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ペンタックス、1,460万画素CMOSセンサー搭載の「K20D」
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DA 16-45mm F4 ED ALを装着したK20D
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ペンタックスは、1,460万画素CMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラ「K20D」を3月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、ボディのみが15万円前後、「DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II」とのセットが16万円前後の見込み。
2006年11月発売のデジタル一眼レフカメラ「K10D」の後継機種。撮像素子の変更を中心に、ライブビューなどの新機能の搭載などの変更が加えられている。
外観上で目立つのは、PENTAXロゴが縦長になり、コーポレートロゴと同一のデザインになったこと。背面では、液晶モニターが2.5型から2.7型に大型化している。
■ 新開発のCMOSセンサーを搭載
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APS-Cサイズの有効1,460万画素CMOSセンサー
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K10Dから大きく変わったのは、撮像素子がAPS-CサイズのCMOSセンサーになったこと。ペンタックス、サムスンテックウィン、サムスン電子の共同開発による撮像素子で、撮像面積は23.4×15.6mm、有効画素数は1,460万。フルサイズ以上の撮像素子を搭載する機種を除けば、デジタル一眼レフカメラで最多の画素数となる。
画素数は増えたものの、画素周辺の回路面積を低減することで、1,200万画素センサーと同等の受光部面積を実現。また、画素上のマイクロレンズ間のギャップを無くしたことで、斜めからの入斜光がより正確に受光可能になったという。撮像素子の厚みは従来より約60%薄型になっている。
センサーの変更に伴い、ISO感度の上限がK10DのISO1600から、ISO6400(カスタム設定時)に増加した。CCDを搭載するK10Dと異なり、CMOSセンサー内で感度アップを行なうことが、信号ノイズの減少につながったという。さらに、高感度ノイズリダクションや長秒時ノイズリダクションを新たに搭載した。
■ ライブビュー撮影が可能に
また、同社のデジタル一眼レフカメラとしては、初めてライブビュー機能を搭載。シャッターボタン周りのレバーをプレビュー位置まで回すことで、ライブビューモードに移行する(デフォルト設定時)。位相差AFも利用可能。その際の挙動は、他機種と同様にミラーダウン→AFセンサーで測距→ミラーアップとなる。
ライブビュー中は、液晶モニターで手ブレ補正の効果が確認できる。「デジタル一眼レフカメラで常時確認できるのは初」としている。
なお、液晶モニターは、K10Dの2.5型21万ドットから、2.7型23万ドットに大型化された。視野角は上下左右ともに160度。ライブビュー撮影時には、AFフレーム表示、グリッド表示、拡大表示などに対応する。
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ライブビュー中の液晶モニター表示例
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ダストアラート機能でゴミの付着状況を表示したところ
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ボディ内手ブレ補正機構の「SR」(シェイクリダクション)も引き続き搭載する。補正効果は約2.5~4段分と変わらないが、撮像素子の軽量化、フレキシブル基板の取り回し改善、制御分解能の向上、アルゴリズムの最適化により、補正の安定性(ヒット率)が向上したという。
ゴミ対策機能のDR(ダストリムーバル)には、「ダストアラート」機能が加わった。撮像素子に現在付着しているゴミの位置を二値画像でデフォルメして表すもの。DRでゴミをとりきれない場合は、この情報をもとに、純正の「イメージセンサークリーニングキット」で清掃することを推奨している。
連写速度はK10Dと同じく約3枚/秒。ただし新機能の「高速連写」を利用すると、約21枚/秒の連写が可能になる。CMOSセンサーの電子シャッターを使った機能で、ピントは撮影1枚目に固定。記録画素数も160万画素になる。記録可能枚数は約115枚まで。
■ 最大1EVのダイナミックレンジ拡大機能
画像処理関連にも変更が及んでいる。まず、「ナチュラル」と「鮮やか」の2種類だった画像仕上が、「カスタムイメージ」という名称になった。さらに、選択したカスタムイメージの微調整も可能で、撮影前にプレビュー画像で効果を確認できる。
カスタムイメージは、「鮮やか」、「人物」、「風景」など6種類。そのうち「雅(MIYABI)」は、開発者が特に強くこだわったというカスタムイメージで、赤く塗られた寺社の門柱など、濃い色の再現に優れるという。英語表記メニューでは、「Vibrant」(バイブラント)になる。
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カスタムイメージ「雅」(MIYABI)の選択画面。プレビュー画像で効果を確認できる
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LCD色調整機能。ほかにもAF微調整機能など搭載
