明日から訪米!

米シンクタンクCSISの招きで、明日からワシントンへ。
外交・安全保障問題にかかわりの深い自民党と民主党の国会議員8人で参加。
歴代米政権の高官、有力上下両院議員、専門家などとのシナリオ・ゲームなど3日間盛りだくさんの内容で、楽しみ。

同行するのは、石破茂衆院議員はじめ同僚の吉良州司さんも一緒。国会での与野党対決を離れ、ともに切磋琢磨する絶好の機会となることを期待しています。麻生外相も「2+2」の後から合流される予定。

日本に残る家族には寂しい思いをさせてしまい胸が痛みますが、政治家としてのよき充電の時としたいと心中期するものがあります。インターネット環境への備えも万全なので、逐次報告したいと思います。乞うご期待!
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海洋権益

昨晩、報道ステーションが、千葉補選翌朝の駅頭の様子を報道していました。
当選した太田さんとともに、同じ駅頭に落選した斎藤健さんも立っていました。
6年前のあの朝を思い出し、思わず目頭が熱くなりました。
敗北の翌朝に駅頭に立つことの難しさは、同じく補欠選挙に敗れ、失意の中で駅頭に立ち、有権者に対する感謝と捲土重来への決意を訴えた経験から身に染みて感じられるのです。

斎藤さん、深夜の「敗戦の弁」から恐らく一睡もできなかったことでしょう。
当選翌日のさわやかな朝を迎え胸を張って御礼挨拶をしている太田さんのわずか数メートルの距離で、ただただ頭を下げ続けた斎藤さんの心中はいかばかりであったでしょうか。でも、じつに良い表情をされてました。選挙報道で見た選挙用の「にやけ笑顔」なんかよりも数段引き締まった政治家の表情をしていました。

私の時もそうでしたが、行き交う方々の視線は選挙戦の最中よりも優しく温かいものだったに違いありません。時折、「がんばれよ!」と激励してくださる方々も多かったことでしょう。あの選挙区に残って再起を期すのかどうかわかりませんが、斎藤さんにはぜひとも初志貫徹していただきたいと思います。

さて、中韓両国との海洋権益をめぐる熾烈なつばぜり合いが続いています。韓国側とは、次官級協議で妥結し紛争を回避することができましたし、中国も(いささか眉唾物ではありますが)海事局の「技術的な誤り」ということで航行通告の作業範囲を修正し落着しました。

しかし、根本的な問題は何一つ解決されず先送りされただけですから、遠からず再燃するに違いありません。我が国としては、(北方領土を含め)3つの領土問題の解決という最終ゴールを明確にして、粘り強く交渉し続けると同時に、国際社会に対する執拗なアピールを繰り返していく必要があります。

韓国との関係でいえば、(1)我が国の竹島領有は国際法上も正当なものであること、(2)しかし、日本(島根県)による「竹島領有」公示が朝鮮半島植民地支配の嚆矢だったという歴史的事実および韓国国民の被害感情(といっても、国際関係ですから自国の独立を維持できなかった当時の韓国(朝鮮国)政府の責任は免れないので、一方的に我が国が加害国、韓国が被害国というのは短絡的に過ぎますが・・・)という2つの点に鑑み、少なくとも、1952年1月以来の韓国による竹島不法占拠状態を終了させ、竹島を無人島であった元々の状態に復旧し、竹島を挟む日韓両国EEZの「中間線」を両国で確定することが、現実的な「落としどころ」、つまり日本外交のゴールではないでしょうか。その上で、韓国が独島を韓国領と主張し、我が国が竹島を日本領と主張することについては、お互い目くじらを立てない、という成熟した関係を築くべきだと考えます。

そういう関係を構築するためにも、国際法上認められているEEZ内における海洋の科学的調査の権利や、政府公船(たとえば、海上保安庁の船)に対する実力行使は国際法上認められないといた基本的な事柄を、国内法のかたちで整備する必要があると思います。その点で、我が党が議員立法として提出している海洋権益保護に関する2法案の早期成立を図らなければなりません。この法案は、同僚の細野豪志議員と一緒に取り組み、自民党の武見参議院議員が座長を務める海洋権益チームとの間で共同提案を模索してきたものですが、詳しくは、http://www.dpj.or.jp/seisaku/kan0312/gaimu/BOX_GAI0063.htmlをご覧ください。

