ファーストインプレッション
ライカM
(2013/3/19 00:00)
3月20日の発売が決まった「ライカM」をライカカメラジャパンからお借りできたため、外観とメニュー画面の写真を中心にお届けする。ベータ機のため、製品版とは細かな仕様が異なる可能性をお含み頂きたい。製品版を使用した詳細なレビューは後日掲載する予定だ。
ライカMは、ドイツのカメラ見本市「フォトキナ2012」開幕前夜の9月17日(現地時間)にお披露目されたM形ライカの最新モデル。伝統的なM型ライカの意匠を引き継ぎつつ、機能面でより現代的なアップデートが行なわれている。
ライカ判(35mmフルサイズ相当)の撮像素子を搭載するのはライカM9、M9-PおよびM9がベースの「ライカM-E」(現行モデル)と同様だが、ライカMではCCDセンサーに代わってCMOSセンサーを採用。ライブビュー撮影や動画記録も可能になった。
今回は試せなかったが、純正オプションのマウントアダプターと外付けEVFを用いたライカRレンズ資産の活用もアピールしている。外付けEVFはブライトフレームの対応外となる広角レンズなどでの正確なフレーミングにも寄与するという。
有効画素数は1,800万から2,400万に増加。感度は通常のISO200-3200に加え、拡張でISO100-6400も設定可能。シャッター速度の下限、ISO感度の上限を設定した感度オートも利用可能だ。
3型92万ドットに大型・高精細化した背面モニターは、従来の2.5型23万ドットからは大幅に利便性が向上。撮影後のピント・ブレの確認だけでなく、そのまま他人に再生画面を見せても写真のイメージが伝わりやすくなった。視野角が広がったのも嬉しい。
液晶モニターの大型化に伴い、背面のダイヤルは背面右上に移動した。撮影画像の拡大やメニュー選択など、割り当てられた機能はほぼ従来通りだ。サムグリップを兼ねたような形状がスマートで使いやすく、ボディの剛性感と相まって右手での取り回しが心地良い。
シャッターボタンは「測光ON・AEロック・レリーズ」の3段階から「AEロック・レリーズ」の2段階に変更。レリーズ段のストロークがコンパクトカメラのように浅くなり、ソフトレリーズを付けなくても人差し指の腹や関節部分で容易に押すことができた。シャッターは縦走りのフォーカルプレーンで従来のM型デジタルと同じだが、チャージが速くなったことで静穏性のためにシャッターチャージの動作をレリーズと分離する「分離チャージ」モードがなくなった。
撮影後の処理速度が向上しているのもメジャーアップデートを感じたポイントだ。続けて3コマ程度を撮影しても、さほど待たされることなく画像再生に移れる。DNG記録のみに設定するとスムーズに撮影できるのは従来モデルと同様の印象だ。
今回は標準レンズ「SUMMILUX-M f1.4/50mm ASPH.」を一緒にお借りし、試写も行なった。記事末にいくつか実写サンプルを用意したが、ライカMに対応済みのRAW現像ソフトが手元にないため、同時記録JPEGを掲載している。1点だけ、参考までにアップル「Aperture 3」でDNGから現像したものも掲載している。