでフォントのウェイト(太さ)を指定しよう
- 【26-4】font-stretch で condensed などの文字幅を選択しよう
- 【26-5】font-styleプロパティでフォントを斜体に指定しよう ←今日はココ
- 【26-6】line-heightプロパティで 行間(行の高さ)を指定しよう
- 【26-7】フォントをまとめて指定する fontショートハンドプロパティ
参考:
・CSS Fonts Module Level 3 | W3C Candidate Recommendation
・font - CSS | MDN
font-styleプロパティの値
font-styleプロパティの値には、キーワードが3つあるだけです。
font-styleプロパティの値 | |
---|---|
キーワード | normal, italic, oblique normalがデフォルト値。フォントファミリー内の normal に分類されるフォントフェイスを選択。 italic は フォントファミリー内の italic に分類されるフォントフェイスを選択。 oblique は フォントファミリー内の oblique に分類されるフォントフェイスを選択。 italic, oblique が無くても、ブラウザは「斜体」で表示する。 |
グローバル値 | font-style: inherit; 親のfont-styleの値を継承(コレ書かなくても継承するけど) font-style: initial; 継承した親の font-styleの値を解消しデフォルト値に戻す font-style: unset; 値を解除。親から継承されてるなら inherit、継承されてないなら initial と同じ動作 |
値の継承 | あり | 適用できる要素 | 全部 |
---|
italic と oblique
font-style: italic で、使っているフォントファミリーに「italic」で分類されているフォントフェイスがあれば、それを使用します。
もし「italic」が無くて「oblique」があれば「oblique」の方を使います。
font-style: oblique も同じく、「oblique」があればそれを使用し、「oblique」が無くて「italic」があれば「italic」を使います。
最初からどっちもない場合(日本語や中国語のフォントとか)は、ブラウザは斜体のスタイルで(=斜めに傾けて)表示します。
ちなみに、Italicは元はベネツィアで聖書のために考案された手書き書体。なので小文字が手書きっぽいものが多い。Obliqueは斜体という言葉そのまま、傾いたデザインのもの。
と言っても実際には Italic と言っても斜体なだけのフォントもあるようです。
下のサンプルは、上のカラムは font-style:italic, 下のカラムは font-style:oblique を指定しています。ぜんぶ斜体になってますね。
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語 "Trebuchet MS"
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語 "Avenir"
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語 "Trebuchet MS"
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語 "Avenir"
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語
「Times New Roman」「Trebuchet MS」は「italic」を持ち、「Avenir」は「oblique」のフォントを持っています。
font-style: italic、oblique のどちらで指定しても、同じように表示されますね。
指定したフォントが無い環境なら、ブラウザのデフォルトフォントで表示されますが、それでも斜体のスタイルで表示されます。
日本語テキストの部分は、当然ブラウザのデフォルトフォントで表示されますが、これも斜体になって表示されています。
上の見本のソースコードはこんなかんじで作っています。
<div class="mihon">
<span style="font-family:'Times New Roman',Times,serif; font-style:italic">"Times New Roman"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
<span style="font-family:Trebuchet MS,sans-serif; font-style:italic">"Trebuchet MS"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
<span style="font-family:'Avenir',sans-serif; font-style:italic">"Avenir"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
</div>
<div class="mihon">
<span style="font-family:'Times New Roman',Times,serif; font-style:oblique">"Times New Roman"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
<span style="font-family:Trebuchet MS,sans-serif; font-style:oblique">"Trebuchet MS"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
<span style="font-family:'Avenir',sans-serif; font-style:oblique">"Avenir"<br>
Sample - abcdefqmnwABCDEFQMNW 1234567890 美しい日本語</span>
</div>
<style>
div.mihon {
font-size:16px;
line-height:1.2;
color:black;
margin:1em 0;
border:solid 1px #ccc;
padding:0 .7em
}
div.mihon span {
display:block;
margin:1em 0
}
</style>
font-styleプロパティの使いどころ
HTMLの要素で、テキストのブラウザデフォルトスタイルが「斜体」になるのは以下のものです。(それぞれクリックすると、該当の記事が別ウィンドウで開きます)
・em
・i
・address
・cite
・dfn
・var
これらは、ブラウザのデフォルトスタイルが font-style: italic になっています。
ですので「斜体で表現したい」時は、その役割を担う要素があるならそれを使うべき。
強調したいなら <em>要素、連絡先なら <address>要素といった具合です。
文法的に正しく が HTML5 のモットーなので。
で、例えばフッター部分で <address>要素を使ったけど、デザイン的に特に斜体にしたく無くて、他のテキストと同じ正体にしたい時がありますよね。
そんな時には、
address {
font-style: normal;
}
などと指定して、正体に戻します。
たぶん、font-styleプロパティを使うシーンって、このくらいじゃないかなあ。
次回予告
次回は、line-heightプロパティを使います。
これは、テキストの「行間(行の高さ)」を指定するプロパティ。フォントサイズとともに、とても良く使うプロパティです。
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