【モバマス】P「癒されたい」グデ-
カチャ
ちひろ「ただいま戻りました。アイス買ってきましたよー」
P「…」
ちひろ「…あれプロデューサーさん。ソファで寝ちゃってるんですかね?」
P「…」
ちひろ「もしもーし。アイスですよプロデューサーさーん…って、え? 嘘? プロデューサーさん?」ユサユサ
P「…」
ちひろ「ぷ、プロデューサーさん!? プロデューサーさーん! だ、大丈夫ですかー!?」アタフタ
P「…たい」ボソリ
ちひろ「へ?」
P「…癒されたい」グデ-
ちひろ「…」
ちひろ「熱中症にでもなってしまったのかと本気で心配したんですけど」グリグリ
P「すみません。痛いです。ほっぺを指でグリグリしないでください。私が悪かったですから。痛い」
ちひろ「てい」グリッ
P「痛い」
ちひろ「ったく。で、なんでソファに倒れていたんです?」
P「癒し不足だからです」
ちひろ「はい?」
P「私は癒しを求めているんです」ド-ン
ちひろ「また変なこと言い始めて」
P「仮の話ですが人間に癒しポイントが0から最大100まで設定されているとします」
ちひろ「はい。仮に、ですね」
P「ストレスを感じると人間は心身ともにダメージを受けます。しかし、この癒しポイントが溜まっているとストレスの防御と軽減ができるのです」
ちひろ「それはすごい」
P「この癒しポイントは仕事をしていく上で非常に重要です。しかし、私の癒しポイントは尽きかけている。このままではストレス耐性ゼロになって死んでしまうかもしれないんです」
ちひろ「ちなみに今は何ポイントあるんですか?」
P「3です」
ちひろ「風前の灯火ですね。死にかけてますね。疲れているなら有給取って休んだらどうですか? 幸い、夏のシーズンも終わってしばらくはスケジュールに余裕があるでしょう」
P「嫌です」
ちひろ「何故です」
P「私が求めているのは休みではなく癒しです。癒されたいんです」バ-ン
ちひろ「…」ハァ
ちひろ「そういえばサーティワンでアイス買ってきたんです。食べましょうか」
P「さすがちひろさん。天使のようだ」ヒュ-ヒュ-
ちひろ「もっと崇めてください」フフフ
イタダキマ-ス
P「うん。美味しい」モグモグ
ちひろ「何味選んだんですか?」
P「ストロベリーチーズケーキです。ちひろさんは?」モグモク
ちひろ「抹茶です。美味しいですよ。あ、言い忘れていましたけど、ストロベリーチーズケーキはみくちゃんがリクエストしたものです。食べちゃいましたねー」
P「えっ? 先に言ってくださいよ」
ちひろ「やっちゃいましたね」
P「そんな人ごとみたいに…ま、いいや。後で謝ります」モグモグ
ちひろ「それでプロデューサーさんはどうやったら癒されるんですか?」モグモグ
P「いまアイス食べて癒されてます」
ちひろ「へえ」
P「10ポイントは回復しました」
P「ダメです。1回使った回復方法はもう使えません。別のアイスを食べても癒しポイントは回復しないんですよ」
ちひろ「マーブルチョコあるんですけど食べます?」チャカチャカ
P「食べ物の種類を変えればいいってもんでもないです」
ちひろ「食べ物以外でどうやったら癒されるんですか」
P「例えばですけど、藍子が『頑張ってくださーい♪』って笑顔で応援してくれたら癒しポイントが20ポイントくらい回復します」
ちひろ「いいですねー。それは私も癒されそうです」
P「かつチアガール服を着て踊ってくれたら35ポイントは硬いですね」
ちひろ「うわ…そういう性癖なんですか」ススス
P「引かないでください。やましい気持ちはないんです。癒されたいだけなんです」
ちひろ「でもお好きでしょう」
P「好きですけど」
P「ほう」
ちひろ「着ましょうか?」
P「…ほほう」キラ-ン
ちひろ「プロデューサーさんが」
P「私が同僚の前でチアガール服を着てテンション上がるような人間に見えているんですか?」
ちひろ「女装に目覚めるかも」フフフ
P「お断りします」ノンノン
ちひろ「藍子ちゃんもプロデューサーさんも私の服だとサイズ合わなそうですねー」
P「私はともかくちひろさんと背丈の近い藍子は合うんじゃ」
P「…」
藍子「…」スト-ン
藍子「目を潰しますよ」
P「ちょっとだけサイズが合いませんね」ウム
楓「お疲れ様です。戻りました」
P「レッスンお疲れ様です。楓さん」
