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自衛隊を戦場へ送るな!

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自衛隊を戦場へ送るな!——イラク派兵に反対する  

【CONTENTS】

日米安保体制と自衛隊の海外出動——「ショウ・ザ・フラッグ」から「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」へ(島川雅史)
PKO派兵・イラク派兵・国際協力恒久法——自衛隊海外派兵史(池田五律)
「イラク復興支援」を名目とする派兵法、批判(山本英夫)
ウソツキは、戦争の始まり——ブッシュとブレアのウソつき!(梶野宏)
パレスチナのことを考えながら、イラク派兵に反対する(岡田剛士)
イラク特措法と自衛官への呼びかけ——派兵前後の取り組みが意味を持つ(木元茂夫)
新たな戦争の時代の新たな追悼施設——ポスト戦後民主主義と戦死者(天野恵一)

【資料】
自衛隊PKO派兵の歩み
追悼・平和祈念施設懇報告書
国際平和協力懇報告書(要旨)
イラク復興支援特措法
国連安保理決議1483

★レビューは「続きを読む」を!
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派兵チェックパンフレット9
派兵チェック編集委員会刊
B5判/56ページ/2003年9月発売
500円→特価100円 送料80円(メール便)
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【レビュー】

 派兵チェック編集委員会が発行する「手作りパンフ」の9冊目。小泉内閣が年内にも150人の陸自隊員を先遣部隊としてイラクに送り、年明けには全体で千人にも達する自衛隊を派兵して、米英の軍事占領に協力させることを決定した緊迫した状況の中で、イラク派兵に反対する運動を作り上げていく上で有効なパンフレットだ。

 島川雅史の「日米安保体制と自衛隊の海外出動」は「ポスト冷戦」期の米軍事戦略と日米安保の役割の分析を通じて、米軍のグローバルな展開を世界規模で補完する戦力として自衛隊が動員されていく構造を明らかにしている。現米国務副長官のアーミテージが中心になって2000年10月に発表されたいわゆる「アーミテージ報告」の線に沿って、今日の日米安保が機能していることを明らかにしている。池田五律の「PKO派兵・イラク・国際協力恒久法」は1991年の湾岸戦争と掃海艇のペルシャ湾派遣、1992年のP KO協力法とカンボジアPKO参加以来の海外派兵の歩みを振り返り、アメリカを中心とした「有志同盟」としての参戦に到る今日の状況を明らかにしている。

 山本英夫の「『イラク復興支援』を名目とする派兵法批判」は、派兵法の中身に即してそのデタラメさを暴き出し、梶野宏の「ウソつきは、戦争の始まり」は、イラクによる「大量破壊兵器開発のさし迫った脅威」というブッシュ、ブレアの先制攻撃正当化の「証拠」がまったくの虚偽であること、そしてその虚偽に追随してイラク侵略を全面支持し、「ヒトもカネも」出そうとしている小泉政権の破廉恥ぶりを批判する。

 岡田剛士の「パレスチナのことを考えながらイラク派兵に反対する」は、イラクで取材中に米兵に射殺されたパレスチナ人ジャーナリストに思いを馳せながら、パレスチナに関わり続けてきた一人として、イラク派兵に反対する立場が何なのかを模索している。

 木元茂夫の「イラク特措法と自衛官への呼びかけ」は、「兵士の人権」を軸に戦地で「殺し、殺される」ことを強制される自衛官に働きかけていく持続した運動の必要を強調する。また天野恵一の「新たな戦争の時代の追悼施設」は新しい戦死者を出す情勢を背景にした「靖国」に代わる「新しい国立戦没者墓苑」構想を批判している。資料も豊富だ。(全国Fax通信事務局/国富)

初出:全国Fax通信第59号(2003.10.23)

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