市内K公園のTNR①
何をしていたかと言うと、夜な夜な真っ暗な公園を暗躍(?)していたのです…
2月に入り、私の保護活動の拠点である公園に餌やりにきている御夫婦から、
お二人が餌やりをしているK公園で猫が増えてしまっていると相談がありました。
短期間でワッと数が増えたとのことでしたが、とにかく現場を見てみないと状況がわかりません。
産まれた子猫はすでに半年くらいの中猫だと言うので、避妊去勢が出来るなら順番に捕獲しましょうというお話になり、
餌やりの時間に合わせて現場へ連れて行ってもらうことになりました。
夜七時すぎに車で真っ暗な道を進むと、K公園に着く手前の農道で鳥肌が立つくらいたくさんの猫達が集まっていました。
闇の中に無数の目が赤く光っています。
よく見てみると、まだ小さな体の子猫もいることに気づきました…。
とりあえず積んでいた捕獲器を仕掛けると、驚くほどすぐに捕まります。
キャリーに移しながら捕獲を続け、その日は5頭の成猫と1頭の子猫を捕まえて帰ってきました。
どうやらすでに妊娠している猫が多いこと、そして若猫も後数ヶ月で子猫を産める体になってしまうことから、
とにかく急いでTNRをすることになりました。
2月13日(木曜)に避妊去勢をした猫達




子猫を除き捕まえた全頭の手術+耳カットを実施し、リリースしました。
この寒いのに、すでに2頭のメス猫が妊娠していました。
2頭とも妊娠3週目…3月の終わりには次々に産み始めるということです。
2月16日(日曜)に避妊去勢した猫達




今回も2頭のメス猫が妊娠初期でした。
2月17日(月曜)に避妊去勢した猫達




2頭、妊娠4週目。
2月18日(火曜)に避妊去勢した猫達





三毛やムギワラの猫が捕まればみんな妊娠しています。
連日リリースと捕獲を繰り返していたらすっかり捕獲器を警戒するようになってしまったため、
(費用的にもすでに限界を迎えまして…)
時間を置いて再チャレンジすることにしました。
akoさん、はなこさん、まに子さん、寒い中お付き合いありがとうございましたm(_)m
2月の終わりは本当に寒かったですね(つд⊂)
また月末から再開したいと思っているので、ご協力よろしくお願いします~!
ネズミ算というのはよく聞きますが、ネコ算もなかなかおそろしい数字を弾き出しますよ。
1頭のメス猫を放置したらもうじき6頭の猫を産み、その内半数がメスならそれぞれが6頭ずつの子猫を秋には産むでしょう。
最初の母猫も秋にはまた子猫を産むかもしれません。
1頭の母猫を放置してしまったら、気づけばその場所で来年には30頭以上の猫が増える可能性があるのです。
たった数頭の猫に餌をあげていたら気づけばワッと猫が殖えていたというのは、そんな現象が起きていたからかもしれません。
住宅密集地でそんな事態を起こしてしまったらどうなるでしょうか?
餌という生きる糧を与えてしまった人間が責任を取る以外に、猫達の存在が問題にされずに済ませる方法はないと思います。
K公園は畑に囲まれて民家から距離があり、あまり苦情が出たという話も聞きませんでした。
ですが、餌をあげに来ている人間が多数いるため、公園にそこかしこでいつの間にか物凄い数の猫が殖えています。
はじめてしまったからには、どうにか今後も出来る限りTNRを進めていきたいと思います。
捕獲をしながら風邪をこじらせている子猫を発見し、すでにK公園から5頭の子猫がやって来ています。

軽々と片手に乗るサイズですが、お口を見たらすでに犬歯が生え変わり途中でした。
生後4ヶ月、体重は1キロ未満が4頭。
風邪をかなりこじらせており、角膜潰瘍が治りかけている子もいます。
治療を進めながら体重を増やし、ワクチン接種をしてから里親募集を開始します。
子猫達の今後も見守ってください。
お外暮らしの猫の生活は過酷を極めます。
例え満腹になるまでゴハンを食べることが出来ても。
凍えるほど寒い雪が降る夜は、耳先の感覚すらなくなってしまうでしょう。
風邪を引いても怪我をしても、治るまでジッと身を縮こまらせて耐えるしかありません。
自然の多い場所ならタヌキやハクビシンと生活の場を共有し、餌を得るため噛まれて傷を負うこともあります。
オス猫なら猫同士の縄張り争いに敗れ餌場さえ追われてしまう子もいます。
発情期のオス猫はウロウロとテリトリーを徘徊し、交通事故に遭う確率も高いです。
外敵、事故の多い外猫の一生は驚くほど短いです。
避妊去勢をしてせめて争いをなくしてあげれば、
その後は平和に餌をもらい生きていくことが出来ます。
もしお外に生きるその子が本当に可哀想だと思うなら、
どうか避妊去勢をして不幸な猫を殖やすことなく、
その猫だけが生涯その場所で生きられるように面倒を見てあげてください。