日常的な残業時間の割引

いわゆる忙しくて大変だといわれている業界に就職したとき、会社入ったら真っ先にすべきなのは就業規則の確認。残業代がどのように出るかとか休暇はどのように取れるのかとか。うちの会社は稼動入力システムが出来てて、時分まで1分単位で入れるようになっている。フレックス制なので、月間稼働時間に対する総労働時間が基準になる。切捨てはない。よかった。真っ当だ。
しかし、世の中そうでもない。

この「30分単位で丸めて記録」という残業代の管理方法ってよくあるんですが、これ、違法な場合と合法な場合とがあります。

http://kousyoublog.jp/?eid=2042

に対する声。
はてなブックマーク - 残業代を30分単位で切り捨てちゃダメなの? | Kousyoublog
うへ、結構切り捨てられてるのね。
そういえば、かつてのバイト先ではタイムカードだったけど、実際働いた時間は15分単位で決まっていたから切りのいい時間に帰るようにしていた気がしますね。
しかしね、合法的に残業代が切り捨てられているという日常が実は別のところにありますね。
残業時間中の休憩時間については労働基準法には特に定めがありませんから、必要であれば労使協定を結ぶことになります。これが曲者で。
うちの会社は、残業2時間ごとに30分、という休憩時間の協定があって、これによって残業代が削られています。そんな休憩するぐらいなら一刻も早く終わらせて帰るよ!でも間に合わなくて残業しているときと、テストの立会い等で残業しているときでは話も違いますしね。前者はとにかく飯も食う暇がないから休憩なんかいらないから働かせて!だし、後者の場合、休憩時間がないと飯も食えない。まあ、そういう名目でしょう。実態に常に即してはいないなあ、と思いつつ、受け入れているところはありますね。逆に言うと、残業時間中はその分きちんと休憩しても文句はつけられない、ということになります。
ま、残業なんてしなくて済むに越したことはないんだけどね。サービス残業なんかは言語道断です。

この残業中休憩時間による残業代の削減を残業対策として薦めている労務士とかもいますね。
http://www3.plala.or.jp/kisoku/zangyou7.html
建前上は確かに「残業時間内の休憩は社員の健康維持にも役立つ。」のだけど、残業代を削減したい職場のうち、生活残業が日常化しているところは残業そのものを減らすべきだし、そうでないところは、その残業時間は実際に働いている時間であり、導入したって帰宅時間が伸びるだけ。実際にそれなりの休憩が発生している現場以外で導入を考えるのは労働力の搾取ですね。