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イラク戦争に反対しよう!

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イラク戦争に反対しよう! 「反テロ」戦争の「正義」を問う

【CONTENTS】

駆け足で見た査察下のバグダード(田浪亜央江)
「湾岸戦争」を繰り返させてはならない!——パレスチナ人「移送」を批判し、兵役拒否者たちに注目する(岡田剛士)
アメリカ「反テロ」戦争後のフィリピン——ネグロスの「田舎」から考える(大橋成子)
ブッシュ・ドクトリンとグローバル・ファシズムへの抵抗線(武者小路公秀 聞き手:池田五律)

【資料】
イスラエル兵役拒否者たちの公開書簡ほか
イラク関連年表
国連安全保障理事会決議1441

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派兵チェックパンフレット7
派兵チェック編集委員会刊
B5判/48ページ/2003年2月発売
500円→特価100円 送料80円(メール便)
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【レビュー】

 「反テロ」戦争の「正義」を問う、とのサブタイトルがついた本パンフレットは、今進行している事態を日本の運動がどう受け止めていくべきかをイラク、イスラエル、フィリピンの民衆と運動を思い描きながら考えることができるという意味で、日本各地で起こっているイラク戦争に反対する行動の中で広く読まれることを期待されたものである。

 まず「駆け足で視た査察下のバクダード」で、昨年末イラクを訪れた田浪亜央江が運動のなかで語られる「民衆連帯」というテーマについて具体的に省察している。広島からイラク訪問団に参加したメンバーがイラクの人々に「被爆国日本」「ヒロシマ」から来たことを強調する場に居合わせて「日本とイラクを同じ「被爆国」の立場に立たせてしまうのならば反戦平和運動のあり方としてはあまりにもとんちんかんな事態ではないか」と問う。

 ついで、岡田剛士がレポート「『湾岸戦争』を繰り返させてはならない!」で、イスラエルの兵役拒否運動に注目し、非常に軍事化された国家/社会であるイスラエルの中に芽生え始めた「非軍事」の思想と行動を紹介する。

 フィリピン・ネグロス在住の大橋成子は、91年に撤退した米軍が新協定や演習で再び民衆の生活を脅かす様子とともに、フィリピンの反戦運動、平和運動をその困難さもあわせて紹介。9.11以降に起きているアメリカによる暴力を伴う支配がグローバルなものであることを改めて確認させられる興味深いレポートである。

 最後に武者小路公秀が、9.11周辺の国際舞台でのアメリカの動きを紹介。「テロがあるから反テロ戦争があるのではなくて、軍産官複合体の生き残りのために戦争が必要であり、テロが上手い口実を与えてくれたと見ないと、辻褄があわない」と、言う。(橋元)

初出:全国Fax通信第44号(2003.3.1)

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