2012年2月21日(火)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。大飯原発3号4号の再稼働に関して、原子力安全委員会委員長班目春樹氏が、ストレステストは一次評価だけでは不十分だという強い認識を示したことについて言及しています。
▼20120221 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
=====(文字おこし、ここから)
水野「京都大学原子炉実験所、助教、小出裕章さんに伺います。小出さん、こんばんはー」
小出「こんばんは」
水野「よろしくお願いしまーす」
平野「こんばんは、よろしくおねがいします」
小出「よろしくおねがいします」
水野「え…、この、班目さんの発言について伺いたいと思います。」
小出「はい」
水野「ストレステスト、一次評価だけでは不十分だと、え…班目さん、がおっしゃってますけど」
▼東京新聞:「班目発言」火消しに躍起 政府 再稼働の妨げ、懸念:政治(TOKYO Web)
小出「はい(笑)」
水野「これはどういう意味なんですか?」
小出「わかりません。一次評価だけでも、二次評価だけでも不十分だし。」
水野「はい」
小出「何をやっても不十分なのです」
水野「はあ、ラジオネームこものひょうろんかさんというかたがですね」
小出「はい(笑)」
水野「あの、小出先生はおそらく再稼働は認めるべきではないとおっしゃるんでしょうが。でも再稼働するにしたって、え…まあ班目さんは言ってるのは、二次評価、で安全性をさらに審査することは、やらないよりやった方がましという、そういう程度のことなんでしょうか。お聞かせくださいってくださいました」
小出「(笑)、と、思います。」
水野「やらないよりやった方がマシってことですか」
小出「……まあ、ましといったところで、やれば安全が確認できるというものではない、」
水野「んですね」
小出「ということがこれまでの審査のやり方でわかってきた…というか、事実で証明されたことなわけですから。」
水野「はい」
小出「これまでの…と、同じように、ある想定をしてその想定がどこまで、ん……安全の保証になるか、という考え方がもうダメだと、みなさん気づ…どうして気づかないのかなと私は思うのですけれども。」
水野「ええ」
小出「はい」
水野「ただ、あの、班目さん…でも」
小出「(笑)」
水野「二次評価が必要であると、」
小出「はい」
水野「おっしゃってるにもかかわらず、政府は、一次評価だけで判断をするという方針を、これまた続けるということだと思うんですね」
小出「はい」
水野「これについてどうですか。班目さんでさえ二次評価必要だとおっしゃってるのに。政府のこの一時評価で十分だという考え方について、いかがでしょう」
小出「……そうですねえ……。もともとそのストレステストをやろうといったのは菅さん、だったわけですけれども。まあその菅さんが追い落とされて、野田さんにかわった。野田さんも一応は脱原発社会を目指すというような事は言っては要るわけですけれども。結局はやはり原発は輸出するし、電気が足りなくなるから原発の再稼働をさせるというような方向に次々と、打って出てきているわけですから」
水野「ええ」
小出「え……、班目さんがどんなに抵抗しても、多分ダメなんでしょうね」
平野「うーんあのお、」
小出「はい」
平野「班目さんがですね。」
小出「はい」
平野「二次評価を原発の究極的な余裕がどこまであるかを評価するものだというようなことを発言されてるんですけれども」
小出「はい」
平野「この究極的な余裕ってのは何を言ってるんですか?」
水野「どういう意味ですか(笑)」
小出「(笑)。私はだから、意味が不明です。はい。」
平野「まあ」
小出「はい。つ、津波をどこまで考えれば、どれだけの余裕がある。地震をどれだけ考えればどれだけ余裕があるということはもちろんそれなりの評価はできますけれども。それを越えるような津波が来たらどうするのか。それを越えるような地震が来たらどうするのか。あるいは地震とか津波ではない別の要因の、トラブルが起きたらどうするのか。って言うようなことを考えたらいつまでたっても結論は出ないということになるんですね。」
平野「うーん……。まあ一次評価、2次評価、まあ、全て、例えばクリアーしたとしても、(※聞き取れず)欠陥あれば何の意味もないですよね。」
小出「はい。私はそう思います」
平野「あの…私、ちょっと個人的に思うのは、これだけ頻繁に定期検査をしてるというシステムというものは、あまり、ないんじゃないかと思うんですが。これは、せざるをえないわけですよね。定期検査を」
小出「……ええ、まあ、原子力を始めたときに、不安だった…のですね。」
平野「うん……」
小出「こういう技術が本当にやりきれるかどうかということが不安だったから定期検査という制度を作って、まあ1年に1っぺんはやろうということで、来たわけです。え…私…が、属している京都大学原子炉実験所でも1年に1っぺんはやはり定期検査を受けてあちこち検査をしてみようと。やはりそれは、初めて手をつけた技術だったわけですから、そうせざるを得なかったということだと思います」
平野「うん…」
水野「ああ…。ふうん。あの…、でもストレステストが再稼働の条件になってますけど、それについてお墨付きを与える立場に、未だに班目さんは、居らっしゃるんですよね」
小出「(苦笑)。そうですね。」
水野「これ、今回の福島の事故対策の責任者ですよね。」
小出「はい」
水野「で、SPEEDIをちゃんと使用できていたら、え…避難できた…うまく避難できたってのは全くの誤解だ、という発言も先日なさいましたよね」
小出「そうですね。」
水野「で、その時は問題になりませんでしたよね」
小出「はい。」
水野「今回になったら、その政府の方針に対して、ある程度のノーをおっしゃると問題になるんですね」
小出「(笑)。みたいですね」
水野「ほお…。え…今度はですね、四国電力の伊方原発3号機、のこれのストレステストについて伺いたいと思うんですが」
小出「はい」
水野「これ、一次評価、で四国電力が、あの…原発が、た言えられる地震、地震が来たときにどれぐらいの地震にだったら、この…3号機が耐えられるのかと、いうのをテストしました。そうすると、え…想定の1.86倍…」
=====(文字おこし、続く)
続き:異常な保安院 伊方3号ストレステスト 現地調査した上で全体的には妥当という評価を示す方針について 小出裕章 2/21(2)
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昨年事故後に、「斑目さん立場的にきのどくと主人が言ってた」と言った友人は、今はどう考えているのだろう。六ヶ所村ラプソディーを見ていたオイラは、絶句してしまった…
(T^T)