読書録 2024第3四半期(7月~9月)
昨今朝晩は肌寒く感じる季節になって、酷暑の季節に呼んだ本を振り返る。
老眼で読みにくいせいなのか、頭がぼけてきたせいなのか睡魔と集中力に欠けることも多くなった自らをあきれたり苦笑することも多くなった。
それでも好奇心の泉が絶えない限り読書習慣は続くだろう。
記載した本に関しては先に「ブクログ」にコメントしたので、ここでは多くを記述してい
ない。
また映画録とは異なり一定の基準を設けて厳選したものではない。
単純に期限を切って備忘のため記録している。
7月
ケインズと株式投資 西野武彦
#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多いのか 福山絵里子
モンパルナス1934 村井邦彦
憲法問答 橋下徹 木村草太
ハンチバック 市川沙央
8月
街とその不確かな壁 村上春樹
リーマンの牢獄 齋藤栄功
新藤兼人 私の十本 立花珠樹
9月
あの素晴しい日々 加藤和彦、「加藤和彦」を語る 加藤和彦、前田祥丈
バブル:日本迷走の原点 永野健二
東京都同情塔 九段理江
音楽を信じる We believe in music! 村井邦彦
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール ビル・パーキンス
7月「モンパルナス1934」と9月「音楽を信じる We believe in music!」の著者である村井氏は、去年日経の私の履歴書シリーズで月間連載したことから単なる歌謡曲の作曲家ではなく、ニューミュージックと呼ばれる今のJpopにつながる流れに貢献した存在として再認識したことから興味を抱いた。前者では音楽のみならず国際的な文化全般に広がる世界を扱い、後者では日経の掲載記事とともに音楽ビジネスとの関りも興味深い。
音楽ものでは6月にも読んだ「加藤和彦ラスト・メッセージ」で取り上げた加藤和彦を扱った復刊本「あの素晴しい日々 加藤和彦、「加藤和彦」を語る」が興味深かった。
日本のフォーク・ロックに大きな足跡を残した彼を振り返るとともに、現代では珍しくなくなった自立した男女カップルのライフスタイルも再認識した。
わたしが初めて買った加藤のソロアルバムはその体現のような「それから先のことは」だったことを思い出す。
8月「リーマンの牢獄」は、バブル経済に生きた著者の栄枯盛衰更に転落の軌跡を告白した本で、当時の風潮や経済活動をリアルにかつヴィヴィッドに描かれ、同時代を生きた者としてリアルに実感できることも多い。その本に引用された本が9月「バブル:日本迷走の原点」で、バブル経済に至る政治的要因や著名な事件を網羅的に書かれていてバブル経済を概観する上で貴重だ。
またバブル経済とは何か?という大きなテーマを今後の読書のカテゴリーの一つにしようと思った。
7月「#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多いのか」は、日経の女性記者がアンケート調査データを様々な場合分けをして、異なる世代の男女カっプル及び個人の出産に関する意識の多様性を整理して提示している。
大変興味深いデータと分析から政府の少子化対策が徒労あるいは税金の無駄使いに感じるのは私だけだろうか?
8月「新藤兼人 私の十本」は、新藤監督が選んだ10本の自薦作品について、インタヴューの応える。
この10本のうち私が見たことのある作品は「裸の19歳」だけだった。
読書後「原爆の子」を見た。
最近読んだ立花隆の評伝に立花らが学生の時ヨーロッパの反核集会時に上映用に持参した映画の1つであることを読んで感慨深かった。
記載した本はすべて図書館から借りた。感謝したい。
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