ちひろ「お疲れ様です。冷凍庫にサーティワンのアイスがありますよ」
楓「あー…いいっすね。アイス。レッスン終わりの身体に染み渡りそうです。チョコアイスをチョコっとだけ食べましょうか♪」フフフ
P「チョコアイスそんなに好きじゃないくせに」ハハハ
楓「ところでさっきチアガールという言葉が聞こえてきたのですが…何の話をしていたんですか?」
ちひろ「実はプロデューサーさんから『チアガール服を着てみたい』と相談を受けまして」
楓「まあ…プロデューサーにそんな変わった趣味が♪」
P「ちひろさん。嘘をつかないでください」
ちひろ「楓さんも見てみたいですよね」
楓「はい。きっと似合いますよ♪」フフフ
P「絶対着ませんよ。私は」
ちひろ「プロデューサーさんが疲れを溜めているので癒されたいそうです」
楓「癒し?」
P「私は癒しを求めています」コクリ
楓「チアガール姿で応援されたら癒されるのですか?」
P「癒されます。ただそれ以外の癒しも歓迎しています」
楓「…」ホ-
楓「なら…私が膝枕でもしましょうか?」
P「!」
ちひろ「!」
楓「あ、でも私の膝枕で癒されるでしょうか」
P「間違いなく癒されます。私はこういうのを求めていました」グッ
楓「ならどうぞ♪」ポンポン
ちひろ「…」スチャ
P「…」
ちひろ「どうぞプロデューサーさん。好きなだけ膝枕をお楽しみください」ジ-
P「あの」
ちひろ「はい?」
P「ちひろさんはどうしてスマホのカメラを構えているのでしょう?」
ちひろ「動画を撮影しているからです」ジ-
P「なぜ動画を?」
ちひろ「プロデューサーさんが膝枕している姿を後でまゆちゃんとか、美優さんとかに見てもらおうかと思いまして」ジ-
P「なにゆえその2人に」
ちひろ「深い意味はありませんよ」ニコリ
P「笑顔なのにほんのりと怒りの色を感じるのは気のせいでしょうか」
ちひろ「気のせいですよ。チア好き」
P「ほら出てる。言葉にトゲが。見え隠れしている」
P「ああ。楓さんの膝に吸い寄せられ…」スッ
ちひろ「撮影スタート」ピコ-ン
P「…」
P「楓さん。やっぱり膝枕は結構です。膝枕をしてもらったら私がどんな目に遭うかわかりません」ピッ
楓「そうですか…」ションボリ
P「あとでこっそりお願いします」コソリ
楓「はい♪」ニコ-
P「したら酷い目に遭うじゃないですか。嫌ですよ。私の今年の目標は平穏です。残り4ヶ月くらいは何事もなく過ごしたいです」
楓「今年って残り4ヶ月しかないんですね」
ちひろ「私もいま聞いて思いました」
P「夏の後って実はクリスマスと年末くらいしかイベントがないんですよ」
ちひろ「待ってください。ビッグイベントがあるじゃないですか」ピッ
P「何です?」
ちひろ「私の誕生日ですよ」バ-ン
P「イベントとしてカウントするほどのものではないでしょう」
ちひろ「するほどのものですよ。盛大にお祝いすべき日ですよ」
楓「ちひろさんの誕生日…11月の何日でしたっけ?」
P「11月28日です」
ちひろ「私の誕生日。覚えてるんですね」
P「この事務所だと1番付き合いが長いですから」
ちひろ「ふーん…」
楓「顔緩んでますよ」
ちひろ「何のことでしょう」プイ-
ちひろ・楓「「本筋?」」
P「私が癒されたいという話ですよ」
ちひろ「と、言われましてもね」
楓「プロデューサー。キャバクラでお酒を飲みながら女の子と話してきたらどうですか♪」
P「発想がおじさん」
楓「ドンペリ開けて、酔いに任せてセクハラ三昧♪」
P「発想がバブル期」
楓「ああ。なんて卑しい癒し…♪」フフフ
P「言いたかっただけですね」
P「思いませんねー。キャバクラに行く時間があるなら整体マッサージを受けたいです」
楓「発想がおじさんですね」
ちひろ「まだ20代のくせに」
楓「枯れてますよね」
ちひろ「仕事人間」
楓「チョリあごひげ」
ちひろ「丁寧語ではなく私にはタメ語を使ってください」
楓「几帳面すぎてたまに引きます」
P「どうして私はこんなに罵倒されているのでしょう」
P「私が罵倒されて喜ぶ人間に見えます?」
ちひろ「ちょっとは」
P「心外です」
楓「豚♪」
P「おぅ」
ちひろ「何ちょっと響いてるんですか」ペチン
P「いまの不意打ちはずるいですよ」
楓「Pちゃん」
P・ちひろ「「Pちゃん!?」」ガ-ン
P「唐突ですね…でも確かに新鮮です」
