お知らせ
蒼乃を貫く前の茉莉の一瞬の逡巡と、傷つき夜禍の力を失いつつある蒼乃。
手負いであっても戦う力は茉莉に勝るが、茉莉を庇う依人を自ら手にした剣で貫いてしまう蒼乃の衝撃。
紙に還った依人は、かつて自ら仰ぎ見た空に昇り、初めて夜明けの空を仰ぎ見た茉莉は光に還って行く。ほぼ予想通り、3人の想いが絡み合いながらのエンド。
納得できるか否かではなく、マルチエンドのシナリオのいわゆるトゥルーエンドだと理解しておく。
Aパートでまとめてしまったが、独り残された蒼乃の想いを消化しながら時間が進んだ後のBパート全部をエピローグに当てる構成は悪くない。
今回も回想シーンが挿入される。
茉莉に見せたいと思って洞窟の天井に描いた空、依人の部屋で見上げる天井の空の写真に茉莉のつぶやき「ずるいよ、これは」(第2話「ミアゲルアオ」)の本心がようやく理解できる。
このような結末を迎えることを、この瞬間に茉莉は受け入れていたのだろう。
伏線の回収作法が美しい。
Bパートはエピローグ。
「年々服のセンスが悪くなってくる」と言われる繭子と髭を剃った辻堂。
雨の中、手を繋ぎ歩き出すこの二人の物語は終わってはいない。
ファミレスバイトの空気読めない同級生紗絵によると、1年後の春らしい。
書店で折り紙の本に届かないこより、人間になった蒼乃がこよりに取ってあげる。
新たな出会いのフラグだが、以前の記憶が無いこより。
海辺の東屋で別れ際のこよりの「お名前教えてくれませんか?」の演出には泣かされる。
もうひとり記憶の無い真名は、教室の机と窓から見る空に何かを思い屋上へ。
そこには転校生の蒼乃。ミニの制服に「スース―する」と恥ずかしそう。
ロングスカートばかりだったから、そのギャップが可愛らしい。
1年の間、街を離れひとり気持ちの整理をつけた蒼乃が戻るのは「小さな友達」の住むこの街だった。蒼乃姉さんの1年を追っても1本書けそうだ。
DVD収録の2本の特別編の1本は上江洲誠脚本の温泉・水着回と発表されているが、残る1本は蒼乃姉さんの学園編か?
真名は空の写真を撮るようになっている。
ラストは第1話を意識し、夜明けの公園に真名・こより、そして蒼乃。
自販機に蹴りを入れるのは蒼乃。
公園のテーブルには飲みかけか、トマトしるこの缶が2本。
記憶は無くても実体は無くても、空に想いを馳せた依人と茉莉の気持ちを受け継いだ新しい始まりの朝。
今回、最終話の脚本は花田十輝と久弥直樹。
各キャラの想いを全てフォローできていないが、これも「茉莉ルート」のエンドだと思えば妥当だろう。1クールで詰め込むのには限界がある。
むしろ色々な要素と伏線とを内包したプロローグと捉えると、残された蒼乃の物語から始まる「sola 2」に期待が持てる。
このシリーズは、魔法使い的な「夜禍」に力を持たせることで、他力本願的な奇跡設定に歪むことなく進められたのは幸いであった。
七尾原画に久弥・花田・上江洲・藤間・小林監督のジョイントは、原作なしで臨むこの規模の作品としては最良であったと思う。
制作スタジオがノーマッドは悪くは無いが、キャラデは好きではない。
J.C.STAFFの美術は美しい。
今回のエンディングの後に「劇場版製作決定!」とか「ゲーム化決定!」の告知が無いほうが不自然に思えるほど、未回収のプロットが散りばめられたまま。
依人と蒼乃・茉莉の3人の回想シーンは本編に挿入された形だが、独立して例えば「sola IN SUMMER(仮)」で1クール戦えるし、背景設定が不明なままサブキャラで終えた「真名チョップ編」や、辻堂・繭子の「夜禍編」で1クールは軽いだろう。
これがアニメでもゲームでも何らかの形で叶う事を願うとともに、久弥直樹の次回作を期待してレビューを終える。