また、中国との関係では、我が国の尖閣諸島に対する領有権も実効支配も国際法上確立されたものであることから、日中EEZの中間線を確定し、その両側での海底資源の共同開発水域を設定することが、外交上のゴールとなると思います。これは、我が国としては最大限の譲歩であり、国民の間からは「妥協するな!」との批判を浴びるでしょうが、この辺が現実的な落としどころではないでしょうか。なぜなら、これまでの日本側の不作為によりすでに中間線の中国側において本格的なガス油田の開発およびパイプラインの敷設が進められていることも考慮しなくてはなりません。

それでも、今回の「航行通告ミス」のみならず、日中共同開発水域を尖閣諸島近海に設定する提案をしてきたり、まさに厚顔無恥ともいうべき挑発的な行動を繰り返す中国側との交渉は、このような現実的な解決策を実現することにおいてすら困難を極めるでしょう。日本政府としては、外相の発言と経産相の発言が食い違うなどといった初歩的な欠陥を是正して、海洋権益をめぐる中国との外交交渉の窓口を一元化して事にあたる体制を整えることが喫緊の課題だと思います。

最後に付言しておかねばならないのは、東シナ海および西太平洋における中国艦船の活動が、最終的には海洋権益といった経済的利益を超えて、安全保障に関わる問題だという認識です。つまり、いかに中国側の洋上・海底における軍事活動を牽制するかが我が国にとって死活的な課題なのであって、単なる資源獲得競争に目を奪われてはならないと思います。したがって、この分野での日米協力の促進は、台湾海峡をめぐる現状維持とともに、この海域にシーレーンを求めている我が国の生存と繁栄に直結する安全保障上の最重要課題です。
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衆院補選勝利!

千葉の陣を何とか制しました。
これで、「小沢神話」に新たな一ページが加わりましたね。
私も、終盤に2度応援に入らせてもらいましたが、手ごたえを感じていただけに、よい結果にほっと安堵。党への評価がどん底の情勢の中で敢えて火中の栗を拾った太田さんでしたが、厳しい選挙戦をよく戦い抜きました。
今後は、太田さんが、有権者の期待に応えて、無事に議員生活を全うすることを祈るばかりです。

惜しくも敗れた自民党の斉藤さんも旧知の間柄で、多少複雑な思いもあります。最大の敗因の一つは、武部幹事長の発案した「じゃんけん応援」だったのではないかと思うと、斉藤さんには不運だったというほかありません。しかし、私自身、補欠選挙での敗戦を経験しておりますが、いったん政治家を志した斉藤さんの明日の朝からの行動が勝負どころです。すばらしい人材ですから、必ず捲土重来を期してその尊い志を遂げてほしいと思います。
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安保委員会質疑に臨む前に!

皆さんの反応は、私が辻元議員を評価したことと、普天間基地移設をめぐる「V字滑走路」案をめぐり発言がブレたのではないか、という二点に集中しました。

辻元議員の政治的主張や行動などに批判が集まるのは、もちろん理解できます。「坊主憎けりゃ袈裟まで」とも言いますが、「罪を憎んで人を憎まず」という諺もありますね。私としては、彼女を政治家としてどう評価するかとは別に、委員会での彼女の質疑内容とは切り分けて考えられないものかと思うのです。国会審議は、あくまで議員と政府(立法府と行政府)が正面から向き合う場です。国民の負託を受けた議員が、政府に対し説明責任を果たさせる絶好の機会なのです。そこにおいては、自ずと鋭い切り口からの明快で丁寧な質疑というのは光るもので、その価値に与野党の別はなく、議員に対する好悪の感情を持ち込むことは適当でないと思います。(試しに、衆議院TVから実際にご覧になられてはいかがでしょうか。)