ちひろ「…」
ちひろ「プロデューサーくん」
P「ほぅ」
ちひろ「響きましたね。いま響いちゃいましたね♪」ウキウキ
楓「ちーちゃん♪」ニコ-
ちひろ「ちーちゃん…幼稚園児の頃、そう呼ばれていましたよ」シミジミ
P「え、ちひろさんに5歳の頃があったんですか?」
ちひろ「私を何だと思っているんですか」
楓「ほら。次はPちゃんの番ですよ」
P「…」
P「楓」
楓・ちひろ「「ほー」」
楓「いえいえ。今後も呼び捨てで構いませんよ♪」
P「検討はしておきます」
楓「もう一度言ってもらえます?」
P「楓」
楓「はい♪」ニコニコ
ちひろ「…」
ちひろ「私のことは何て呼びますか?」クイッ
P「…」
P「ちーさん?」
ちひろ「んー…あんまり変わってませんね」
楓「インパクトに欠けます」
P「親しさが一歩進んだ感ありません?」
ちひろ「なんか。モヤっとするんですよ」
P「ちひろちゃん」
楓・ちひろ「「ほほー」」
P「これは」
ちひろ「合格です」グッ
P「基準がわからない…」
楓「P殿はどの呼び方が1番癒されますか?」
P「殿て。正直どれでも変わらないです」
楓「では今後は『豚』で通しましょうか」
P「怒りますよ」
P「ええ。ちょっと回復してます」
楓「今はどれくらいあります?」
P「50くらい…ですかね」
ちひろ「だいぶ回復しましたね」
楓「それよりどうして回復したのですか?」
P「えー、それは、その…」
ちひろ「何です? 歯切れが悪い」
P「多分、2人と話していたからでしょうね」
ちひろ・楓「「…」」
ちひろ「やっぱりキャバクラとか好きそうですよね」ヒソヒソ
楓「女の子をはべらせて癒されるだなんて卑しいですね…」ヒソヒソ
ちひろ「ちょっと引きました…」ヒソヒソ
楓「私たち。そういう目で見られているんですよ。きっと…」ヒソヒソ
ちひろ「本当にいやらしい…」ヒソヒソ
楓「私たち。そのうち襲われてしまいますよ…」ヒソヒソ
P「心に深刻なダメージを負いました」
ちひろ・楓「「冗談です」」
P「じゃあ来週の金曜から5連休よろしくお願いします」ペコリ
ちひろ「はい。ゆっくり休んでくださいね」
P「久しぶりに旅行でも行こうかなぁ」ノビ-
ちひろ「いいですねー。日光とかどうです。ちょうど紅葉のシーズンじゃないですか」
P「すみません。私、風景とか見ても感動しないです。実物を見なくても紅葉の写真とかで満足しちゃいます」
ちひろ「風情がない」ハハハ
P「日光行くなら温泉と町歩きとかですねー」ハハハ
みく「おはようございまーす…って、あ! Pチャン!」
P「おはようございます。何ですか大声を出して?」
みく「昨日みくのアイス! 食べたでしょ!」カッ!
P「あー…」
ちひろ「忘れてましたね」
P「というかアレはちひろさんにも非がありますよ」
ちひろ「はて」
みく「何話してるのにゃ! みくのアイスだったのに〜!」
P「また買ってきますから」
みく「嫌にゃ!」
P「嫌と言われても」
みく「Pチャン来週から有給取るんでしょ?」
P「取りますが」
みく「罰としてどこか連れて行くにゃ♪」
P「そういう魂胆か…」
みく「もう予定が決まってるならいいけど」
P「いえ。何も決めてないので1日くらいならいいですよ」
みく「本当!?」
P「近場でよければ」
みく「んふふ〜♪ だったら、最近みくが見つけた穴場の猫カフェに…」
まゆ「何の話をしてるんですかぁ♪」
ニュッ
藍子「楽しそうな相談をしてますね♪」
みく「げっ」
まゆ「いけませんねぇ。みくちゃん。2人だけでどこかに出かけようとするだなんて♪」ガシッ
藍子「せっかくですから一緒に出かけましょうよ♪」ガシッ
みく「いや、でも」
まゆ・藍子「「何か問題が?」」
みく「…ないけど」クッ
まゆ「ではプロデューサーさん。出かける日はまゆも付いていきますね♪」
藍子「私もです♪」ニコ-
ちひろ「賑やかな休みになりそうですね。プロデューサーさん」ハハハ
P「ですね」ハハハ
終わり
(休み明け)
りあむ「Pサマ! 助けて! 休んでる間に炎上しちゃった! というか真っ最中なんだよぅ!」ヒ-ン!
P「せっかく回復した癒しポイントを一瞬で消費しないで欲しい」
終わり
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