手負いであっても戦う力は茉莉に勝るが、茉莉を庇う依人を自ら手にした剣で貫いてしまう蒼乃の衝撃。
紙に還った依人は、かつて自ら仰ぎ見た空に昇り、初めて夜明けの空を仰ぎ見た茉莉は光に還って行く。ほぼ予想通り、3人の想いが絡み合いながらのエンド。
納得できるか否かではなく、マルチエンドのシナリオのいわゆるトゥルーエンドだと理解しておく。
Aパートでまとめてしまったが、独り残された蒼乃の想いを消化しながら時間が進んだ後のBパート全部をエピローグに当てる構成は悪くない。
今回も回想シーンが挿入される。
茉莉に見せたいと思って洞窟の天井に描いた空、依人の部屋で見上げる天井の空の写真に茉莉のつぶやき「ずるいよ、これは」(第2話「ミアゲルアオ」)の本心がようやく理解できる。
このような結末を迎えることを、この瞬間に茉莉は受け入れていたのだろう。
伏線の回収作法が美しい。
Bパートはエピローグ。
「年々服のセンスが悪くなってくる」と言われる繭子と髭を剃った辻堂。
雨の中、手を繋ぎ歩き出すこの二人の物語は終わってはいない。
ファミレスバイトの空気読めない同級生紗絵によると、1年後の春らしい。
書店で折り紙の本に届かないこより、人間になった蒼乃がこよりに取ってあげる。
新たな出会いのフラグだが、以前の記憶が無いこより。
海辺の東屋で別れ際のこよりの「お名前教えてくれませんか?」の演出には泣かされる。
もうひとり記憶の無い真名は、教室の机と窓から見る空に何かを思い屋上へ。
そこには転校生の蒼乃。ミニの制服に「スース―する」と恥ずかしそう。
ロングスカートばかりだったから、そのギャップが可愛らしい。
1年の間、街を離れひとり気持ちの整理をつけた蒼乃が戻るのは「小さな友達」の住むこの街だった。蒼乃姉さんの1年を追っても1本書けそうだ。
DVD収録の2本の特別編の1本は上江洲誠脚本の温泉・水着回と発表されているが、残る1本は蒼乃姉さんの学園編か?
真名は空の写真を撮るようになっている。
ラストは第1話を意識し、夜明けの公園に真名・こより、そして蒼乃。
自販機に蹴りを入れるのは蒼乃。
公園のテーブルには飲みかけか、トマトしるこの缶が2本。
記憶は無くても実体は無くても、空に想いを馳せた依人と茉莉の気持ちを受け継いだ新しい始まりの朝。
今回、最終話の脚本は花田十輝と久弥直樹。
各キャラの想いを全てフォローできていないが、これも「茉莉ルート」のエンドだと思えば妥当だろう。1クールで詰め込むのには限界がある。
むしろ色々な要素と伏線とを内包したプロローグと捉えると、残された蒼乃の物語から始まる「sola 2」に期待が持てる。
このシリーズは、魔法使い的な「夜禍」に力を持たせることで、他力本願的な奇跡設定に歪むことなく進められたのは幸いであった。
七尾原画に久弥・花田・上江洲・藤間・小林監督のジョイントは、原作なしで臨むこの規模の作品としては最良であったと思う。
制作スタジオがノーマッドは悪くは無いが、キャラデは好きではない。
J.C.STAFFの美術は美しい。
今回のエンディングの後に「劇場版製作決定!」とか「ゲーム化決定!」の告知が無いほうが不自然に思えるほど、未回収のプロットが散りばめられたまま。
依人と蒼乃・茉莉の3人の回想シーンは本編に挿入された形だが、独立して例えば「sola IN SUMMER(仮)」で1クール戦えるし、背景設定が不明なままサブキャラで終えた「真名チョップ編」や、辻堂・繭子の「夜禍編」で1クールは軽いだろう。
これがアニメでもゲームでも何らかの形で叶う事を願うとともに、久弥直樹の次回作を期待してレビューを終える。