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また、新搭載の「ダイナミックレンジ拡大機能」は、ダイナミックレンジを1EV(=200%)拡大することで、白トビの抑制に効果があるという。なお、同機能をONにしても、連写速度は基本的に変化しない。ただし、最低感度がISO100ではなくISO200になる。
なお画像処理エンジンには、引き続きPRIME(PENTAX Real Image Engine)を搭載。K10Dと同じく、メモリに高速転送が可能なDDR2を採用する。
そのほか、デジタルプレビューでの表示画像を保存できるようになった。ホワイトバランス微調整、カスタムイメージでのプレビュー画像が保存できる。
また、K10DのRAWボタンは「JPEG→RAW+JPEG」へと切替わるものだったが、K20Dでは設定により、RAW、JPEG、RAW+JPEGのそれぞれから、いずれの記録設定にも変更できるようになった。「RAW→JPEG」や「RAW+JPEG→JPEG」など、必要に応じて記憶させておける。なお、「RAW→RAW」や「JPEG→JPEG」といった設定も可能。誤作動を嫌うユーザー向けに、RAWボタンの機能OFFさせるために設けたという。
加えて、AF微調整、液晶モニターの色微調整、ファイル名入力設定も搭載。欠損した撮像素子の画素をソフトウェア処理で補うピクセルマッピング機能や、メニューテキストを縦方向に150%拡大する機能も新たに備えている。
ボディ内RAW現像は、JPEGに加えてTIFFでの保存や、Adobe RGBとsRGBの選択が可能になった。カスタムイメージも適用できる。なお、K10Dになかったシンクロ端子も装備する。
■ 防塵防滴ボディやSvモードなどを継承
AF、ファインダー関連などはK10Dから変更はない。AFセンサーは測距点11、うちクロスセンサー9点のSAFOX VIII。ファインダーは視野率約95%、倍率約0.95倍のガラスペンタブリズム式となっている。フォーカシングスクリーンは交換が可能。
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ガラスペンタブリズム
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74カ所にシーリングを施す
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電源として、K10Dと同じリチウムイオン充電池の「D-LI50」を採用。CIPA規格準拠の撮影可能枚数が、約480枚から約530枚(ともにストロボ発光50%)に増えている。バッテリーグリップ「D-BG2」もK10Dと共用できる。
シャッターボタンや各操作レバーなど、74カ所にシーリングを施した防塵・防滴構造のボディを採用する。シャッターは10万回の作動に対応。感度優先自動露出(Sv)、シャッター速度&絞り優先(TAv)、ハイパーマニュアルといった、K10Dの特徴的な露出モードも引き継ぐ。
記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。本体サイズは141.5×70×101mm(幅×奥行き×高さ)。重量は715g(本体のみ)。
K10Dとの比較
| K20D
| K10D
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発売時期 |
2008年3月 |
2006年11月 |
店頭価格(発売時) |
15万円前後 |
12万円前後 |
撮像素子 |
タイプ |
CMOS |
CCD |
サイズ |
23.4×15.6mm |
23.5×15.7mm |
有効画素数 |
1,460万 |
1,020万 |
最高感度 |
通常設定 |
ISO3200 |
ISO1600 |
拡張設定 |
ISO6400 |
― |
手ブレ補正機構 |
形式 |
撮像素子シフト式 |
有効補正範囲 |
2.5~4EV |
ダスト対策 |
形式 |
ダストリムーバル |
ダストアラーム |
○ |
― |
ライブビュー |
○ |
― |
防塵防滴 |
○ |
ファインダー |
視野率 |
約95% |
倍率 |
0.95倍 |
スクリーン交換 |
○ |
AF |
方式 |
SAFOX VIII |
総測距点数 |
11 |
クロスセンサー |
9 |
シャッター |
最高速度 |
1/4,000秒 |
ストロボ同調速度 |
1/180秒以下 |
連写 |
連続撮影 |
約3枚/秒 |
高速連写 |
約21枚/秒 |
― |
連続撮影(RAW) |
14枚 |
9枚 |
液晶モニター |
サイズ |
2.7型 |
2.5型 |
画素数 |
23万ドット |
21万ドット |
記録メディア |
SDHC/SDメモリーカード |
内蔵ストロボ |
GN13 |
GN11 |
使用電池 |
D-LI50 |
バッテリーグリップ |
D-BG2 |
本体サイズ |
幅 |
141.5mm |
奥行 |
70.0mm |
高さ |
101mm |
重量(本体のみ) |
715g |
710g |
■ URL
ペンタックス
http://www.pentax.co.jp/
ニュースリリース
http://www.pentax.co.jp/japan/news/2008/200801.html
製品情報
http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k20d/feature.html
ペンタックスK10D(前モデル)関連記事リンク集
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2006/09/15/4605.html
( 本誌:折本 幸治 )
2008/01/24 10:02
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