福島第一原発4号機の使用済燃料プールで、使用済み燃料3体が破損していたことが報じられている。
いまになって、破損が報じられているわけだ。
だが、東電は、破損は震災前で、そもそもわかっていたこととしている。
報道を比べてみると、意外なことが浮き彫りになってきた。
▼Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2013年 11/12号 [汚染水の真実]
報道各紙の要点をピックアップしていく。
『東京電力は13日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールにある破損燃料3体について、現時点での取り出しが困難との見方を示した。破損は震災前で、東電は取り出し方法を検討している。近く作業が始まる燃料取り出しの計画自体に影響はないとしている。
東電は4号機からの燃料取り出しを来年末に完了する予定で、破損燃料専用の輸送容器を新たに製造することも検討している。3体の取り出しは最後になる見込み。
4号機プールには1533体の燃料が入っており、東電は近く取り出しを始める。』
- 破損は震災前。
- 破損燃料用の輸送容器を新たに製造すると検討
- 3体の取り出しは最後
いろんな疑問が湧いてくるだろうが、別報道で説明されている。
どんな破損だったのか?
『東電によると、3体は使用済み燃料で、損傷したのはいずれも事故前。うち1体は「く」の字に折れ曲がり、残り2体は燃料を覆う容器に微細な穴が開いていた。』
- 1体は「く」の字に折れ曲がっていた
- 2体は、燃料を覆う容器にピンホールがあいていた
とのことだ。
『穴はプール内に混入した異物が燃料に接触し生じた。』
異物のせいで2体にピンホールがあいたとのことだ。
『燃料損傷について当時公表したかどうかは東電が調査中。ただ、震災前にも燃料の取り扱いで作業ミスがあったことが分かったことで、作業ミスの防止、監視強化があらためて課題として浮上した形だ。』
当時公表したかどうかは、メディアが調査することでもわかるだろう。
作業員の安全、そして住民の安全を心から願うしかぼくにはできることがない。
コメント
コメント一覧 (2)
これまで幾らでも報道の機会はあっただろうに。
だからこの燃料プールの処理が問題だと言われ続けてきたわけですね。
プールの水が漏れるだけで大惨事だから。
1号機の格納容器の穴が(やっと)発見されたことといい、
ついに地獄の釜の蓋を開いて、中を直視しなければならない時期ですね。
・なぜ「くの字」に折れ曲がったのか?
・異物は何でどんな大きさのものか?
・燃料容器はどのような材質で、どのような目的で作られたものなのか?
・異物がどのように、どれくらいのサイズ・場所に穴を開けたのか?
・破損は他の燃料プールでも起きうる事なのか?
・ピンホールと言うが、取り出し・運搬・保管にどのような影響があるか?
ざっと考えてもこれくらいは出る。
単に、紙面の関係で端折ったのでは無いように思う。