年末が近づき、慌ただしさが増すこの季節。大掃除や年越しの準備、新年の計画など、気ぜわしい日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。そんな時期だからこそ、「本当に必要なもの」を見極め、暮らしの余白をつくる時間をとりたいものです。本記事では、ミニマリスト・筆子氏の新刊『それって、必要?』(三笠書房)より、今回は郵便料金の値上げでさらに負担増になる年賀状のやりとりについて紹介します。
社会には儀礼的な行事がつきものです。お食い初め、七五三、入学式、成人式、結婚式、など。伝統行事は文化の一つなので、たいせつにすべきですが、世間並みに行事をしようとして、金銭的な負担やストレスを抱えて苦しい思いをしてしまうのだとしたら……。
カナダの幼稚園や学校には入学式がないので、最初は、「あれ?」と思いました。けれども、入学式がなくても、別に何の問題もないし、むしろ、大変ラクです。入園したり、入学したりすれば、いやでも本人は気持ちが新たになります。親がきれいな服を着て式に出なくても、気持ちのけじめはつくのです。
重要なのは、形だけの儀式ではなく、中身だと思います。私は、自分にとって意味のない慣習も手放してみました。たとえば年賀状を出すことです。
儀礼的な行事で自分の時間をムダにしない
「年賀状は出すものである」と考えて毎年出している人がたくさんいます。出してはいるものの、じつは負担になっているという人も多いのではないでしょうか。