身勝手にはばたけ――「ダーリン・イン・ザ・フランキス」6話感想
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だからこその、人。
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第6話「ダーリン・イン・ザ・フランクス」
©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
「ダーリン・イン・ザ・フランクス」6話を視聴。対峙する敵の扱いによって、一区切りとしての意味合いがとても強く出ていた回であったように感じました。
今回立ちふさがる叫竜・グーテンベルク級は、その異様な風体から同じ存在か少々疑われもすればコンラッド級とは隔絶した力を持っているわけですが――これってゼロツーと重なるところのある設定なのですよね。角によって同じ人間なのか訝しまれ、また他の人間(パラサイト)とは一線を画する力を持っている。ゼロツーは自分を化物と呼ぶ一方でこのグーテンベルク級にも「化物の分際で!」と叫ぶわけですが、こうして見るとそれは彼女の内なる戦いの発露としても捉えることができるように思います。
フランクスに乗れば全く外見を同じにする第26部隊は一糸乱れぬ連携を披露しますが、それは異なる「姿」を持つ者を排除する閉鎖性と裏表です。彼らはゼロツーはもちろん、フランクスの姿よろしく異なる性質を持つイチゴ達すら内に受け入れません。その停滞は「強大な異物」を受け入れることができず、敗北してしまう。第13部隊もイチゴが指揮を取りストレリチアを除くことによって立ち向かおうとしますが、第26部隊の真似に過ぎないそれではやはり、敵を打ち倒すことができない。3度ストレリチアに乗ったヒロは、第26部隊のフランクスが「燃料切れ」を起こしたのと同じように「時間切れ」で死にかける。
勝利を可能にするのは、ゼロツーの持つ差異を無視するでもなく「1人じゃ飛ぶこともできないのは、君も同じだったのか」という、同質化ではなく言わば同居であり、またパパ達や都市のオトナを守るためというお題目ではなく「君の翼でありたい」というごく個人的な感情です。そうして再び人型に変形したストレリチアに対する援護が今度はイチゴの指示ではなく、ゾロメ達が自ら動くことによってグーテンベルク級の再度の人型化を抑える形だったのはとても示唆的であるように感じました。ラストで2つのプランテーションのコドモ達がどこを境界線とするでもなく触れ合っていたシーン、部隊に隔てられていた彼らの垣根が取り除かれていてとても良かったなあ……
さて、ヒロ達を見つめる謎の少年の正体やこれからの動きは。次の区切りまででどのようなお話が繰り広げられるのか、楽しみにしたいと思います。
関連:
ダーリン・イン・ザ・フランキス 感想リスト
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第1話「独りとヒトリ」
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第2話「繋がるということ」
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第3話「戦う人形」
ダーリン・イン・ザ・フランキス 第4話「フラップ・フラップ」
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