木走日記

場末の時事評論

残念ですが、ここまでです〜民意無視の代表選で民主党政権は歴史的に終了

 民主党代表選ですが菅支持グループと小沢支持グループの表だった、あるいは水面下での票集めが激化しています。

 当ブログにおいて前回「小沢氏圧勝」との民主党関係者の予測をエントリーしましたが、メディア報道では国会議員では小沢氏が有利、一方党員・サポーターでは民意も反映してか菅首相が有利との分析も出ています。

 さて、いずれが勝利するにしろここまで小沢グループと反小沢グループの対立が先鋭化した以上、民主党分裂は決定的だと思われます。

 その意味で今回の民主党代表選は「民主党政権の終わりの始まり」と見ていいでしょう、決して過言ではないと私は思います。

 選挙結果がどうころぼうともはや民主党政権には政権維持能力はないだろうからです。

 菅氏が勝利する場合、小沢氏及び小沢グループ幹部達は民主党内には留まることはないでしょう、留まるメリットはないからです。

 小沢氏が党を割るとしてその場合何人が小沢氏と行動を共にするか、おそらくいって70名少なくて30名、正味50名前後といったところでしょうか。

 こうなると菅首相は代表選を勝利しても国会運営はにっちもさっちもいかなくなります、国会のねじれ具合は更に悪化し、脱党者数にもよりますがへたをすると衆議院においても過半数を割る可能性すらあるわけです。

 一歩譲って小沢グループが党内に残ったとした場合はより厳しい国会運営になります、与党内野党を抱えてねじれ国会政局を乗り切れるとは到底思えません。

 管政権は予算をなんとか通して解散総選挙の道しかない。

 小沢氏が勝利した場合は国会運営はもっと荒れ模様になります。

 まず民意の支持がまったく期待できない、政権が発足直後のご祝儀相場支持率でもおそらくは2割を割り込むのではないでしょうか。

 反小沢グループが党を割ることは当面ありませんが、野党は必ず国会にて小沢首相の「政治とカネ」問題で国会尋問を要求してくるでしょう、そして今回は反小沢グループから謀反が起こる可能性は極めて高い、つまり党内に強い反対勢力を抱えたままの小沢政権は野党の追及に耐えることはできない、国会尋問もしくは参院での内閣問責決議案が通る可能性が高い、へたをすると内閣不信任案可決すら視野に入ってくるでしょう。

 小沢政権もやはり予算をなんとか通して解散総選挙の道しかない。

 党分裂が選挙の前にあるか後になるか時期の問題だけで、この場合も民主党は小沢系と反小沢系での分裂選挙必至でしょう。

 つまり解散総選挙は予算成立の来年3月あるいは早ければ年内12月、そして民主党は小沢系と反小沢系で分裂確定であります。

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 くしくも2003年の民主党・自由党合併は当時の菅民主党代表と小沢自由党代表、つまり今回の代表選の二人の合意により成立したモノです、7年後その二人の代表選政局により民主党が分裂・瓦解しようとしている、なんとも皮肉な巡り合わせと申せましょう。

 民主党の歴史的価値は50年の長きに渡った自民党政権を打倒し政権交代を成したことその事実にあります。

 たまった水は必ず腐る、権力は腐敗する、長期に渡る保守政権は政官癒着の醜い構造を数々のスキャンダルで晒しました、小沢氏は日本の政治もアメリカやイギリスに倣って健全なる2大政党による政権交代を実現すべきと、ここ20年日本の政局をかき回してきました。

 多くの国民はここで民主党が腐敗しきった自民政権に代わりしっかりと政権を担当してくれると期待したわけですが、鳩山政権はわずか8ヶ月で退陣、跡を継いだ管政権も消費税増税発言などの迷走に継ぐ迷走で参議院選挙大敗してしまいました。

 円高・株安にも無策、もはや国民からは溜息しか出ていません、今菅政権を積極的に支持してる国民はほとんどいないでしょう、支持の最大の意見が「総理が一年で3人も変わるのはおかしい」と言うまったく情けない事由がトップなわけです。

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 これ以上民主党政権が続いても国民の生活にとって一利もないでしょう。

 ならば民主党は分裂すればよろしいと思います。

 時代的使命は終わったのです。

 もともと党要領もまとめることができなかった集団です、ここで小沢グループが民主党から去るのはある意味で必然だったと考えていいでしょう。

 解散総選挙で出直すがいいでしょう。

 責任ある保守政党として自民党が再生できたのかと言えば、まったくお寒い状況ですが、少なくとも利権政治を復活させるほど寝ぼけてはいないでしょう。

 政治大改編のときをむかえたと我々国民は覚悟しましょう。

 今国難ともいえる経済状況でこれ以上の政治空白は許されないとのご意見もあるでしょうが、なーに管政権の経済無策を見てご覧なさい、今でも政治空白と変わりません、考えようによってはどんなに政権がころころ変わろうとも日本経済はよくふんばっているとも言えるのです。

 ことここにいたっては民主党は分裂すればいいです。

 そして総選挙すべきです。

 どの党の主義・主張が次の政権をになうか、総選挙によって国民が決めてくれましょう。 

 今回の民意無視の代表選で民主党政権は歴史的に終了したのだと思います。

 残念ですが、ここまでです。



(木走まさみず)