=====
FacebookのTPP反対ページで、あえて「TPP賛成」の立場を表明して感じたこと『ざまあみやがれい!メールマガジン』vol.25
=====
こんばんわ。今日はちょっと毛並みの違う話です。最近FacebookにてTPP反対のコミュニティー(正式にはfacebookページといいます)でTPPの情報や議論などを眺めています。

TPPに関してはだいたい議論が出尽くしてきているように思いますが、まだまだ情報が少ないところもあるのではないかと思い、念の為にチェックしています。

基本的に私はブログにてTPP反対の立場から、コンテンツを作り、それが割と人気のあるコンテンツとしてアクセスを集めています。TPP反対論者の中野剛志氏の文字おこしなどはGoogle検索ではけっこう上位に出ていたりします。

そこで、ちょっと新しい試みをしてみようと思い、あえて「TPP賛成派」の立場を表明して色々と質問してみたりしました。

ネット世論は大きく「反対派」に針がふれていると思います。つまり「賛成派」にとってはかなり強い向かい風ということになります。ですが、ディベートの基本の1つに、賛成反対派を入れ替えてやるという方法があります。あえて賛成派の立場を取ることで見えてくるものがあるのです。

想像していたとおり、かなりの逆風でした。まず最初に言われた批判は、「実名でやりなさいよ、女々しい」というもので、それに続いて、「座間宮」って名前が変換しづらいといういちゃもんです。次に続くのはレッテル貼りです。こちらが言ってもいないことを言ったとされ批判をされるということが繰り返されます。

そして、そういう批判に「いいね!」が集まったりするわけです。

皆さんがこういった状況をどういうふうに受け止めるかわかりませんが、僕はこういう現象こそネットを利用する人は理解して、それを利用する、という感性があると良いと思っています。

ちなみに、先日、森達也さんの文字おこしをしました。

・森達也が振り返るオウム事件以降の日本ーー集団化と同調圧力が強くなっている。司法とメディアは国民の願望に従属。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65776804.html

この中ではTPPには言及されていませんが、TPP参加問題という大きな政治的問題もまた、集団化と同調圧力が強めているのではないかと思います。

=====
同調圧力の説明(wikipediaより)
同調圧力(どうちょうあつりょく)とは、職場などある特定の集団において意思決定を行う際に、少数意見を有する者に対して暗黙のうちに多数意見に合わせることを強制することを指す。

多数決ではなく、全会一致を求められる場面で発生する。少数意見を有する者に対して強制的に態度変容を強制する手段はさまざまな方法がある。少数意見を有する者に対して物理的に危害を加える旨を通告するような明確な強制から、多数意見に逆らうことに恥の意識を持たせる、少数意見を有する者に対するネガティブ・キャンペーンを行い風評被害を与える、「一部の足並みの乱れが全体に迷惑をかける」と主張する、意見の根拠を問い質す、同調圧力をかけた集団から社会的排除を行うなど暗黙の同意を要求する場合がある。
=====

集団の中の異物は敵とみなし攻撃するというそういう現象です。実は今回、あえてTPP賛成側に回ってみたのも、森達也さんのエントリーに触発されたという所もあったりします。

実はこの集団化と同調圧力という現象は、TPPと同じく、原発問題にも当てはまるケースが結構多いのではないかと感じています。原発推進反対というシンプルな構図から始まり、避難する・しない、という問題や、除染問題まで、様々な問題に見られます。

僕はブログでは原発問題を考え続けるエントリーを書き続けています。そして、反原発や脱原発の人たち、また、被災者の人たちからご意見をいただいたりツイッターで交流したりしながら考えを深めています。これも集団化や同調圧力が進んでいるという現象だと思うのです。

ただしこれは僕の理想に過ぎないのですが、インターネットの中ぐらいは、集団化や同調圧力から解き放たれる場所であって欲しいと思うのです。

あたたかいコーヒーを入れて、PCをネットに接続して、知的に議論を重ねるというスタイルが僕の理想です。知識や情報だけにウエイトをおかずに、相手のバックボーンや感性を尊重して受け止める。自分の考えではない人と多く交流して、視野を広げる。そういったことを、インターネットを通して行いたいと思っています。もし僕に信念というものがあるとしたら、こういったことなのかもしれません。

だけど、実際には現実よりもネットの中のほうが集団化や同調圧力が強かったりするわけです。

=====
この続きは「ざまあみやがれい!メールマガジン」で書いています。

・お申し込みはこちらから ⇒ ざまあみやがれい!メールマガジン

定期購読申込と同時に当月配信のメルマガ全てをさかのぼって読むことができます。
PCと携帯に配信しているようです。
=====
世界が完全に思考停止する前に (角川文庫)
森 達也
角川書店
売り上げランキング: 97544
このエントリーをはてなブックマークに追加