モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

「何でも楽しいという友人」のようになる為の6つのツールズ

何でも楽しいという友人 - はてな匿名ダイアリー というエントリが話題だ。この友人のようになりたいなぁという共感させられる事が多い。また、身近にそのような「友人」を誰でも一人くらいは知っているからではないでしょうか?





このエントリーを読んだ時、この友人が持っている力こそ、私が研究している「楽しさ創造力」じゃないかという事を感じました。何でも楽しめる友人のような人であれば、モチベーションなんか考えなくてもいい。楽しい事は自然に一生懸命になりますからね。





語学、論理的思考力、計算力等ビジネスに必要な能力はたくさんあると思います。しかし、友人が持っている「楽しさ創造力」こそ、ビジネスマンが身につけると、最強の能力だと思うんです。このエントリーを読んでいない人もおられると思うので、ちょっと紹介。(読まれていない方は何でも楽しいという友人 - はてな匿名ダイアリーを読んで、こちらに戻ってきて頂いたら嬉しいです。)


小学校の時、嫌な場所の掃除当番になったときも、奴は面白がっていた。



「どうとでも楽しみ方はあるよ」



「どこがだよ。つまんねーよこんなん」



「めっちゃがんばって綺麗にすれば、楽しいじゃん。今まで汚かったのに、俺らがめっちゃ綺麗にできたら、楽しいし、すごいじゃん。先生も褒めてくれるし、優等生気分じゃん」



「うーん」



「それか、時間でもいい。めっちゃ綺麗にしなくても、いかに早く、大体を終わらせるかってのを目標にしてもいい。早くする方法を考えるの、楽しいだろ?それに、早く終わると、楽しい」



「まあそれはそうだけど」



「一番楽しくないのは、楽しくないって思って、ダラダラやることだよ。それは全然面白くなんない。つまんないとか嫌なことは、つまんないとか嫌だって思って嫌そうにやると嫌なままだけど、開き直って、おっしゃ、やってやるって、目標立ててやると、結構面白いよ」



俺らはかつてないほどその場所を掃除した。ただし時間内には必ず終わるように。だからすっげー必死になってやんないと終わらないから、チャイムがなったら急いでその場所にいって、嫌だとか考える暇もなく、ただおりゃーって頑張ってやってた。手が汚れるから嫌だとか前は考えてたけど、やるって決めてからはんなこと考える暇もなくてただやりまくってた。そして気付いた。手が汚れたら洗えばいいんだと。めっちゃ綺麗になって、俺らは先生から帰りの会で褒められた。

この友人は、楽しむ事の達人。一見、ちょっとプラス思考と間違えられそう。だけど、プラス思考とは根本的に違うと思うのです。プラス思考は、物事を良い方向に考えるだけ。極端に言うと、自分の都合のよい方向に考えるだけになっちゃう。自分の思考をある意味、プラス方向に自分で洗脳している感じかもしれない。酷くなると、現実逃避と言う話になる。この友人は、それとはちょっと違うと思うのです。「イヤな掃除という事は認めて、どうせやらないといけないなら、楽しくする工夫して楽しくやろうぜ!」という事。自分の感情も素直に受入れ、その中に「楽しめる」ものを見つける力、「楽しくする為の創造」を行っているんだと思うんですね。まさしく、楽しさ創造力。





どんな仕事、人生においても、気の乗らない話だけどやらなければいけない事は存在します。閾値を越えて良い結果にありつくには、やらねばならない事がある。どうせやらないといけないなら楽しくやろう。工夫すれば何とか楽しくやれるはずという覚悟を決めて、それをいかに工夫をして楽しく乗り越えていくのか?これが「楽しさ創造力」だと思うんです。 (仕事を楽しくするスキル  楽しさ創造力とは? )



友人が持っていたような楽しさ創造力を、先天的にお持ちの人もかなりおられます。私の友人の中にも同じような力を持っている人が数人います。彼らは、子供の頃から遊んでいるようで、勉強ができ、素晴らしい大学に入学し、ビジネスでも成功しています。羨ましい限りです。



だけど、私達凡人は、彼らの事を羨むだけで、そうはならないのでしょうか?





彼らのようにいつも、楽しそうに日々過ごすことができず、しかめっ面して仕事をしていくしかないのでしょうか?





私は、「楽しさ創造力」は、後天的にも学習、能力開発、教育を行っていけば身につける事はできないかと思います。その為には、「楽しさ創造力」を分解してみて、6つのツールズという事にして研修などで私は説明しています。それをご紹介。





  1. やりがい創造力  (活動目的設定能力)
    普通の人であれば面白くなさそうなものにも「楽しさ」を見つける事ができる「友人」のような人もいます。一方、他人が羨ましく感じるような仕事や活動、子供の頃から憧れだった仕事についたにも関わらず、その仕事に対して、「やりがい」や「楽しさ」をいつのまにか感じる事ができなくなっている人もいます。掃除でも、勉強でもその中に、いかに「やりがい」や「楽しさ」を見つける事ができるかは、たいへん大事な力です。誰からか与えられなくても、自分でやりがいや楽しさを発見できる、創造できる力が重要になってくるのではないでしょうか?


