ラノベファンは、特異なラノベの話ばっかりしている、みたいな指摘に、いろいろ考えてみたが、考えてみると、別にラノベに限らず、よく起きる現象ではある。イノベーター理論は、テクノロジーという、一方通行(と書いてアクセラレーターと読まない)の現象を相手にしているので、創作という現象に対しては、比ゆ的な意味しかないだろう、と予防線をひいておこう。
イノベーター理論
http://www.clover-line.jp/marketing/innovator.html
イノベーター 革新的採用者 〔2.5%〕 アーリー・アダプター*1 初期少数採用者 〔13.5%〕 chasm アーリー・マジョリティ 初期多数採用者 〔34%〕 レイト・マジョリティ 後期多数採用者 〔34%〕 ラガート 伝統主義者(採用遅滞者) 〔16%〕
イノベーター理論の分類における「イノベーター」は非常に少人数で、さらに新商品に対しては「新しさ」そのものに着目している人達です。それに対して、「アーリーアダプター」は、新商品の新しいベネフィットを発掘し、注目する人です。他の消費者への影響力も大きく、新しいベネフィットをネットワークを通じて伝えてくれます。
http://www.clover-line.jp/marketing/innovator.html
「キャズム理論」では、イノベーターとアーリー・アダプターからなる全体の16%にあたる初期市場と、その後に控えるアーリー・マジョリティやレイト・マジョリティからなるメジャー市場の間には、最も越えることが難しい「キャズム(大きな溝)」が存在すると言われています。
http://www.clover-line.jp/marketing/chasm.html
これは、アーリーアダプターは「誰も使っていない商品で新たなベネフィットがある」ことを望む層であるのに対して、そこに続くはずのアーリー・マジョリティは「多くの人が利用している安心できる比較的新しいベネフィットのある商品」を望む層であるという一種の矛盾から生じる溝です。
ブルーオーシャン戦略
競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)」とし、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)」を切り開くべきだと説く。そのためには、顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしている。そのための具体的な分析ツールとして、「戦略キャンバス」などを提示している。
従来からよく知られているマイケル・ポーターの競争戦略が、「事業が成功するためには低価格戦略か差別化(高付加価値)戦略のいずれかを選択する必要がある」としているのに対し、ブルー・オーシャン戦略では、低コストと顧客にとっての高付加価値は両立し得ると主張している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3%E6%88%A6%E7%95%A5
週刊(もしくは月刊)マンガ誌で連載、単巻100万部単位のヒットを飛ばし、ゴールデンタイムで放送、そして世界へ…というのは、達成できるといいけれど、なかなか難しい問題ではある。
AIDMA
http://www.bestshop.co.jp/te4/aidma.htm
A = Attention 注目 I = Intrest 興味 D = Desire 欲望 M = Memory 記憶 A = Action 行動
アニメ化する瞬間まではジャンルを見張っている人たちに選別させて、人気が出たところで宣伝費をかけてアニメ化(DVD儲からないので出版社はアニメ出資も宣伝と割り切っているとみなす)という流れ。それでもアニメを見張っている層より外には行かないけど。
http://twitter.com/BJJokin/status/4177076568
この、「ジャンルを見張っている人」という表現が面白い。
少年週刊漫画雑誌は、わざわざ「少年週刊漫画雑誌を見張っている人たち」なんて書かなくても「少年層(全て)」と類義だ(であった)けど。新聞なんかは、「新聞を見張っている人にしか届かない」と言われる日も。
*1:オピニオン・リーダー