これが未来の電子書籍なのか?アル・ゴア氏著書『Our Choice』アプリが素晴らしい
04 30, 2011
地球温暖化を解決するための提言をまとめた『Our Choice(邦題:私たちの選択)』がiPhone/iPad向にAppStoreから電子書籍アプリとしてリリースされました。内容的には1年以上前に紙で出版されているものですし、英語版しかありませんでしたが、英語の勉強を兼ねて購入してみたところこれが素晴らしいのでご紹介します。
それもそのはず。リリース元となるPush Pop Press社は、AppleでiPhone、iPad、Mac OS Xのユーザーインターフェースのデザインに携わっていたMike Matas氏が起業した会社でした。ワード検索やブックマーク、メモ機能こそありませんが、iPhone/iPadのマルチメディア機能を思う存分に発揮しています。読んで、触れて、聞いて、観て、楽しく学びながら読む新しい感覚、最高の電子書籍体験をどうぞ。
Our Choice 1.0
iPhone 3GS、iPhone 4、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代) および iPad 互換 iOS 4.2 以降が必要
カテゴリ: ブック 価格: ¥600
更新: 2011/04/28
起動すると、まず、アル・ゴア氏のメッセージとアプリの操作方法がムービーで流れます。これらの動画はスキップすることが出来ます。
移動の画面構成は上部をスワイプするとチャプター移動、下部はチャプター内のページを移動し、見たい該当のページをピンチアウトまたはダブルタップするとページが開きます。
イラストや写真のなかにはこのように綴じ込まれているものがありますので、左右にピンチインまたはタップして広げることができます。アクションがアニメーション付きなので自分で広げている感覚で操作できます。
もちろんこれだけではありません。イラストや写真についている地球儀マークをタップすると世界地図が表示され、ロケーションと自分の現在地(GPSがオンの場合)が表示されます。
手のひらマークのアイコンが付いたイラストとにはいろいろな機能が埋め込まれています。ピンチアウトまたはタップするとスクリーン全体に広がります。
この辺を触って!という白い円がグラフの上を走ります。このインストラクションに従って右端をタップ&ホールドすると、項目の内訳と説明が表示されます。
今度は、ページに埋め込まれたイラストに再生マークのボタンがあります。タップして見ましょう。アニメーションを見ながら、アル・ゴア氏本人の肉声による解説を聞くことができます。一度タップすると一時停止ボタンと最下部に再生時間もロケーションバーが表示されます。ピンチインすると縮小され、ページ内の元の位置で継続して再生させることもできます。
そして数字だけではなく、それが何を意味するのかをイラストとアニメーション、解説で学ぶことが出来ます。項目を順番にタップしたり、季節のダイヤルを回したり、地域ごとのデータが表示されたり。このエントリでは紹介しきれない仕掛けがたくさんあります。
美しい写真と動画、イラスト、アニメーションと音声解説の数々が圧倒的なリアリティをもたらしてくれます。また、驚くべきはこれだけのリッチコンテンツでありながらiPad2はもちろん、iPad1でも軽快に動作することです。高いクオリティかつスムーズで快適なタッチパネル操作が読み進める楽しさを体感させてくれます。今のところ英語版しかなく、かつ600円の有料アプリではありますが、将来の電子書籍を感じるには非常にお買い得感があります。
同時に不安というか興味がひとつ。このコンテンツの作成に要した期間やコスト等がビジネスとして成り立つのか気になります。クオリティは高いものの、コンテンツを作り込みすぎてリリースのタイミングを逸したり、一般的には割高な価格設定になってしまうことも考えられます。あるいは紙で出版して得た利益を電子書籍アプリというリッチコンテンツにリパッケージして比較的廉価でリリースすることで、リピーターの獲得や紙媒体では興味を示さなかった層にもアプローチ可能なのかもしれません。いずれにしろビジネスとして考えた場合のマーケティング戦略はよく練る必要がありそうです。
このようなアプリが電子書籍のスタンダードになるとは思いませんが、ユーザとしては夢が広がるばかりです。日本語の電子書籍はメーカーや出版社、キャリアの連合軍が乱立している状況です。フォーマットや印税、アップル社の課金システム等、いろいろと課題はあるのでしょうけど、ワクワクして心踊るような電子書籍が出てくる日を期待して止みません。