  2. ゲーム化力
    「友人」が掃除を楽しくする工夫を行って、みんなを巻き込んでいくような力ですね。楽しくない事、きつい事をきついままにやるのなら誰にでもできるハズ。ガマン能力という事。そうではなく、「楽しくない、退屈で面白くない事」でさえも、工夫してTVゲームをしているように工夫できる力って大事な能力です。「どうせやらないといけないなら、楽しくやろう!その為にはどうすればおもしろくできるのか?」という工夫、みんなが楽しんで取り組めるようにする工夫でモチベーションしていくことが大事なのではないでしょうか?特に、これからのリーダーや管理職にはこの力が最も大事になるのではないかと私は思います。


  3. 自己コントロール力
    先生が自分をコントロールしている、と感じると楽しめません。「友人」は、先生からコントロール権を奪い返しています。先生に掃除をしろとコントロールされて始めた話が、最後は、先生に褒めさせるという先生をコントロールする話に工夫しているのです。

    人は誰かにコントロールされるのを嫌がります。「自分の事は自分でコントロールしたい。」のです。逆に、他人を自分のコントロール下に置きたがるモノ。(あなたの上司もそうかも知れませんが)だから、突発的な仕事や無理難題があなたに飛び込んでくるのです。

    そんなコントロールしたがる人達のもとで、私達は働かなければならないのです。実際にコントロールされた瞬間から楽しくなくなってしまいます。自分で自己をコントロールしているという実感を感じるような工夫が「楽しく」感じる為には必要になるのです。


  4. 感情コントロール力
    怒り、悲しみ、恐怖、心配等のマイナスな感情を発生させるような出来事は避けて通れません。これらのマイナスな感情は、楽しさというプラスの感情より私達のココロを支配しがちになりモチベーションを下げていきます。これらの感情をどうコントロールしていくかは、日々を楽しく過ごしていくためには重要な力になっていきます。
    感情をコントロールしていく為のハックのいくつかは、いつも積極的なココロで過ごす為の10のハック でもご紹介させて頂いています。また、いくつか他にもご紹介していきたいと思います。


  5. 加速学習力
    能力が向上しているという実感は、物事を楽しくしていきます。人は自分の得意なものが好きになるもの、楽しくなるものだからです。得意になるためには、学習したものが成果が上がることが重要。「友人」のような人はそのような勉強のコツを先天的に知っていたりします。

    当然、学校の勉強や資格取得の為の勉強とビジネスで「発揮能力」をつけていく為の勉強法は違っています。学んだことを発揮して、結果を出し、周りから評価してもらえる。(その結果、所得も増えていく)

    そんな循環を回していくための学習方法を身につけていくことが、日々を楽しくしていく為に必要な技術でもあります。


  6. 絶対に楽しむ覚悟
    実は、この部分は一番、私は大事ではないかと思っています。私達は、つい、「きついこと、つらい事、退屈な事」は仕方がないと諦めてしましいます。「楽しむ工夫をする事」を放棄してしまうのです。工夫を放棄してしまい、「つらい事をガマンする」事で乗り越えるという「ガンバリ戦術」を取ってしまいがちになります。工夫を放棄してしまえば、楽しくないのは当たり前です。その為には、「絶対に人生を楽しくしていくぞ」という強い覚悟が必要になってくると思うのです。

    「楽しい人生を送りたい、せっかく仕事をしているんだから楽しくしたい」という願望を持っている人は多いと思うのですが、それに対して代償を支払っていく覚悟をしている人は案外、少ないものです。(ここの代償とは、頭をフルに使うという代償だと思うのですが)



私は、個人的にはこれらの「楽しさ創造力」は友人のように先天的に身に付いている人より、後天的に努力して身につけた人の方がいいような気がします。私が後天的なので、僻んでいるのかもしれません。だけど、ホントにそう思うのです。



だって、私が先天的にこの力を身につけていたら、こんな研究もしていなかったと思うし、ライフハック等にも興味がでてこなかたでしょうし、自分でこれらの方法の効果性も判断できなかったと思います。ブログで人に伝える事もできなかったでしょう。後天的に少しずつ、身につけているから、今、身につけることができていない人の苦しみも分かるような気がするのです。



今、「友人」のようでなくてもいいと思います。少しずつ、ライフハックの研究を行い、実行していき、「友人」のように近づいていきましょう。その行程も楽しんでいきましょう。