★ 危険なカオリ ★（日記）

まるで嘘でも構わないから
と言ったら、私を暖めてくれますか？
カオリです。
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妊娠したことがある。


出産はできなかった。
よくあること。



元気な心音を確認したのに
もうあと２日で４か月に入るとこだったというのに
私の体は母ではなくなってしまった。
去年の夏。


出血が続いたので病院に行くと
「赤ちゃんの心音確認できなくなっちゃったね。形は崩れていないからまだわからないけど、近いうちに出てきちゃうかもしれない。痛いけど救急車に乗ってくることはないから。次の日に（赤ちゃんを）持ってきてね。」



泣いたのはその日一日だけ。


次の日、会社に行った。

午後からお腹が痛くなってきた。
ヒドイ生理痛くらいに。


レバ刺し一切れにしか見えない
何かが出てきた。

便器を覗き込んで
手ですくって用意しておいたビニールに入れる。


仕事を続けた。


夕方になるとタイル貼りのトイレの個室で寝っ転がってうずくまるほどの痛みに襲われた。
どこにも動けない。


なんか気持ちの悪い脂肪の塊みたいのが出てきた。

手ですくってビニールに入れる。


あったかいものを飲んでしばらく休んだ後、ビニールに入った赤ちゃんを抱いて帰った。



今でもこのことは
浅い心の引き出しの一番上の段に入っていて
自由に開けたり閉めたりできる。


私には大事な感情が欠けているのかもしれない。


ネイルが乾く間にこんな記事が書けるくらいに。