Posted from dPad on my iPad2
それもそのはず。リリース元となるPush Pop Press社は、AppleでiPhone、iPad、Mac OS Xのユーザーインターフェースのデザインに携わっていたMike Matas氏が起業した会社でした。ワード検索やブックマーク、メモ機能こそありませんが、iPhone/iPadのマルチメディア機能を思う存分に発揮しています。読んで、触れて、聞いて、観て、楽しく学びながら読む新しい感覚、最高の電子書籍体験をどうぞ。
Our Choice 1.0
iPhone 3GS、iPhone 4、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代) および iPad 互換 iOS 4.2 以降が必要
カテゴリ: ブック 価格: ¥600
更新: 2011/04/28
起動すると、まず、アル・ゴア氏のメッセージとアプリの操作方法がムービーで流れます。これらの動画はスキップすることが出来ます。
移動の画面構成は上部をスワイプするとチャプター移動、下部はチャプター内のページを移動し、見たい該当のページをピンチアウトまたはダブルタップするとページが開きます。
イラストや写真のなかにはこのように綴じ込まれているものがありますので、左右にピンチインまたはタップして広げることができます。アクションがアニメーション付きなので自分で広げている感覚で操作できます。
もちろんこれだけではありません。イラストや写真についている地球儀マークをタップすると世界地図が表示され、ロケーションと自分の現在地(GPSがオンの場合)が表示されます。
手のひらマークのアイコンが付いたイラストとにはいろいろな機能が埋め込まれています。ピンチアウトまたはタップするとスクリーン全体に広がります。
この辺を触って!という白い円がグラフの上を走ります。このインストラクションに従って右端をタップ&ホールドすると、項目の内訳と説明が表示されます。
今度は、ページに埋め込まれたイラストに再生マークのボタンがあります。タップして見ましょう。アニメーションを見ながら、アル・ゴア氏本人の肉声による解説を聞くことができます。一度タップすると一時停止ボタンと最下部に再生時間もロケーションバーが表示されます。ピンチインすると縮小され、ページ内の元の位置で継続して再生させることもできます。
そして数字だけではなく、それが何を意味するのかをイラストとアニメーション、解説で学ぶことが出来ます。項目を順番にタップしたり、季節のダイヤルを回したり、地域ごとのデータが表示されたり。このエントリでは紹介しきれない仕掛けがたくさんあります。
美しい写真と動画、イラスト、アニメーションと音声解説の数々が圧倒的なリアリティをもたらしてくれます。また、驚くべきはこれだけのリッチコンテンツでありながらiPad2はもちろん、iPad1でも軽快に動作することです。高いクオリティかつスムーズで快適なタッチパネル操作が読み進める楽しさを体感させてくれます。今のところ英語版しかなく、かつ600円の有料アプリではありますが、将来の電子書籍を感じるには非常にお買い得感があります。
同時に不安というか興味がひとつ。このコンテンツの作成に要した期間やコスト等がビジネスとして成り立つのか気になります。クオリティは高いものの、コンテンツを作り込みすぎてリリースのタイミングを逸したり、一般的には割高な価格設定になってしまうことも考えられます。あるいは紙で出版して得た利益を電子書籍アプリというリッチコンテンツにリパッケージして比較的廉価でリリースすることで、リピーターの獲得や紙媒体では興味を示さなかった層にもアプローチ可能なのかもしれません。いずれにしろビジネスとして考えた場合のマーケティング戦略はよく練る必要がありそうです。
このようなアプリが電子書籍のスタンダードになるとは思いませんが、ユーザとしては夢が広がるばかりです。日本語の電子書籍はメーカーや出版社、キャリアの連合軍が乱立している状況です。フォーマットや印税、アップル社の課金システム等、いろいろと課題はあるのでしょうけど、ワクワクして心踊るような電子書籍が出てくる日を期待して止みません。
Posted from dPad on my iPad2