イギリスの国民的ロックバンド。
1966年、フランシス・ロッシ(G)とアラン・ランカスター(B)を中心にThe Spectresとして"I (Who Have Nothing)"でデビュー。3枚のシングルを残すがいずれも不発で、バンド名をTrafficと変更、しかしSteve Winwoodのバンドが同名だったためすぐにTraffic Jamと改名、"Almost But Not Quite There"をリリースするがこれも全く売れず、翌67年、The Status Quoと再び改名し、更にリック・パーフィット(G)を加えサイケバンドとして"Pictures of Matchstick Man"で再デビュー。これが初のヒットとなり、すぐにバンド名から"The"を取り、Status Quoとしてこの路線で2枚のアルバムを残す。
しかし、ティニーポッパー的方向性に疑問を持っていたバンドは70年に方向転換、シングル"Down The Dustpipe"以降はハードなブギー路線を進む事となる。その最中、オルガンのロイ・ラインズが脱退、更に72年にはパイを離れヴァーティゴと契約。移籍第一弾アルバム"Piledriver"とシングル"Paper Plane"をチャートに送り込む。75年には"Down Down"が英国シングルチャートでNo1を獲得。また、72年暮れのアルバム"Hello!"以降のアルバムのほとんどもアルバムチャートでトップを記録するなど、正しく黄金時代を築いていく事になる。
しかし1982年にドラムスのジョン・コグランが離脱、後任にピーター・カーチャー(元シャンハイ)を迎え、更に以前からツアーやアルバムにはほぼ全面参加していた元ハードのアンディ・ボウン(K)を正式加入させるが、84年には「フェアウェル・ツアー」を行い、一時解散宣言をしている。
ところが翌85年には何事も無かったようにライヴ・エイドでオープニングを勤め復活、更に86年にはカーチャーと、オーストラリアに移住したランカスターを除く3人が新メンバーを加えて新作"In The Army Now"を制作、これが大ヒットとなり、Quoは完全復活を遂げる事になる。2000年にはドラマーが交代したものの、"Heavy Traffic"をヒットさせ、未だに元気なところを見せ続けている。
彼らは本国及びヨーロッパと、それ以外の国での人気差が異様に激しい。日本ではほぼ無名に近いが英国ではウェンブリーを平気で満員にする超大物なのだ。