関組長の話を聞きに行く
国領に関組長が来るというので言ってきました。
私も関組長のサイトからブログのネタを仕入れながら、全然カンパもしてないので申し訳ないなと思っているのですが、永田町界隈で孤軍ロビー活動をしているツワモノです。
闘魂系の方かと予想でしていたのですが、思ったより物腰の柔らかい人でした。
お話はこんな内容でした。
- 永田町は一般国民に不親切。議員の紹介がなければ国会の傍聴ができず、しかも手続きが面倒。いつ審議が行われるか直前にならなければ判らない。傍聴しても傍聴人は一切声を発することができない。
- 海外でサミットがあればNGO向けのブースが一般メディアのブースに併設され、NGOのニュースリリースをマスコミにすぐ発信できるが、九州・沖縄サミットの時はNGOのブースはあったもの会場から遠く隔離され、マスコミのブースには近寄ることもできない。日本だけNGOは厄介者扱いされている。
- 法案は霞ヶ関の官僚が作成して与党の各部会でほぼ決まってしまう。国会に上程された時はほぼ手遅れ。ただ国民の反対が強く選挙に影響しそうな時は国会の審議にて条文が修正されることが稀にあり無駄とも言えない。
- 国会で様々が議論が行われ。するどい質疑もあるが、マスコミはほとんど伝えない。
- それはやはり、法案が与党内の協議でほぼ決定してしまい、国会が儀式化しているからでは?マスコミは強行採決する時とスキャンダル追求の質疑しか放映しないからね。野党が抵抗とスキャンダル追及しかやっていないと国民に印象付けしているマスコミは与党の手先かも…。
感想
関組長は「イラク派兵反対」に命を懸けてきた人で、当然自衛隊の情報保全隊の監視リストに入っていてもおかしくない人なんだが、本人は自分はサヨクでないと言い切っている。私は小泉、安倍は嫌いだけど決して自民党が嫌いという訳ではないとも言う。
自民党より共産党の方が嫌いと言ったり、週刊金曜日が嫌い(だった…過去形)*1と言ったり、既存左翼とは一線を画すスタンスを取っております。日本国憲法も好きでないとはっきり言っている(憲法26条の教育の義務が特にお気に召さないようで…)。その辺のお話をもう少し聞きたかった。
私も既存左翼には辟易していて、若干似た主張があるのでその手の方々からいろいろメッセージやお誘いもらうが、基本的には距離を置いている。はっきり言って「魅力のないあなたたちが主張すれば主張する程、政権が利するだけ」と思っている。関組長も同じような考えのような気がして。
例えば社会保障の問題を考えると、今の日本には
未だにこの構図だ。保守勢力は伝統的コミュニティーが崩壊し存在基盤が危うくなると、ネオリベラリズムが台頭して保守主義の多くがその主張に転移して延命した。実際には伝統保守主義とネオリベラリズムは齟齬を起こしていて、それが古い自民党と新しい自民党の戦いであったりするのだが、ネオリベラリズムも格差拡大の行き過ぎで支持を失いつつある。
ただ左翼は昔も今も公的保障の拡大一本槍で、税収が増えない状態では裏づけもない主張は支持を失うばかり。結局3つの勢力とも存在基盤は揺らいでいるのだが、やはり左翼が一番分が悪い。
ただ関組長はいいことを言っていた。「もっと政府の力なんて期待しないで自立しよう。」これってネオリベっぽいけど、ネオリベも自己責任で生きていけるのは一部の人で、そのままだったら酷い社会になってしまう。
ようは非政府の互助組織を作ろうということだと思う。今回は調布市の地域通貨のNGOの主催だったが、地域通貨の究極的目的は互助であろう。ボランティアをした人が地域通貨を受け取り、将来自分がボランティアを頼むときに地域通貨を使うといったような。サヨクの人は政府の社会保障予算を支出させることはもう現実的でないと理解して、「政府に依存しない互助」を目指すべきでは?もっとも保守に人も言えることで、女性ばかりに育児や老人介護をやらせるということがもはや非現実であることを知って、家族という枠組みからもう少し広く地域という視点の互助に目を見開くべきである。これが私の考えている第4の道だけど、第4の道には保守もサヨクもないと私は思っている。
この辺、関組長や地域通貨をやっているNGOの方々の意見をもう少し聞きたかったところだ。