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2012/02/13

裁判員裁判無罪→高裁逆転有罪を破棄、無罪確定へ

裁判員裁判での無罪判決をひっくり返した高裁判決を最高裁がひっくり返したようである。

記事

裁判員裁判で初の全面無罪事件で、控訴審での逆転有罪判決も初めてだった。
 第1小法廷は判決で、「刑事裁判の控訴審は一審と同じ立場で事件を審理するのではなく、一審に事後的な審査を加えるべきものだ」とした上で、「控訴審が、事実認定に誤りがあるとして一審判決を破棄するためには、経験上、または論理的に不合理であることを具体的に示す必要がある」との初判断を示した。

地裁で無罪の場合は、控訴不可能の国もあるのだが、日本では、控訴を認めている。しかも、控訴審は、職業裁判官だけから構成されるので、裁判官とアイコンタクト成立よろしく、裁判員の判断をひっくり返す危険が指摘されていた。

判決

主文がえらい、見慣れない内容である。

今回の最高裁は、事後審を理由とするものである。

一般に、刑事事件の控訴審は、地裁と同じ立場でもう一回考えるのではなく、地裁の判断に誤りがあるかを判断するという事後審の考えが通説である。

事後審を徹底して、とある高裁では、被告人 がどれだけ主張・立証をしようとしても、聞く耳持たぬで、極悪非道な終わり方をすることがある。原審弁護人のスキルが低いときは、事後審はとても不幸である。

他方で、地裁の判断を無視して、いわゆる裁判所の論理でカジュアルにひっくり返されたら、せっかく裁判員を設けた意味がない。

事後審は、功罪、難しいところがあるが、今回の最高裁は、事後審なんだから、裁判員裁判をひっくり返すには、その判断が誤りであることを具体的に示せという判断をしたようである。

この判決には、白川裁判官の、控訴審は、裁判員の加わった判断を尊重しろという補足意見がある。

この判決で、最高裁の裁判官は、高裁に対して「KY!」と言ったとか、言ってないとか。

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