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入学祝いだよ/小林さんちのメイドラゴン4話感想


 女子小学生にアヘ顔させるアニメ(加藤英美里の演技もあってすごくかわいい)

>拍手返信:雪光さん
>>引っ越しとは生活基盤の見直しでもあり、故に今まで見えなかったものも可視化される。でも見えることで良いこともあれば、逆に悪いことだってあるのですよね。見えるようになることでもたらされるプラスとマイナスを、こうして一つずつ切り分けて見ていくと、表面上は平和でのどかだった引っ越しの中に、色々なものが込められていたのだなぁと実感します。
 本アニメはアニオリ描写も結構多いとのことで、引っ越しも原作ではなかったそうですが、こうした追加が自然かつテーマ性を持って行われているんだなと感じます。

>>こうして見ると毎回小林さんとトールの間に生じる心の機微だったり、互いの距離感の測り方。探り探りで少しずつ肯定していくシーンが盛り込まれているのだと気付かされるのです。これが他種族が交流する作品ならではの醍醐味なのですなぁ。
 4話でも強く感じたところですねー。どちらが一方的に正しいでもなくて、そこに互いがちょっとずつ歩み寄れるものがある。楽しさ温かさの中に自然と考えさせられる部分が折り込まれているのが上手いです。



小林さんちのメイドラゴン 第4話「カンナ、学校に行く!(その必要はないんですが) 」
©クール教信者・双葉社/ドラゴン生活向上委員会
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 登校する小学生を見つめるカンナ。小林さんのはからいで彼女も小学校に行けるようになり……?
 学校という舞台が広がる今回は、「同質化」「同一視」といったものが描写の主体であったように思います。ドラゴンであるカンナは実際のところ何歳かも分からない生き物ですが、人間としての姿は小学生相当の少女。そんな彼女が小学生になりたいと願うのは「同質化」そのものに他なりません。トールもネットの陰謀論や過去知識を身近に当てはめ――「同一視」したりする。買い物風景でそれらに類する描写を散りばめた上で、学校指定用品店で、差異(非同質、非同一)を認められない人間の愚かさが言及されるのはなんとも皮肉です。ただ、これは描写が矛盾しているというよりは、同質にも差異にも偏っていないと言った方が適切なように思います。小林さんの語る人間が差異を怖がる理由をトールは確かに理解し、カンナも指定用品を受け入れているのですから。

 同質にも差異にもそれぞれ良し悪しはあって、この4話ではその両面性を見出すことができます。差異の「悪し」はもちろんトール達のような存在が排除される危険。違うからこそ怖い。一方の「良し」はカンナのランドセルのアクセサリーで、カンナが遠慮し小林さんが改めて入学祝いという差異を付加したことでそれが特別なアイテムになる。
 同質の「良し」は買い物帰りや夕食時にトールが小林さんに手を握っても羅たりご褒美(飲みかけのビール)をもらうことで、そこにはカンナが優しくしてもらえたように自分もしてほしい……という願望が満たされる事に喜びがあります。逆に「悪し」はオチで、かわいいのも面白いのも危うさも全て「マジやばくね」で同質化すると何がなんだか分からなくなってしまい、それを見た他者(先生)すら「マジやばくね」と言うしかなくなってしまうという。

 そんな風に4つの属性に分けて挙げてみましたが、実際のところ、最初にトールとカンナが同質も差異も持っていると書いたように、多くの描写は両方の性質を兼ね備えたものです。家でも学校でもカンナの側には設定過多の知人(レズメイドチョロゴン+ランドセルのトール、ロリツンデレレズデコのリコ)がいるし、低学年女子と少年というドッジボールの戦力差はドラゴンと人間という種族差の前では同一になってしまう。お遊戯のはずのドッジボールもドラゴンにかかれば傍目には爆心ドッジボールに早変わり(でも当人たちにはやっぱりお遊び)。効果はぜんぜん違うのだけどトールやファフニールの豪速「球」と並んで少年たちを圧倒するルコアの双「球」とかもう草を生やさざるを得ない。

 前回もそうですが、「かくあるべしではないか」って主張や問いかけより、その狭間を不思議な心地よさで漂う作品だな……と思います。人間とドラゴン、2つの間を見せる作品だからこういう作りができるのでしょうかね。

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