また、「V字滑走路」案についてですが、ここ数年間、普天間移設問題に真剣に取り組んできたことを自負する者の一人として、額賀長官と島袋名護市長のご努力には深く敬意を表したいと思いますし、率直に妙案だと思いました。しかし、政府が、その「妙案」の趣旨や有効性について正面から説明責任を果たそうとしないのであれば、それは批判せざるを得ません。しかも、普天間基地に現在配備されている中型・大型輸送ヘリの後継機であるV-22オスプレイの配備計画を否定するかのような答弁は甚だ不誠実です。今日は、防衛庁設置法の改正案についての法案審議ですが、私は、この点を改めて詰めたいと思っています。

さて、昨晩は、民主党の若手保守派(1-2期生)の仲間とともに偉大な政治家と夕食を共にしました。小泉政権と徹底的に戦い、自民党と袂を分かち、いまなお我が国の良識保守のシンボルとして無所属を貫く平沼赳夫代議士は、まさに「大人」の風格にあふれています。話は、皇室典範改正から、対中戦略、教育の復興など多岐にわたり、私たちの青臭い議論を真っ正面から受け止め、ご自身の見解も明快に披瀝してくださったその姿勢に感銘を受けました。ステイツマンとはまさにこういう政治家を指す言葉なのだと実感。そして(皆さん想像もつかないと思いますが)橋龍や麻生さん、安倍さんなどの物まねは、圧巻でした、ほんと! ところで、生臭い話は一切なかったことを念のため付記しておきます。(笑い)
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暗雲漂う米軍再編

昨日の質疑は、正直言って不完全燃焼でした。
こちらの引き出し方の拙さは差し引いたとしても、国民的な人気の高い安倍さんならではの、切れ味のいい踏み込んだ答弁を期待したんですが・・・。それでも、『産経新聞』や『毎日新聞インターネット版』では「安倍長官、集団的自衛権めぐる政府解釈の変更に積極的」といったトーンで取り上げられていましたので、少しは、集団的自衛権に関する国会審議の前進に貢献できたかな、と。

今日は、衆院安全保障委員会で、在日米軍再編の集中審議3時間。
今日のバッターはいずれも論客で、緊張感のある審議ができたと思います。野党側の筆頭理事として、この間、質の高い質問バッターを揃えることに努力を傾けてきただけに、大いに手応えを感じました。とくに、沖縄県選出の仲村さん(自民)、赤嶺さん(共産)、岩国市が地元の平岡さん(民主)、そして、ご存知辻元さん(社民)の質問などは、迫力抜群で、額賀防衛庁長官はじめ事務方もタジタジ、フラフラの答弁で、却って、聞いていて暗澹たる気持ちに襲われてしまいました。

なにせ、普天間基地の代替施設がなぜV字滑走路になるのか、なぜ2本も必要なのか、なぜ1800mもの長さの滑走路(しかも2本!)が必要なのか、どんなヘリコプターの訓練がそこで行われるのか、滑走路の東側の大浦湾に造られる桟橋が何のために使用されるのか、グアムへの沖縄海兵隊移転のための費用の積算根拠も、なにもかもきちんと答えられないのですから。これでは、納税者の理解を得るのは絶望的ともいえます。審議をすればするほど疑念が広がるに違いありません。与党側の筆頭理事の岩屋さんも、委員席の石破さん(元防衛庁長官)も、苦笑いの連続で、最後はかなり心配そうな表情でしたね。

木曜日には、私も質疑に立ちますが、正面から政府の説明責任を求めて行きたいと思います。国会での審議に堪えられないようなものを、日米で最終合意することになれば、連休明けに待っている「米軍再編推進特別法」案(仮称)の審議は、大臣以下、外務・防衛の担当者は文字通り火ダルマになるでしょう。特別法が通過しなければ、グアム移転経費も、国内の基地移転経費も新たな基地交付金も捻出されません。もちろん、徒に日米同盟関係を傷つけるわけには行きませんが、2年以上も対米交渉を続けてきて、たかが数回の国会審議で底が割れてしまうようでは、政府の基本的な姿勢が問われます。

「米側の主張を鵜呑みにして最後は値切る」といったこれまでのような受身の姿勢を脱却して、主体性を持って米国との協議に臨むことのできる政府を創らねばなりません。いまの小泉政権では、お世辞にもそうなっているとは言い難いのです。だから小沢民主党へ、などと短絡的に言うつもりはありませんが、少なくとも、そういった問題関心を共有する同志を募って行くべし、と改めて心に誓うものです。
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