VIPPERvsVIPBLOGの要点

VIPPERvsVIPBLOG

ITmedia News:2ちゃんねるのネタは誰のもの? スレ紹介系ブログの閉鎖相次ぐ
Yahoo!ニュース - ITmediaニュース - 2ちゃんねるのネタは誰のもの? スレ紹介系ブログの閉鎖相次ぐ
(まとめサイトはmixiトラップがあったりしてイマイチ信用できないので、今回は企業系ニュースサイトのみ提示します。二つの記事は同じ内容)

ニートvsスーツ

趣味のWebデザイン - 著作権の大切さは理解するけれど


VIPPERvsVIPBLOG(VVV)のブログ(連合)側を支持する見解でよくあるものとしては、「VIP系ブログは有用だから良い」「編集の対価としてアフィリエイトをして良い」「企業に比べたら莫大な金儲けではない」「成功者を嫉妬せず自分もブログをやれば良い」…というようなものがあります。これはこれで常識的な意見です。


しかし、これはVIPPERの感覚とは全く違っています。VIPPERの常識は世間の非常識なんですが、もともとVIPブログが面白く人が集まって来るのも、その非常識から由来しているので、一概に否定してしまうことはできません。ではその感覚の違いはどういうものなのか。簡単に言うと社会的・経済的な価値が発生するのは良いという世間の感覚は「スーツ」であり、それと対照的なVIPの感覚(VIPクオリティ)は、「ニート」であると言えます。

贈与経済的発想

VIPPERは金が欲しくて嫉妬してるのではないでしょう。のまネコのときだって、AAを使う代わりに何か代償(例えばそれは金以外でも黒フラを見逃せとか)を求める方向で交渉することもできたのに、現実にはそうはならなかった。最初にのまイェイの曲を勝手に使ってるんだから相殺されるのだとは考えないようです。


スーツ=金儲けの発想はもともとVIPの(理想的)価値観にはないのです。もっと刹那的で蕩尽的な発想が良いとしたものです。例えば突発的にみかんを大量に買ったり無意味におっぱいをうpするとか。これをもう少し格好良く言うと「贈与経済」になります。「祭り」とか「ポトラッチ」とか言い換えてもいいです。大阪商人に対する宵越しの銭は持たない江戸っ子みたいなものでしょうか。ついでにいうと炎上と煽りはネットの華です。

先住民文化への侵略

VIPブログは、1.レスを転載して、2.アフィリエイトで儲けて、3.しかもそれを自分のところでせき止めて、4.ブログを見て一般人がVIPに来る、という点でVIPPERにしてみれば良いところがないのです。4について言うと、馴れ合いやPartスレで昔のVIPの面白さがなくなったということを古参(というほどの歴史はないけど)が繰り返して言っています。これも一般化・大衆化が良いと考えるスーツの論理とは違います。


結局のところ、VIPPERというVIPの原住民にとってみれば、VIPブログは白人の文化侵略を手助けしている、金が入るからといって仲間を売っているという風に捉えているのです。だから、外部の人間がいくら「便利だから良い」といっても、それはハンバーガーが食えればインディアンの文化なんてどうでも良いという発想と、VIPPERは同じに感じているのです。

漁夫の利

今回の事件でまたもやひろゆきこと西村博之氏が漁夫の利を得そうですが、仕方ないところかなと思っています。VIPブログがなくなってもVIPはなくなりませんが、2ちゃんねるがなくなればVIPはなくなります。だから中間搾取と同列に扱うことはできないのです。


だいたい実名を晒して企業との裁判(七億)を受けている(あと噂では街宣車とか来たらしい)あの伝説の西村と、whoisでバレた位でビビっているブログ(連合)では貫禄があまりに違いすぎます。とはいえ胴元の一人勝ちがパターン化してほしくないので、また新しいコミュニティが出て来てもっと上手くやらないかと期待しています。(西村が著作権を握っちゃうと出て来ないわけだけど)


追記:
西村の漁夫の利は仕方なくないかな、と考え直すようになりました。詳しくは下記。
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