モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

無駄なガンバリ、無理なガンバリしてませんか?

「思い込んだら、試練の道を…・・」40代以上の人であれば、昔懐かしい巨人の星の主題歌です。このマンガの世界観は、後々の世代の人達にも多くの影響を与えています。その世界観、価値観とは、





仕事には試練がつきものだ。

試練があれば我慢しろ。もともと金をもらって仕事をしてるんだ。

つらいのが当たり前だ。

根性を発揮するんだ。頑張って乗り切っていくんだ。

そうすれば巨人の星(夢)は掴めるんだ!



子供の頃、私たちは働く事=ストイックな事という価値観を刷り込まれました。しかし、刷り込まれたこの価値観は正しいのか?巨人の星から刷り込まれた価値観は、「何かを手に入れるにはガンバルしかない」という事。今、世の中頑張らなければならない事だらけだ。子供の教育、資産運用、家族の安全、ダイエット。仕事以外にもたくさん頑張ることが溢れている。そこで、「頑張る」という事を考えていく必要がある。



まず、あなたに質問です。

あなたは今、頑張っていますか?これ以上頑張れますか?それを数字にすると、あと何%くらい頑張れるだろうか?



どうだろう?今より150%?120%?たぶん、まだ300%とか500%頑張れるなんて人は少ないと思う。この事実は、2つの事を伝えている。1つめは、日本中がガンバッテいる人で溢れているという事。日本は、アフリカとか第3世界の人々と違い、みんなが頑張っていくことで経済大国になっていきた。頑張る事でこの豊かさを勝ち取ってきたのだ。私たちは子供の頃から、学校で試験により頑張らされ、社会人になると真面目に仕事を頑張ってきた。その事でこの暮らしがある。あなたと同じように日本中に頑張っている人で溢れているのだ。



2つめは、これ以上頑張っていくだけの余力は限界に近づいているという事。これからどれだけ頑張れるとしても、あなたが先ほど答えた位しか頑張れないという事。頑張り余力があまりないのだ。頑張る事だけでは、限界に近づいているという事。

つまり、

  • 頑張る事だけではもう豊かになれない。
  • 頑張る競争は、豊かになる為の条件ではなくなった。

我々は、頑張る事で豊かになろうとしているが、時代の節目となるこの時代は、「無理にガンバルこと」に代わる新たな仕事のパラダイムが求められているのではなかろうか?



よく我々は、「頑張ろう!」とか「頑張ってね!」とかいう言葉を気楽に使う。どんな時に「頑張る」を我々は使っていだろうか?あなたの奥さんは、あなたがゴルフに行く時や友達との飲み会に出かけるときに「頑張ってね」と言わないだろう。逆に、奥さんは、あなたが試験勉強をする時、残業で徹夜をする時には「頑張ってね」と言ってくれるのではないだろうか?



この使い方で分かるように、頑張るとは、「痛みが予測されるとき、それを我慢して乗り越えていくぞ!」という意味で「頑張れ」という言葉が使っているのだ。(全力を尽くすという意味も含まれるが)「仕事を頑張ろう」と思うのは、「仕事には痛みが伴う」という前提で使っている。

また、ガンバルという言葉は、こんな使い方もされている。会議をしているとこんなケースを目にしませんか?



部長    「先月、売上目標の80%しかいかなかったんだが、今月は大丈夫かね?」

営業マン  「大丈夫です。今月以上に頑張ります。絶対に売り上げ目標達成します」

部長    「是非、頑張ってくれよ。くれぐれも同じ事を繰り返さないようにな!」

笑い話のようだが、実際にこんなケースはホントに多いのだ。こんな社員や管理職の比率が高ければ高いほど危ない会社だ。「ガンバル」という言葉を使った瞬間から思考停止状態に入っていくのだ。ガンバルという言葉は、「もう具体的な行動を考えることをやめ、後は精神論で突き進んでいくという決意文」でもあるのだ。しかし、実際は上のケースのように、何もやる事は決まっていない場合が多い。「思考をする為に汗をかく」ことがイヤな為に、ガンバルという言葉が使われる場合も多い。




「頑張らないといけない!」と我々が感じる時、実はそれは、ココロが私たちにサインを送っているのだ。あなたのココロがあなたに、「仕事のやり方に工夫をした方がいいよ」と私たちに教えてくれているのではないだろうか?その「心の悲鳴を無視して、すぐに頑張ろうとする行動パターン」が仕事の楽しさを減らしていく大きな原因だ。このサインを無視して、突っ走るより、ちょっと立ち止まって、仕事を楽しむ工夫をしていくべきではないだろうか?



日々、楽しく仕事を行っている人は、多くのストレスから解放されて生きている。無理に頑張ってしまう普通の人々は、頑張りすぎて多くのストレスを感じている。このストレスは悪循環をもたらしていく。ムリに「仕事を頑張ろう!」と思っている人は、必要以上に我慢をする。

  • 上司からのプレッシャー
  • 同僚、部下との人間関係
  • お客様からのクレーム
  • 仕事がうまくいかない苛立ち
  • 長時間労働による疲労等々。



我々の周りにはストレスを感じるような「痛み」「困難」がたくさん存在し、それを「頑張って我慢して」仕事をしていく。こんなストレスを感じている人が長時間働いていれば体を壊す事も当たり前だ。また、我慢してストレスを感じながら仕事をしている人に、仕事の中に新しい発見やアイデアの創造をしていくココロの余裕はない。しかし、これからの時代は、そんな新しいアイデアの創造が最も価値を生む時代。(「格差社会で生き残る為の5つの能力より」)

ムリに頑張ろうとすればするほど、うまくいかなくなってしまうのです。せっかく頑張っているにも関わらず…



確かに人生は非常に厳しいものだ。自分の思うように物事は進まない。イヤな事、辛い事は避ける事はできない。立派な計画をいくら作っても、思いも寄らぬ事が起こる。代表的なものが天災だ。台風、地震、大雨。愛する人の死も絶対に避ける事ができない。思いもよらない上司、部下、仲間の裏切りなども起こる。お客様や上司も思ったようにあなたの仕事ぶりを認めてくれないかもしれない。





厳しく、辛い体験、我々の思い通りにならない体験ばかりが起こってくる。順風満帆な時の方が少ない。だからこそ、我々は、ムリに「ガンバル」だけから、「楽しめる工夫」をガンバル必要があるのではないだろうか?日々を楽しくしていく工夫・知恵が求められるのだ。


あなたは、できる人と言うと、誰を思い浮かべますか?

あなたの身近なできる人。3人の顔を浮かべてください。

彼らが仕事をしている時の顔を思い浮かべてください。

真剣さの中に、イキイキとした表情が見えませんか?真剣さの中に楽しさを感じませんか?最初から楽しいと感じる仕事についた成功者は僅かだ。数え切れない努力の結果、今の彼らがあるのだ。彼らが努力を継続できたワケは、仕事が楽しめたからではないだろうか?




あなたも「頑張ろう」という言葉が出そうになったとき、「よし、楽しむぞ!その為にはどうすればいいかな。」に言葉を換えてみませんか?

安易にガンバルという言葉を使わずに、頑張り方を変えてみませんか?
そして、「ここぞ!」という場面に、「頑張るぞ!」という言葉を使うようになった方が、大きなパワーが発揮されるのではないでしょうか?

以前のエントリーの中で、アクセスが少ないけど是非多くの方に読んで貰いたいエントリーをリニュアルして再掲載してみました。